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お口のケアが命を救う 高齢者の誤嚥性肺炎を予防する口腔ケア〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141107-00000011-sasahi-hlth
dot. 11月7日(金)16時1分配信
「歯医者さんに行く」というと、子どもが虫歯を治療するシーンを思い浮かべがちだが、今では「入れ歯の調子が悪くて」などと、高齢者が受診する割合が増えているという。高齢者の口腔ケアは、誤嚥(ごえん)性肺炎を防ぐ上でも大切な役割を果たしていることなどが、日本私立歯科大学協会の第4回プレスセミナーで発表された。
福岡歯科大学口腔歯学部の内藤徹教授は「肺炎は悪性新生物(がんなど)、心疾患に次ぐ第3位の死因に挙げられ、2013年の厚生労働省『人口動態統計』では9.7%を占めています。肺炎症例のなかでも、70歳以上では70%、90歳以上では95%近くが誤嚥性肺炎と言われています」と話す。
誤嚥性肺炎は、脳血管疾患、認知症、加齢などのさまざまな原因により嚥下機能が低下して、細菌が唾液や胃液とともに気管から肺に流れ込むことで発症する肺炎。「炎症の原因となる菌はもともと口の中にある口腔常在菌が大部分ですが、口腔ケアが十分ではなく、汚れがたまると誤嚥性肺炎を招く危険が高まります」(内藤教授)
誤嚥性肺炎は高齢者に多く、再発を繰り返すと耐性菌が生じて抗生剤治療に抵抗性を持つため、薬が効かなくなって死に至ることもある。「口の中の雑菌を減らし、嚥下反射を改善させる口腔ケアを行うことが、誤嚥性肺炎の予防につながります」(内藤教授)。
ひとくちに口腔ケアといっても、自宅でできるものから歯科医師が専用の機材を使って行う専門的なものまで、さまざまなメニューがある。口内の雑菌を減らすには、うがいや歯磨き、入れ歯の洗浄、舌のそうじなど。嚥下の訓練や咳払いの訓練なども含まれる。身近な高齢者がふだんから食事を取る際によくむせるようならば、かかりつけの歯科診療所を通じて専門医に相談することを勧めている。
急性期病院などの医療機関では、病院内や地域の歯科医師などと連携し、入院中の口腔ケアに力を入れている。「手術前後に口腔ケアを行うことにより、術後の誤嚥性肺炎などの感染症の発症が予防できるため、入院日数も短くできます。退院後の自宅、施設でも口腔ケアを継続して行うことが大切です」と話すのは、日本歯科大学新潟生命歯学部口腔外科学講座の田中彰教授だ。がんや糖尿病など、多くの疾患で口腔ケアの必要性が高いとされている。
大規模災害時などの避難生活でも口腔ケアは大切だという。
「阪神・淡路大震災では、肺炎が震災関連死の原因の1位で24%を占めました。新潟県中越地震の際には、歯科医師や歯科衛生士が避難所を回って口腔ケアや口腔衛生指導を徹底したところ、肺炎を原因とする災害関連死は15.3%に抑えられました」(田中教授)。
避難所では、貴重な水で歯を磨いたり、入れ歯を洗うことをためらいがちだが、「口をさっぱり清潔に保つことや日常生活に近い行動は、ストレスを軽減する働きもあります。家庭でも防災用品に歯ブラシやフロス、入れ歯洗浄剤などを含めることをお勧めします」(田中教授)。
人が生きていくために、欠くことのできない口腔ケア。歯科医療従事者は、在宅医療の推進や、他の医療機関との連携によって、高齢者の嚥下機能の維持や機能回復を図り、健康増進のための口腔ケアをサポートしていく。
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