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西山事件とあさま山荘事件、そして、電源三法制定
http://www.asyura2.com/13/hihyo14/msg/309.html
投稿者 taked4700 日時 2014 年 1 月 29 日 22:07:42: 9XFNe/BiX575U
 

西山事件とあさま山荘事件、そして、電源三法制定

 事件が起こっていた当時は気が付かなかったが、今から振り返るとその意味が分かることがある。その一つが沖縄密約を報じた毎日新聞の西山記者について事件とあさま山荘事件、そしてその後の電源三法制定の関連だ。

 毎日新聞の凋落は、1972年、沖縄密約事件のスクープ報道が男女間の関係を利用したものだと問題視されたことから始まったのだと考えている。実際、あの事件以前は、朝日、読売とそん色のない発行部数を誇っていたはずだ。そして、毎日新聞の凋落は1970年代に一気に始まった日本の原発の商業運転開始をにらんだものだったと考えている。以下その根拠を述べる。

 まず、ウィキから「西山事件」の一部引用:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B1%B1%E4%BA%8B%E4%BB%B6
1972年3月30日 - 外務省の内部調査で、女性事務官が「私は騙された」と泣き崩れて西山に機密電信を手渡したことを自白。
1972年4月4日 - 国家公務員法111条(秘密漏洩をそそのかす罪)違反で西山が女性事務官とともに逮捕される。
1972年4月5日 - 毎日新聞は朝刊紙上で取材活動の正当性を主張。他紙も同調。
1972年4月15日 - 東京地方検察庁検察官佐藤道夫が起訴状に「ひそかに情を通じ…」と記載。同日夕、毎日新聞夕刊が「本社見解とおわび」を掲載。
1972年5月15日 - 26年ぶりに沖縄復帰。
以上引用終わり。

 毎日新聞の事件が表面化する直前にあさま山荘事件が起こっている。
 ウィキから「あさま山荘事件」の一部引用:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%BE%E5%B1%B1%E8%8D%98
あさま山荘事件または浅間山荘事件[注釈 1](あさまさんそうじけん)は、1972年2月19日から2月28日にかけて、長野県北佐久郡軽井沢町にある河合楽器の保養所「浅間山荘」[注釈 2]において連合赤軍が人質をとって立てこもった事件である。
以上引用終わり。

 この時期、つまり、1970年代は日本の原発が商業運転を開始していった時期だ。以下、商業運転開始の順に最初の10基を並べる。

1.日本原子力発電東海発電所(廃炉)
1966年7月25日

2.日本原子力発電敦賀発電所
1号機沸騰水型軽水炉(BWR-2)
1970年3月14日

3.関西電力美浜発電所
1号機加圧水型軽水炉
1970年11月28日

4.東京電力福島第一原発
1号機BWR-3(廃炉)
1971年(昭和46年)3月26日

5.関西電力美浜発電所
2号機加圧水型軽水炉
1972年7月25日

6.中国電力島根原子力発電所
1号機沸騰水型軽水炉
1974年3月29日

7.東京電力福島第一原発
2号機BWR-4(廃炉)
1974年(昭和49年)7月18日

8.関西電力高浜発電所
1号機加圧水型軽水炉
1974年11月14日

9.九州電力玄海原子力発電所
1号機加圧水型軽水炉(PWR)
1975年10月15日

10.関西電力高浜発電所
2号機加圧水型軽水炉
1975年11月14日

 つまり、西山事件が起こる前に商業運転していた原発は4基しかなかったのだ。そして、西山事件の起こる一か月ほど前にあさま山荘事件が起こっている。あさま山荘事件により、一般市民や学生による政治への参加意識は一気に退潮し、社会全体にノンポリ化が進む。また、この後、学生運動は内ゲバが激化し、多くの活動家が内ゲバに名を借りて殺されていく。

 そもそも、西山記者はこの事件直前まで相当な数のスクープを連発していたという。しかし、ある程度優れた記者であってもそうそうスクープを連続して書くことは難しい。つまり、彼はもともと記者として報道することに熱心で、ある程度優れた記事を上げていたことに目を付けられ、自分自身を過信するように誘導されたのではないだろうか。また、女性事務官の言動にも疑問を付けようと思えばいくらでも疑問を付けることが出来る。多分、いろいろな形で誘導が女性事務官にもあったのは確実だ。

