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健康を知る002 植物油の安全性−1
http://takedanet.com/archives/1024005543.html
2015年04月10日 武田邦彦 (中部大学)
危険な植物油が横行するようになったのは、コレステロールが体に悪いという医学と生理学などから見ると、完全に誤った宣伝を長い間、日本国民が受けたからだ。でも、その話は次回以後にして、まずはどんな植物油が体に悪い可能性があるかを整理したいと思う。
まずその前に私たちの先入観を取り去らなければならない。それは「サラダ油」というのは日本だけのもので、サラダを食べる白人の世界からきたものではないということだ。これだけで「エッ!」と驚く女性が多い。
白人が「サラダ」というのは、野菜にお酢と塩、それに油を「自分であえて」作ったものを掛けて食べるものを言う。もともと英語ではサダド、フランスでサラードとか聞いたことがあるが、いずれにしても、サラダはソルト(sal,塩)が語源だから、「野菜に塩を掛ける」という感じだ。
ヨーロッパでもサラダと言わないわけでもないような気がするが、サラダ油というのは日本の独自のものだということで、私たちの錯覚が分かると思う。
もともとヨーロッパの食というのは日本より手作り感がある。なにか食べようとすると、これは裏の庭でとれた・・・とか、この油はどうのこうのとなにか地場の説明が入る。そしていやに香辛料がきいていたり、ドロッとしていたり様々だ。
それに比べて日本のドレッシングというと、「フレンチ」、「中華風」とかほぼ同じものが大量生産で出てくる。その典型が日本独自の「サラダ油」だ。うまい名前をつけたものだ。日本人が錯覚することを計算して(悪意はない。それは間違いない)名付けた。
もともと、日本には生野菜を食べる習慣はない。日本古来の野菜というと、お米、ゴボウのようなもので、火を通して食べる。外来種としてはやや古いけれど、17世紀、つまり江戸時代に入って来たほうれん草も、ゆでて食べたり、味噌汁に入れたりする。
「生野菜は日本人の健康に悪い」という説はかなり強力だが、私はまだ確定していない。データが不足している。でも、「日本人は生野菜を食べる必要は無い」というのはほぼそうではないかと思う。なにしろ日本では50年ほど前まで生野菜というのを食べたことがない。
それは農薬と化学肥料が登場してから、やっと食べられるようになったからだ。おまけにその生野菜に植物油を掛けると言うことになると、さらに疑問が膨らむ。もともと生野菜はそれほど美味しくないので、美味しいもと(味の素のようなもの。味の素は健康に良いが)としての油をかけるという感じだ。
ここまで整理してくると、いつもこの手の専門家が言う「女はだましやすい」とか「女はバカだから」というのを思い出す。私はそうは思っていないが、確かにそういう側面がある。レストランに行くとまずはサラダを食べようとしている女性を見ると、「本当に美味しいからかな?」とか「錯覚で美味しいと思っているのかな?」と思う。というのは人間は小さな頃に食べたものしか美味しいと思わないので、よほどの錯覚が無い限り生野菜を食べないはずだからだ。
それはともかく、自分の家で作るとサラダ油はできない。サラダ油というのは「大量に工場で作られること」がその要件だからだ。そこでメーカーは(悪気はなく)安くて衛生的な油を使う。そこでもともと食べることができなかった菜種油を加工してサラダ油にする。それがキャノーラ油である。
キャノーラ油を開発したカナダの技術者は、それから数10年を経て、日本の油脂学会が「キャノーラ油をラットに与えると寿命が縮む。家畜の子供数が減る。脳にも影響がある」という論文を出すとは思ってもいなかっただろう。
いったん、そうなると「菜種油」というのはもともと毒性が強いとか、毒性成分が何とかが明らかになる。私が油脂学会の論文や書籍を見ると、娘には「キャノーラ油は使わない方が良いだろうね。大豆か紅花を使ったら」と言うだろう。いろいろなデータを見ると結果は様々だ。でも、おそらく「大豆油か紅花油を動物の脂より少なく使えばOK」という感じだ。
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