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(Media Times)NHK新会長、どう選ぶ 松本氏、抗議の退任か
http://www.asahi.com/articles/TKY201312100604.html?ref=nmail
2013年12月11日05時00分 朝日新聞
《メディアタイムズ》
NHK経営委員会は10日、既に退任を表明している松本正之会長を次期会長候補の一人と決め本人に伝えたが、松本氏は固辞した。経営改革で実績をあげながら、安倍政権内から会長交代論も出る中、退く意志を固めた松本氏。関係者の間では「嫌気がさした」「抗議の辞任では」と推測が飛び交う。混沌(こんとん)としてきた後任選びは、今後どうなるのか。会長に求められる資質とは何か。
「抗議の辞任表明だ」
5日の定例会見で、来年1月の任期満了での退任を表明した松本氏の心情について、あるNHK関係者はこう解説する。「成果を出しているのに、安倍政権や関係者から引きずり降ろされると感じたのだろう」
安倍政権は先月、NHK会長の任免権を持つNHK経営委員会の新委員に、哲学者の長谷川三千子氏ら首相に近いとされる4人を送り込んだ。原発やオスプレイなど最近のNHKの報道内容が偏っているとの批判も政権内から漏れており、新委員の人事は会長交代への布石とみられていた。
ただ、松本氏は受信料の7%値下げを断行しながら今年度の中間決算で180億円の黒字を確保するなど営業改革で成果を上げた。
NHKの世論調査でも、放送の「公平・公正」について視聴者の77%が「実現している」と評価。経営委内でも松本氏の続投を求める声が少なくなかった。
経営委は松本氏を含めた複数候補から次期会長を選ぶ絵を描いていたが、松本氏は退任を表明。それでも経営委は10日の会合で松本氏を候補にすることを決めたが、松本氏は断った。
今後は、経営委が財界人などから人選する。浜田健一郎委員長は同日、報道陣に「複数の委員から、新しい候補者を推薦する意向が伝えられた」と述べた。次回会合では推薦された人物がふさわしいかどうかを討議する。関係者の間では、経営手腕の評価が高い建設機械大手元会長の名前が取りざたされているが、本人が要請に応じる可能性は低いとみられている。
■政治的中立、守る人を
NHK会長は放送法で、業務執行を総合的に管理し処理する、と定められている。副会長ら役員の人事権を持ち、番組の編集権も会長に属する。職員約1万人を率いる公共放送トップの権限は絶大だ。
放送法は同時に、NHKの番組に「政治的公平」も求めている。経営委が次期会長の人選にあたって決めた資格要件でも、「政治的中立」が挙げられている。
NHK幹部は「歴史の審判に耐える番組作りが我々の役割。現場が会長の顔色をうかがっていては仕事にならない」と強調する。
一方でNHKは、予算を内閣に提出し国会で承認してもらう必要がある。「会長に政治家から番組への意見が寄せられることは少なくない」と関係者はいう。
第1次安倍政権時、経営委員長に就いた古森重隆・富士フイルムホールディングス社長(現会長)が、経営委で「選挙中は歴史ものなどでいつも以上に注意を」と発言。番組編集への介入との批判を浴びた。
放送法改正で、経営委員による番組への介入は禁じられたが、NHKにとって時の政権との距離をどう保つかは常に難しい問題だ。
元NHK放送文化研究所研究員の奥田良胤(よしたね)さんは「会長は政治の意向をシャットアウトする防波堤となるべきだ」。罰則がないにもかかわらず約7割の世帯が受信料を支払っていることに触れ、「政権に接近し報道が公正中立でなくなれば、NHKは視聴者の信頼を失い、受信料の不払いをする人が出てくる可能性がある」と指摘する。
兼職が禁じられた会長の年間報酬は約3千万円。大企業の社長や会長にとっては減収となる。
3年前の会長人事で、経営委は学者に就任を求めながら一転して辞退を迫るなど迷走。松本氏が決まったのは前会長の任期切れわずか9日前だった。浜田委員長は10日、「年内には決めたい」との考えを示した。
(丸山ひかり、江戸川夏樹)
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