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↑ 新聞を読まない人にその理由を聞けば、新聞離れの原因が分かるかも!?
新聞を読まない理由、その実態は
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fuwaraizo/20150125-00042509/
2015年1月25日 11時11分 不破雷蔵 | 「グラフ化してみる」ジャーナブロガー 解説者
新聞を読まない人の増加原因として、多様なメディアの浸透、品質自身の低下、社会需要の変化、コスパの低下など、さまざまな理由が挙げられている。財団法人新聞通信調査会が発表したメディアに関する全国世論調査実際をもとに、新聞を読まない人における、その理由について確認していく。
今調査対象母集団において頻度は問わず、朝刊・夕刊まで含めた新聞を読んでいる人は77.3%。さらに無回答者をのぞくと、逆算して22.5%が新聞を読んでいない。その新聞非閲読者に、なぜ新聞を読まないかを複数回答で尋ねたところ、直近の2014年では「テレビやインターネットなど他の情報(源)で十分だから」とする意見がもっとも多数に及び、72.7%に達することとなった。
↑ 新聞を読まない理由(読まない人限定、複数回答)
次いで多いのは「新聞を取っていない」で43.1%。自宅で新聞を定期購読契約していなくても、通勤や通学中に購入、会社内や学校、図書館などで読む機会は得られる。しかし元々読む機運が起きず、積極的に行動して読む気が起きないというところか。
「新聞は高い・お金がかかる」がその次に入っているが、元々新聞は有料で購読することを考えると、自分が支払っても良いと考えている対価以上の価格である、読みたい気持ちは多かれ少なかれ持ち合わせているが、支払う金額分ほどの価値は見いだせないが、具体的な理由と解釈できる。
経年による比較をすると、唯一漸増しているように見えるのが「テレビやインターネットなど他の情報で十分」。代替されうるメディアの有益性が漸次増加し、新聞離れが進んでいると読める。
もっとも、例えば「新聞を読む習慣が無い」ので「新聞を取っていない」、「新聞は高い・お金がかかる」から「新聞を取っていない」、元々「新聞を取っていない」ので「新聞を読む習慣が無い」など、複数の項目が重なって新聞非閲読者になっている可能性は多分にある(元々今件項目は複数回答形式)。例えば「テレビやインターネットなど他の情報で十分」情報は取得できるので、新聞から得られる情報に価値を見いだせず、相対的に「新聞は高い・お金がかかる」と判断せざるを得ない。また、テレビやネットで時間を取られて「新聞を読む時間が無い」ので「新聞を取っていない」から新聞を読まない、という人も多数いるはず。
回答項目のうち上位回答率を示したものについて、属性別で仕切り分けすると次の通りとなる。
↑ 新聞を読まない理由(2014年度、読まない人限定、複数回答)
若年層はテレビやインターネットなど他メディアからの情報取得で十分で、新聞を読む必要が無いと考えている人が多く、新聞を取っていない・コスパが悪いなどの理由は多くない。ところが中堅層になると、テレビ・ネットからの情報による満腹感と共に、コスパの悪さを理由に挙げる人が増え、「新聞を取っていない」にほぼ並ぶ形となる。他方、60代以降はテレビやネットの情報で満足する率は減り、「新聞を取っていない」との回答が増え、70歳以上になるとテレビやネット情報での満足さすら抜いてしまう。
他メディアからの情報で十分とする、金銭的問題、時間や習慣”以外”で新聞を取らない理由は想像が難しいが、「邪魔になる」「居住地が新聞配達エリア外」「身体的な事情で新聞を読むのに難儀する」などが考えられる。あるいは新聞に書かれているような情報そのものに、興味関心が薄れてしまっているのかもしれない。
現時点では新聞を閲読しない人のうち、50代位までは主にテレビやインターネットの情報で十分で新聞を読む必要が無いとする人が多分を占めている。過半数との仕切りで考えれば60代も含まれる。今後さらにインターネットを利用する人が増えるに連れ、テレビやインターネットの情報で十分だから、紙媒体の新聞を取らない人も増えていくのだろう。
もっともインターネット経由の情報は多分に新聞社自身も配信している。内容的に「紙の上に刷られたもの」か「インターネットという媒体で見る」かの違いでしかないとの考え方もできる。紙媒体としての新聞を売り続けたいのなら話は別だが、情報そのものの対価を新聞社が求めたいのであれば、テレビやインターネット経由で「紙媒体としての新聞」ならぬ「新聞に掲載されている情報をインターネット経由で」売る施策を、これまで以上に積極化する必要があるのかもしれない。
もちろんインターネットを用いて情報を取得する人たちは、無料の情報に慣れている。紙媒体の新聞読者以上に、情報に求める対価の物差しは厳しい。紙媒体の新聞と同じような路線、発想、方針、品質で同等の対価をインターネット経由の読者に求めていたのでは、多くの人が見向きもしない。より厳しい品質チェックと自らを律する心構え、さらには価値を見出してもらえるような仕組み・工夫が求められよう。
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