 そして、西山事件のほぼ一年後にオイルショックが起こる。その結果制定されたのが電源三法であり、この法律ができたおかげで原発立地自治体は補助金漬けにされ、たとえ原発が危険だと分かっても原発を止めることが出来ないという状況に置かれた。しかも、運転開始後10年程度経過すると補助金が減り、結果的に次の原発建設を立地自治体が自ら要望せざるを得ないという構造が作られた。福島や新潟、そして福井県の原発集中立地はまさしく電源三法が作ったものだ。なお、一般にはオイルショックで原発立地が進んだと思われているが、1973年時点で現在ある原子力発電所のほとんどすべては立地が決まっていて、過半数の原子炉は原子炉設置許可も出ていた。だから、オイルショックはあくまでも電源三法制定が目的で、国際的に起こされたものだ。オイルショックにより原油価格は上がったが原油の生産から精製、販売までを独占していた石油メジャーの利益はオイルショックによって却って増加した。

 つまり、あさま山荘事件により、一般市民や学生のノンポリ化を進め、西山事件によってマスコミの政治権力への追及に一定程度のストップをかけ、その上で原発の一斉運転開始と電源三法制定に突き進んで行ったということだ。なお、この時期、日本は田中角栄首相の元、日本列島改造論を教義にして、大変に景気の良い社会だった。しかし、同時に、この時期に大学の学費が大幅に上がり出し、オイルショック前は年額10万円以下だった国立大学や多くの私立大学の学費が今では国立で50万円以上、私立では100万以上にもなっている。また、同時にこの時期は赤字国債の大幅発行が定着した時代であり、建設国債ならいくら発行してもいいという社会的な合意、実際にはとんだ勘違いと言うか屁理屈でしかないのだが、現在の大規模な財政赤字につながる財政の赤字体質が始まった時期でもあった。同時に、この時期以降、所得税制の変更がどんどんとされていき、社会の格差化が進む。現在の格差社会の基礎はこの時期に作られたものだ。だから、戦後日本の最初の曲がり角がこの1970年代前半であったと言っていいのではないだろうか。

 そして、以上の経過を見れば、ある意味、毎日新聞は日本に原発を広めるためのいけにえにされたと解釈するのが本当だと思う。

2014年1月29日21時55分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:42182  

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コメント
 
01. 2014年1月30日 11:43:58 : CmA30JcNcQ
どーみても たまたまやんけ

02. taked4700 2014年1月30日 13:23:40 : 9XFNe/BiX575U : LRuik47wnA
>>01

>どーみても たまたまやんけ

オイルショックが、つまり、オペックによる原油値上げがどう言う経緯で行われたか調べられたのでしょうか。オペックによる値上げは、ほとんどの教科書的な解説では言われることがないのですが、現実にはリビアのカダフィ大佐によるリビア産原油の値上げとリビア国内の石油会社の国有化にあったのです。そして、カダフィ大佐の権力掌握までの足跡を見ると、どう考えても彼の実力と言うよりも欧米勢力による誘導があったとしか思えないのです。ここらへんについては「カダフィ正伝」平田伊都子著を読まれればよく分かるはずです。

日本はオイルショックによる原油値上げの影響をあまり受けませんでした。なぜなら、1973年春に変動相場制へ移行し、円高になったからです。変動相場制への移行はアメリカ主導で行われました。それなりに理由づけはされましたが、そういった理由づけそのものがアメリカの都合でした。

1972年春のあさま山荘事件も当時の警察の動きと学生運動上層部の逮捕のされ方、実際になぜ「総括」というリンチ殺人事件が行われるようになったかを見ていくと、単なる偶然と言うよりは、注意深く人選がされ、リンチ殺人が誘導されていったのが分かるはずです。

偶然だと考えるのはたやすいことです。しかし、日本はこれらの事件において明らかにまちがった解釈・対応を取ってしまったのです。その結果が今の状況、つまり、日本中に原発が立地し、原発を廃炉もできないし、使用済み核燃料の処分の仕方も決めれないというどん詰まりの状況に置かれてしまっているのです。

