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◆在特会という活動目的不明のグループ
在特会という活動目的が不明な組織がある。マスコミで取り上げられることを狙って、組織拡大しているようだ。
在特会は、「在日韓国人・朝鮮人が日本人のもっていない特権を持っているから、それを止めさせろ」というヘイトスピーチをまき散らし、平等の虚構を破壊することを目指している。
これと対峙するシバキ隊という対レイシスト集団がある。私は、シバキ隊の主張が正しいと感じているので、彼らと一緒に行動と主張を行っている。
活動を通して分かったことは、両者とも非常によく似ているということだ。近代型組織の本質的限界を突破できないことだ。
在特会は、朝鮮人を殺せと言った言辞に発展する。在日にだけでなく、社会の害虫を駆除するというふうに拡張されたし、被差別部落民に対しての差別行動を行ったりしている。このように、在特会は、「平等の虚構」への反対を広めることが事実上の主目的になってしまっていることに気づく。
これに対して、シバキ隊は平等理念擁護を対抗的に広めることが主目的になっている。
いずれも、世間の反応や世論の動きをつかみ、それによってメディアで露出し、みずからの主張を広め、支持を獲得していくことを目指しているおだ。だからおかれておる立場や環境の変革までは望んでいないことは確かだ。
◆なぜ工藤会は、国家警察権力の言うことを聞かないのだろうか
山口組が、こまで拡大したのは、三代目の田岡一雄のオフィサー的采配があったからだと思う。象徴的な出来事として、「縄張り」という概念を棄てたことにある。山口組傘下の組においても、縄張りを認めなかった。地元大阪のミナミでも、山口組系の組が三つも四つも重なり合い、たがいに競合しているという状態が作り出された。
この縄張りを無視するというポリシーを貫いたことにより、勢力を外部に拡大することができ、巨大化した。そういう意味でも山口組は、自由主義という国境を越えたグローバリゼーションのポリシーを持ったヤクザだったともいえる。
この山口組に対して真逆なポリシーを持っているヤクザがある、それは北九州の工藤會である。工藤会は、みずからの縄張りにほかの組織が進出してくるのを断乎として許さず、友好関係にある組と連合を組みながら、孤塁な組織を守っている。
だから進出してくるほかの組織に対して、縄張りの論理で断乎抵抗したし、自らも地勢的事情で山口県下関の一部に縄張りをもったことがあるだけで、北九州の縄張りの外に出ようとしなかった。山口組が全国にヨコに広がっていくのに対して、工藤会は北九州に残ってタテに深まっていったのである。縄張りを死守すると同時に、ほかの組の縄張りを尊重する姿勢を貫いている。
工藤会は、炭鉱・鉄鉱の鉱山労働者たちが、自らの生活を守る上で自然発生した組織だ。
1960年代初めまで地域全体が炭鉱・鉄鉱で成り立っていた九州においては、組以外の一般市民生活の中でも、役割と機能を持ちえたのである。
人々が生きている上で起こるさまざまな対立や紛争を、法や国家権力に頼ることなく、「自力救済」という互助会的な機能も保持した社会的組織だった。
地底で過酷で危険な労働に従事する彼らの間に結ばれた親方・子方関係は、屈強で緊密なものであった。
これはいまも受け継がれており、工藤会と一般市民との絆は、ほかの地域に比べて、はるかに強く、地域社会の中にも根をおろしている。
だから、警察庁長官が福岡県警本部長に就任しても、工藤会を潰すことができなかった。ついに本部長が「一般市民のもっと反暴力団の意識を持ってもらわないと困る」と泣き言をいったほどだった。ヤクザは、60年安保の時に、デモ隊を鎮圧隊として政府に利用されたように、近代では、国家は一定の範囲でヤクザを容認しながら、みずからの采配下で先兵として使うという関係が築かれた。
しかし工藤会は、1992年の暴対法にも正面から正面から、警察と対峙した。これに対して警察権力は締め付けを強化し、何十回もの逮捕し、組員の三割を収監したが、一向に工藤会の勢力は衰えないし潰れない。
◆工藤会を壊滅せよ!。オール日本警察で臨む、前代未聞の暴力団殲滅作戦
◆「北九州市元漁協組合長射殺事件」 武闘派工藤会幹部を遂に逮捕
警察の言うことを聞かない。情報を提供しない。逮捕されても黙秘する。逮捕され困っている家族をカバーする。時効まで逃す・・などの暗黙の取り決めの下、警察と取引をしないで頑強に抵抗している。
また工藤会の活動を、陰で支える市民生活者も多い。自分たちにとっての価値合理性が、警察についた方が良いのか、工藤会についた方が良いのか、選んだ結果なのだろう。在特会、工藤会の違いは、地域共同型組織かどうかということだ。近い将来、在特会は自然消滅し、工藤会は引き継がれていくのかもしれないと感じる。
「突破者外伝」より
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