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アボルファトフ解説員
アメリカ政府の情報収集活動を暴露した欧米の新聞2紙が、アメリカの報道界最高の栄誉とされるピュリッツァー賞を受賞しました。アメリカのワシントンポストと、イギリスのガーディアンは、ここ数ヶ月、アメリカの元CIA職員エドワード・スノーデン氏が提供した機密文書を報道し、注目を集めており、これにより、この2つの新聞に今年のピュリッツァー賞が授与されました。ピュリッツァー賞委員会は、ガーディアンに賞を授与する中で、「この新聞は積極的な報道により、治安とプライバシーに関する問題をめぐる政府と市民の関係に関する議論を高めた」としています。この委員会はさらに、ワシントンポストの報道についても、「この新聞の確かで明白な報道は、国家安全の幅広い範囲でのこの暴露の価値に対する一般の理解を促した」としています。
ワシントンポストとガーディアンは、政府との公然とした、または隠れたつながりにも関わらず、史上最大のスパイ作戦に対して、沈黙を破り、NSAアメリカ国家安全保障局の機密文書を読者の前に提示しました。とはいえ、しばらく前から、アメリカ政府の国内外での大規模な情報収集活動に関する報道が出されていました。こうした中、ワシントンポストとガーディアンでスノーデン氏の最初の文書が報道された昨年の夏まで、ほとんどの人がこのような措置について知りませんでした。
現在、スノーデン氏とこの2つの新聞の幹部たちの勇気により、アメリカ政府がインターネットや通信ネットワークでやり取りされているあらゆるものを監視していることが明らかになりました。こうした情報収集において、ドイツの首相やブラジル、メキシコの大統領、EUの高官やイスラエルの関係者も対象となっていました。1ヶ月間だけで、NSAはある計画を実行することで、インターネットで900億ものデータを収集、備蓄、盗聴していました。
この間、何よりも国際世論の怒りを買ったのは、アメリカの機関により個人のプライベート空間が踏みにじられていたことです。現在、アメリカ政府は、最新鋭の情報収集機器を用いることで、人々が話したり書いたりしたものを盗聴したり盗み見たりすることで、私的な事柄を知ることができます。とはいえ、アメリカ政府は何度となく、このような計画はテロなどの脅威に対抗する目的で行われているものだと主張してきました。しかし、アメリカとの商業会議に訪れたヨーロッパの使節団に対しても盗聴が行われ、アメリカ政府がテロ作戦を防ぐこと以上にはるかに大きな目的を考慮していたことに疑いの余地はありません。
世界の多くの人が、アメリカは今日、表現の自由やプライベート空間を保護する国というよりも、イギリスの作家ジョージ・オーウェルが『1984』という本の中で書いているロシアのような全体主義のような国になっていると考えています。このような世論の思考を全面的に支配しようとしているアメリカの性質の暴露は、ピュリッツァー賞の関係者から人々のプライベート空間の保護において勇気ある行為と見なされています。そしてこれは恐らく、スノーデン氏がアメリカの情報機関の暗闇に光を当てるため、ノーベル平和賞を受賞する前段階になるかもしれません。
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