過去を振り返って、どんなミスを犯してきたかを確認することは、これからいろいろな判断をしていく時に必要なものだと思います。


03. 2014年1月31日 11:31:52 : CmA30JcNcQ
>>02
あさま山荘での総括は、バセドーシ病で己の容姿に対し深刻なコンプレックスをもつ永田洋子(当時は若かったので尚更)の嫉妬心(金子・大槻等に対する女としての)と猜疑心の深さを仮託した「総括要求」となり、大将の森恒夫でさえ制御できなくなり…というか、永田により影響されとったんだよ森も。
http://ameblo.jp/shino119/page-2.html
この長期に渡る裁判をオレは見続けてきたんよ。(本当だよ)
永田がいなけりゃ連続の殺戮なんぞなかったわさ。

この、西山事件とあさま山荘事件、そして、電源三法制定云々を強引に結びつけるのはかなり無理筋…つーか、なんでわざわざこんなヨタ話をするのか〜
暇なのねぇ〜(と、感想を書くオレもだけどね)


04. taked4700 2014年1月31日 14:33:49 : 9XFNe/BiX575U : q2ChzPLm1I
>>03

ご紹介のあったリンクにも次のように森恒夫が主犯であったと書かれているのではないですか。

>最大のチャンスは、最初に尾崎が死亡したとき である。死者が出るとは想定外だったメンバーは大いに動揺し、それは森恒夫もまったく同じだった。

>ところが森は、指導方法を改める代わりに、瞬時に、「敗北死」という規定を提示した。「敗北死」は自らの指導を正当化すると同時に、メンバーに免罪符を与えるものだった。動揺していたメンバーは、「敗北死」にすがったのである。

>もし、尾崎の死を「敗北死」と規定しなければ、2人目の死者はでなかった可能性が強い。連続殺害は、「敗北死」の規定によってもたらされたのである。それゆえ、森の理論の中でも、「敗北死」の理論はもっとも罪深いのである。

上のリンクでも
>森の理論の中でも、「敗北死」の理論はもっとも罪深い
と言っています。

そもそも、総括という言葉を使い始めたのは森恒夫であり、また総括での暴力を始めたのも森恒夫ではありませんか。


05. 2014年2月03日 17:40:17 : z5uQPVPWWg
西山事件のニュースで「情を通じた」という表現で、
沖縄密約の問題が吹っ飛んだ。
当時、それとこれは別でしょうと違和感を感じた人は多いのではないか。
政治に情実をからめ、沖縄問題を逸らした。
してやったりの官僚が得意げに振り返るのを後々のテレビでみた。

官僚はそんな細工をするために、最高学府で学ぶのかと思うと寒々しい。


06. 2014年2月12日 16:42:21 : Q82AFi3rQM

4700さんのご意見は貴重です。

 日本の近現代史を大きく見る目をもつことは、一般的にはとてもむずかしい。
 何故、3.11があったのかを探ってゆくことによって見えてくるものがあった
 私にとって4700氏のご意見は貴重です。

  1940年代以降の日本は自国の歴史を自国民が知らされていない状況であっ
 たと思われます。西山事件、あさま山荘事件、日航事件、田中角栄事件、そ
 の他その他。
  そういうこと、つまり国民が自国の事件の真実を知らない状態に置かれて
 いるということ自体が、日本が「属国状態」にあり、いまだに他国にはない
 ような外国軍隊の駐留が続いている状態を継続させている理由でありましょ
 う。

 そういうことが、3.11以来、日本の近現代史にうとかった私にもわかるよう
 になりました。

  4700氏のようなご意見については目の前の事にしか視野が及ばない者には、
 あるいは真実を知っている者には、同感できない内容が多いのであろうと推
 測いたします。そういうことは文字面を見ればわかります。

  今回の都知事選挙についても、まことに正鵠を得た論評をされておられた
 と記憶します。ここで、折に触れてご意見を読むことができるのはありがた
 いです。どんな世界にもどんな場所にもあらゆるタイプの人間がいます、書
 き続けてください。

  読んでいます。


 


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