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清原逮捕でテレビ各局が「昨年からマーク」と大自慢! だったらなぜ番組に清原を出演させた? フジの無責任ぶりに唖然
http://lite-ra.com/2016/02/post-1946.html
2016.02.03. テレビは清原の逮捕を知りつつ起用! リテラ
清原博和逮捕で、今日は朝からマスコミが大騒ぎだったが、改めて唖然とさせられたのがテレビ局の“恥知らず”“無責任”ぶりだ。
逮捕の一報を受け、テレビ各局のワイドショーやニュース番組で、深夜、清原が自宅やサウナから出てくる姿、車に乗り込もうとする清原を記者が直撃する映像が流れたのだ。中には、映像とともに、こんな現場記者の声を流すニュースもあった。
「きた!きたきたきた!」「これから夜の街へ繰り出す模様です」「ホントに落ち着かないな」「周囲を気にしています」「なんか写真とってる」「サウナから清原がでてきました。3時間入って出てきました」「周りをきょろきょろ見てるぞ」「夏なのに長袖長ズボンです」「清原さん!一言コメントをお願いします!」……etc.
実は、清原については、14年3月の「週刊文春」(文藝春秋)が報じて以降、警視庁が内偵などの捜査を行っており、“清原逮捕間近”という情報が幾度となく出てきては消えていた。そのたびに、テレビ、新聞は清原宅の張り込みに動き、外出する清原を直撃していたのだ。
そして、今回、清原が逮捕されると、テレビ各局は「我々は前から逮捕の情報を知ってましたよ」と自慢するかのように、その昨年からの清原張り込み、直撃映像を公開したのである。
中でも、フジテレビは、ニュース予告に「清原容疑者追跡!1200時間」というキャッチフレーズをうち、同タイトルの映像ニュースをYahoo!にも配信(後になぜか削除)するほどのはしゃぎようだった。
しかし、ちょっとまってほしい。前から知っていたというなら、テレビ局はなぜ、この間、盛んに清原をバラエティ番組や情報番組に出演させていたのか。
清原がテレビに復帰したのは、「文春」の報道から一年たった昨年4月、『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)でのことだった。続いて、清原は7月27〜28日の『FNS 27時間テレビ』に出演している。もっとも、この時期は
は、「文春」の記事をめぐる騒動も落ち着き、逮捕情報もかき消えていた。
しかし、昨年8月には、「文春」報道時以来の逮捕情報が流され、10月には2度目の「逮捕間近」という情報が報道各社にもたらされたという。
「どちらも、噂レベルの話ではなく、記者クラブが警視庁からとってきた情報でした。だから、各社とも相当な人数をかけて取材体制をしいたわけです」(民放報道記者)
ところが、テレビ局はそれでも、清原を出演させ続けた。8月28日には、ダウンタウンが司会を務める『ダウンタウンなうSP』(フジテレビ系)の「お悩みハシゴ酒」という企画に出演させ、浜田雅功が「クスリやってんの?」とストレートにつっこみ、清原が「風邪薬はやった」「うらみつらみを買ってるんです。そいつらが言うんです」「ないです。ないです」と答えるやりとりを流した。
さらに、10月11日には、『行列のできる法律相談所』、11月19日『ダウンタウンDX 2時間SP』(ともに日本テレビ)にも出演した。
もちろん、この時点で、清原は刑事犯ではないし、テレビに出てはならないとも思わないが、しかし一方で、テレビ局は失言や不倫でも番組を次々とタレントを降板させてしまっているのだ。そんな弱腰メディアが、「逮捕」が確実視される人物を堂々と出演させ、それをネタにするというのは、どういうコンプライアンス基準しているのかちょっと不思議になるではないか。
中でも、すごいのは、今日、「追跡!1200時間」と大自慢していたフジテレビだ。
実は、清原逮捕情報は先年の終わり頃、3度目の情報が流れ、そのときは今度こそ間違いないらしいとかなりの確度が伝えられていた。その結果、他のテレビ局は年末からほとんど、清原を出演させなくなってしまったのだが、その中で、フジテレビだけが敢然と清原を起用し続けたのである。
昨年大晦日の野球番組『World Baseball エンタテイメントたまッチ!』、年明け1月7日には『バイキング』、1月17日にはスポーツ番組『すぽると!』、そして1月24日には、松本人志の『ワイドナショー』にまで出演させた。
「報道局は清原の逮捕情報については逐一上層部に情報をあげていたようですが、大手芸能プロダクションのケイダッシュがバックについていたこともあり、当初は制作局が『ケイダッシュやバーニングが裏にいれば大丈夫だろう』とタカをくくっていた。とくに、フジは報道の力が弱いので、最後まで、逮捕近しという情報を聞き入れてもらえなかったということのようです」(テレビ局関係者)
フジテレビのトホホな体質がまた露わになったというわけだが、しかし、さらに呆れたのは連中の見事なまでの“手のひら返し”だ。フジなどは、逮捕直前、『ワイドナショー』というニュース批評番組にまで出演させてしまったのだから、てっきり、自分たちの判断ミスと恥じ入るのかと思いきや、知らんぷりして、その映像を清原叩きに利用しているのだ。
周知のように、清原が出演したときの『ワイドナショー』は、清原が「乱闘寸前」になったというブログの“灰皿ネタ”がテーマだった。飲食店で他の客から何度も指をさされ、歯を食いしばって我慢するも怒りのあまり灰皿を叩き割ってしまった、という内容で、怪我をした自分の手のひらの写真とともにアップしていたことに質問が集中。そして、『ワイドナショー』ではこのエピソードを「我慢した清原はエラい!」というムードで進行した。苦言を呈したのは泉谷しげるぐらいで、松本人志にいたっては「それをブログに載せるのってなんか文学的な感じ」などと清原を変に持ち上げていた。
ところが、逮捕後の今日、8チャンネルを見てみると扱いは真逆になっていた。『直撃LIVE グッディ!』や『みんなのニュース』は、問題の『ワイドナショー』の映像を大々的に流しながら、その言動がクスリの影響であるかのようなトーンで報じたのだ。
『情報プレゼンターとくダネ!』はもっと露骨で、「ブログからは精神的に不安定だったことがうかがえる」と伝えた。
転んでもただでは起きないといえば、聞こえはいいが、いくらなんでも、これは手のひらを返しすぎだろう。しかも、使われていた『ワイドナショー』映像では、清原以外の出演者は全員、配慮されてモザイクがかけられていた。これが、報道番組のやることなのか。
いや、フジテレビなんて、もはや社員の誰一人として、自分たちの会社が報道機関だとは思っていないだろう。SMAP騒動といい、今回の清原報道といい、テレビというのはようするにただの利権集団にすぎないのだ。そんなものに“知る権利”の代行を期待する我々のほうがバカということなのだろう、きっと。
(田部祥太)
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