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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130526/k10014852891000.html
日本海で多数の断層地形 津波に注意を
5月26日 17時42分
大津波で多くの犠牲者が出た「日本海中部地震」から26日で30年となりました。
日本海の海底では大地震を引き起こす断層とみられる地形が数多く見つかり、専門家は「日本海では地震の規模のわりに津波が大きくなる傾向があり、注意が必要だ」と指摘しています。
独立行政法人・産業技術総合研究所の研究グループは、北海道の西から新潟県沿岸にかけての日本海の海底で過去の地震の痕跡を調査してきました。
その結果、これまでに海底で断層がずれ動いた跡とみられる高さ数百メートルから数千メートルの崖や「たわみ」が数十か所で見つかりました。
このうち、30年前、大津波などで100人を超える死者・行方不明者が出た「日本海中部地震」の震源付近では、海底が高さ300メートルほど隆起した丘のような地形がほぼ南北に延びているのが確認され、周囲には30年前の地震の際にできたとみられる地割れや段差が見つかりました。
断層とみられる地形の中には長さが100キロ以上に及ぶものもあり、マグニチュード7以上の大地震が繰り返し起きていると推定されています。
また、こうした地形の多くは海岸線から100キロ以内の海底に集中し、地震が起きると数分程度で大津波が押し寄せるおそれがあるということです。
産業技術総合研究所の岡村行信活断層・地震研究センター長は「日本海は太平洋と比べて地震の規模は小さくても津波が大きくなる傾向がある。地震はいつ起きるか分からないので、どこに逃げるかを事前に決め、暗い夜中でもたどりつけるように訓練するなど、心構えを持つことが重要だ」と指摘しています。
日本海の最近の地震と津波
「日本海中部地震」は、30年前の昭和58年に青森県と秋田県の沖およそ100キロの日本海の海底で起きたマグニチュード7.7の大地震です。
震源の深さは14キロと比較的浅く、ほぼ南北に延びる断層が100キロほどにわたってずれ動いたため津波が日本海沿岸の広い範囲に押し寄せ、早いところでは第1波が10分足らずで到達しました。津波の高さは秋田県や青森県の沿岸で5メートル以上に達し、現在の秋田県八峰町付近では津波がおよそ14メートルの高さまでかけ上がりました。
この津波で、秋田県では海岸付近にいた小学生や観光客、作業員など79人が死亡し、津波と地震による死者は秋田県と青森県、それに北海道で合わせて104人に上りました。
「日本海中部地震」の震源を含む日本海の海底には、日本列島の東半分がのった「北アメリカプレート」と呼ばれる岩盤と「ユーラシアプレート」という大陸側の岩盤との境目があって、プレートどうしがぶつかり合う力で地下に「ひずみ」がたまり、地震が起きると考えられています。
「日本海中部地震」の10年後の平成5年には同じプレートの境目付近の北側に当たる海底でマグニチュード7.8の「北海道南西沖地震」が発生し、大津波と地震で奥尻島を中心に合わせて230人が死亡、または行方不明となりました。
それから10年がたった平成15年、国は、北海道の西から新潟県沿岸にかけての日本海で起きる地震の想定をまとめ、8つの震源域でそれぞれマグニチュード7.5前後から7.8程度の大地震のおそれがあるとしていました。
東日本大震災で国の地震の想定が不十分だったことが明らかになったのを受けて、日本海側の各自治体は地震や津波の想定の見直しを進めています。
ただ、日本海沿岸は太平洋側に比べて過去の地震の記録が少ないことなどから、各自治体の想定には大きなばらつきが出ています。
このため国は今年度、日本海沿岸でどれくらいの規模の地震を想定して対策を進めるべきか、最新の研究成果に基づいて検討していくことにしています。
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