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大阪の中心地、梅田も冠水に見舞われた=25日
豪雨に熱波… 気候システム転換期 激甚災害に警戒せよ!
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130828/dms1308281211013-n1.htm
2013.08.28 夕刊フジ
容赦ない酷暑にゲリラ豪雨。まれに見る異常気象が続いているが、この猛威は今夏に限ったことではなさそうだ。気候システムが大転換の時期にさしかかった可能性が高く、専門家は「今後、日照りによる渇水や豪雨による激甚災害が多発する」と警告する。一体どういうことなのか。
ひと頃の殺人熱波ほどではないものの、相変わらず熱中症の搬送者が後を絶たない。
総務省消防庁によると、19日から25日までに全国で熱中症のため搬送された人は5680人(速報値)で、うち10人が亡くなり、3週間以上の入院が必要な重症者は117人に上った。
酷暑の一方で、先週末には近畿、四国、九州の広い範囲で豪雨が襲い、大阪・梅田の繁華街では通路が冠水する事態になった。
地球の空でいま何が起きているのか。
北極、南極などの極地で調査研究を行ってきた広島大大学院の長沼毅(たけし)准教授(生物海洋学)は「気候システムが大きく変わりつつある。地球は10万年間の氷河期と、1万年間の温暖な間氷(かんぴょう)期を繰り返しているが、まさにその気候システムが大転換する過渡期にさしかかっている可能性がある」と指摘する。
この過渡期には気候が激甚化しやすく、強い上昇気流で巨大積乱雲が発生してゲリラ豪雨をもたらしたり、地面に向かって吹く強烈なダウンバースト(下降気流)が吹いたりする現象が頻発するという。
「雨は短期間、それも局地的に降るケースが増える。甚大な災害を発生させるほか、雨水が一気に川から海へと移動してしまうため、ダムに水が溜まらない。そのため、雨が降っているのに渇水を招くという不思議な現象が起きる」(長沼氏)
局地的な豪雨は土壌を流し、熱波は土地を干上がらせる。
「農業への打撃は深刻となり、食糧難につながる。変化のスピードに自然界がついていけず、地球の生態系がおかしくなることも考えられる」(同)
今夏は暑かっただけ…では済まされそうにない。
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