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NHK ろーかる直送便 「中部ジモ女の選択 地方で生きるシングルマザー」 への疑問
本日６月２９日の午後3:15〜午後3:41、NHK総合で、ろーかる直送便 ナビゲーション「中部ジモ女の選択 地方で生きるシングルマザー」という番組がありました。NHK名古屋放送局が作成したものです。
番組紹介のページが、
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2015-06-29&ch=21&eid=197&f=1613
にあるのですが、そこから一部を引用します。
「“受け皿”として性風俗産業に頼らざるを得ないケースも出ている。」、「性風俗産業に『救われた』という女性も…。」
番組の前半で、いわゆるデリヘリが取り上げられ、収入がどの程度だとか述べれれ、実際の業者のオフィイスの場面も出てきて、マネージャーが電話で子供の急病などにいろいろな配慮をしている場面を映していました。第一印象は、これ、デリヘリで働けと言う宣伝になっていないかというものでした。
以前のニュースで、役所に生活保護の申請に行くと、窓口で「風俗で働いて稼げば」と言われたというものがあったと思いますが、まさしくそれと同じうような感覚がこの番組にあるのではという感じがします。
多分、いろいろな問題というか、考え方の欠陥が番組を作った側にあると思います。
そもそも、性は本来売買するものではありません。なぜ売買しないのかと言えば、それは生き方の本質にかかわることだからです。
生きていくのは、かなり大変です。日々の労働から、ほぼ２４時間目が離せない幼児の子育てなど、単に金で解決できるものではありません。人が成長し、働いていくのは、単により多くの金を稼ぐためではなく、意味づけを求めているのです。ある意味、あることが自分自身やりたいからこそその仕事をするのであり、そういった方こそが成功を収めることが多いのではないでしょうか。そして、「意味づけ」の多くは、性的な側面を持っています。そして、性的なことを売買の対象にしてしまうと、ある意味、自分自身で自分を意味づけることが難しくなるのです。ただし、不可能になるわけではありません。
もちろん、このことは理想論であり、現実にはいろいろあります。色々な事情があり、それをどう考え、どう意味づけるかは大きな幅があると思います。
ただ、風俗産業で働けばという宣伝と受け取られかねない内容をNHKが放送するのはどうかと思います。
2015年6月29日20時45分 武田信弘
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