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2013-08-05 01:01
防災歳時記8月5日浅間山噴火と「桁違い」に怖い国
長野・群馬県境に横たわる浅間山
長野・群馬県境に横たわる浅間山(撮影: machu)
今から230年前、1783年(天明3年)の今日8月5日に、長野・群馬県境の浅間山が大噴火を起こした。
その噴火の詳細については、当サイト特集コーナーの「ハザード今昔物語 第二十巻 天明の生死を分けた十五段」に詳しいので、そちらを是非読んでいただきたい。
ここで話したいのは、この浅間山大噴火が日本近世における最大の飢饉「天明の大飢饉」の一因になっていることだ。
すでにご存知のように、噴火によって吹き上げられた大量のエアロゾルは太陽光線をさえぎり、地上に「寒冷化」をもたらす。
ただ1782年から6年間にわたって続いた「天明の大飢饉」の場合、その原因は浅間山だけでなく、同じ年の4月に噴火した岩木山、そして驚くべきことに、この防災歳時記でも以前に取り上げたアイスランドのラキ火山(防災歳時記6月22日ラキ火山と死の霧とフランス革命)、さらには同じアイスランドのグリムスヴォトン火山の噴火の影響もあった。
阿蘇山火口
国内で最大級の噴火は約9万年前に起きた阿蘇山の噴火だった(撮影: alberth2)
ヨーロッパ中に中毒と異常気象を引き起こし、北米大陸のミシシッピ川を凍らせたラキ火山の噴火のエアロゾルは北半球すべてを覆い、遠く離れた極東の地では、「天明の大飢饉」を招来させていた。
もちろん浅間山や岩木山、ひいては富士山の噴火は日本人にとっては恐怖だ。
だが世界には、このラキ火山のように、噴火のパワーが「桁違い」に巨大な火山が存在するのだ。
日本国内の火山で、最大の噴火は9万年前に起きた阿蘇山の噴火。
原子力規制委員会の原発に関する「新規制基準」に、原発の立地について「活火山から半径160キロ以内にないこと」を条件にしているのは、9万年前の阿蘇山の噴火の時に火砕流が到達した範囲を想定してのこと。
幸いにも日本国内では、これ以上の噴火が想定される火山はない。
…が、しかし、ラキ火山に匹敵する規模で、噴火すれば日本にも十分影響を与えるレベルの、いわば「地球規模のパワーを持つ火山」が、実はすぐ近くの国にあるのだ。
白頭山(中国名 長白山)山頂のカルデラ湖
白頭山(中国名 長白山)山頂のカルデラ湖(撮影: Bdpmax)
中国・北朝鮮国境にそびえる、標高2744メートルの白頭山(ペクトゥサン)。
朝鮮人参の産地にして、太平洋戦争中は抗日ゲリラの拠点ともなり、北朝鮮にとっての独立運動の聖地にして、故金正日総書記の生地との伝説もある白頭山。
この火山は10世紀前半に、過去2000年間で「世界最大級」と言われる巨大噴火を起こしている。
その時の噴火の轟音は、遠く日本の京都でも貴族たちを驚かせ、今でも東北地方から北海道に数センチほど堆積している白い火山灰の層「白頭山苫小牧テフラ」は、この時に偏西風に乗って日本に運ばれてきた火山灰だ。
そして、わが国が東日本大震災以降、富士山の噴火を危惧しているのと同じく、北朝鮮では東日本大震災以降、この白頭山の噴火の可能性を危惧しているらしい。
かの国で怖いものは、核ミサイルだけでなく、火山も、ということ。
桁違いにパワーがすごいので、もし白頭山が噴火したら、日本にとって到底「他人ごと」じゃ済まされなくなるだろう。
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