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ツイッターに投稿された「地震雲」とされる雲の写真=20日午後7時ごろ、名古屋市上空(投稿者の了解を得て掲載しています)
「名古屋に地震雲」ツイート拡散 予兆?科学的根拠なし
http://www.asahi.com/national/update/0606/NGY201306060004.html
2013年6月6日9時23分 朝日新聞
【立松大和】「名古屋上空に『地震雲』が出現 警戒を!」。そんな情報が先日、簡易投稿サイト「ツイッター」上で一気に拡散し、大手検索サイトでも検索数が急増した。地震の予兆とされる地震雲は、まったく科学的な根拠が無いとされる。それなのになぜ、急激に広がったのだろう。
「【大至急回してください】現在、名古屋の上空に地震雲が発生しています」
そんな投稿とともに、ツイッター上で「地震雲」の写真が相次いで投稿され出したのは、5月20日夕方のことだ。
気象庁は何も発表もしていないのに、間もなく「気象庁によると、この1週間は警戒が必要とのことです」というウソの情報も添えられ、さらに拡散。午後11時ごろには、大手検索サイト「ヤフー」で検索数が急増した「注目のキーワード」でも、「地震雲」が登場した。
気象庁はホームページの「よくある質問集」でこう説明する。「形の変わった雲と地震の発生は、ある程度の頻度で発生する全く関連の無い二つの現象が偶然見かけ上、結びつけられる状況で、科学的な扱いは出来ていません」
そもそも、今回投稿された「地震雲」とされる雲の形は、波状から筋のようなものまでバラバラ。名古屋地方気象台は「いずれの雲も季節を問わず、年中よく見られるもの」という。
なぜ、根拠の無い情報が急激に拡散したのだろう。
ツイッターのようなソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の災害時の使われ方などを研究する東京海上日動リスクコンサルティングの坂本陽亮(ようすけ)主任研究員は、スマートフォンの普及によるSNSの発達を一因に挙げたほか、東海地方で将来起こるとされる巨大地震への不安が背景にあるという。「東日本大震災から2年たつが、いまも地震の話題は関心が高い。投稿者自身は善意で注意を呼びかけたのでは」
実際に、雲を撮影して投稿した名古屋市の10代の女子高校生は、投稿した理由を「雲の形を見て異常を感じ、その感情を友人たちと『共有』したかった」と話した。発信することで、気持ちがつながった気分になれ、安心する。そんな風潮も垣間見える。
一方、地震学者に「地震雲」へのコメントを求めると、「科学的ではない」と断られることが多かった。その中で、地震予知を研究する東京大学地震研究所の纐纈(こうけつ)一起(かずき)教授は苦笑しつつ、「防災の呼びかけのきっかけになるなら」と応じてくれた。
完全に否定できるだけの研究も実は進んでいないとしながら、「気象現象である雲と、地殻変動などからなる地震とを結びつける科学的根拠は立証されていない。いつ地震が起きてもいいように、備えをしていただくことが重要です」と呼びかける。
今回の「地震雲」騒ぎは同日午後11時を過ぎると、収束に向かった。「気象庁は地震雲の存在を認めていないらしいよ」「これは『波状雲』と呼ばれるもので、特に珍しい現象ではありません」などの投稿が相次いだためらしい。急速に広がった根拠のない騒ぎを収めたのも、善意の投稿だった。
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〈地震雲〉 地震の前に発生するとされる雲。雲の形は、放射状、渦巻き状、直線状の雲など様々な種類があり、明確な定義もない。科学的に地震と雲の関連性は実証されておらず、気象庁や日本地震学会などは否定的な立場をとっている。
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【注意】名古屋の上空に 地震雲が発生したと話題 5月20日【画像】
http://matome.naver.jp/odai/2136905591357273401
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