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40代、50代から気をつけたい関節・骨・筋肉の老化と食
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141029-00061255-diamond-soci
ダイヤモンド・オンライン 10月29日(水)8時0分配信
● 要介護原因の4位、5位が 関節疾患、骨折・転倒
若さを保つのに欠かせないのが、骨と関節、筋肉です。前回のテーマ、運動を行うにはこれらが十分に機能しなくてはなりません。またこれらが衰えるとたちまち日頃の動作に「老化」として表れてしまいます。立ちあがる時、思わず「どっこいしょ」と掛け声をかけたり、歩く動作に力強さがなくなったり、姿勢がゆるんで加齢の影響が表れます。
スポーツを楽しむならなおさら骨と関節、筋肉の衰えはプレーに関係します。ゴルフの飛距離が落ちる、草野球で打球が飛ばなくなる、テニスで球を追いかけて転ぶ。ああトシか、などと嘆きたくなりますね。
まだ先の話かもしれませんが、要介護の原因を調べた厚生労働省の国民生活基礎調査(2013年、10万名対象)によると、原因の1位が脳卒中(18%)、2位が認知症(16%)、3位が高齢による衰弱(13%)、4位が骨折・転倒(12%)、5位が関節疾患(11%)、以下心疾患、パーキンソン病、糖尿病、呼吸器疾患、脊髄損傷、その他原因となっています。4位、5位は関節、骨の大幅な衰えに起因します。
関節の不具合で多いのが変形性膝関節症です。初期では朝歩き始めて膝に違和感を覚えたり、軽い痛みを感じたりする程度、しばらくすると消えてしまったりします。進行すると正座やしゃがむ姿勢、階段の上り降りの際に痛みを感じるようになってきます。
さらには膝に炎症が起こって腫れたり、熱を持ったり、水がたまったりという症状が出てくるのです。膝の関節部分の軟骨がすり減り、炎症や骨の変形が起き、骨がぶつかり合ったりするのが、変形性膝関節症なのですが、さらに症状が進むと杖なしには歩くことができなくなります。
自覚のある患者数は約1000万人、潜在患者を含めれば3000万人と推定されます。50代以降から急増し、患者は女性が多いですが、男性も無縁ではありません。症状が出たら早めに専門医にかかるのが肝心。サプリメント、薬物療法、温熱・冷却療法や運動療法を受けることになりますが、場合によっては手術もあります。
● 男性も気をつけたい 骨の老化「骨粗しょう症」
骨で問題となるのが骨粗しょう症です。骨密度が落ちてスカスカになり骨がもろくなる疾患です。症状が進むと骨折しやすくなり、転倒や打撲などで思わぬ大けがを負ってしまいます。
高齢の場合、骨折がきっかけで歩けなくなったり、寝たきりになってしまうことが多いのです。骨粗しょう症は運動不足、ホルモンバランス、栄養の問題などが関係しておきますが、関節の衰え同様、若いころから長い時間をかけてじわじわと進行します。
筋肉で怖いのがサルコペニアという病気。加齢性筋肉萎縮症、筋肉減少症などとも呼ばれます。加齢によって、筋肉量が減ったり、筋肉の質が下がって萎縮したりする現象を指します。海外では、80歳以上の50%以上がサルコペニアであるという報告もあります。
サルコペ二アは高齢になって急に発症するのではなく、若いうちから少しずつ進行していくのです。もちろん個人差はありますが、筋肉は20歳〜50歳までの間にゆっくりと10%ほど減り、50歳〜80歳ではさらに30〜40%減るといわれています。何も対策を講じないでいれば、年とともに筋肉は減り続けてしまい、寝たきりや要介護の要因になります。
また、筋肉がしっかりしていれば、転倒した際などに関節や骨への負担もある程度吸収できますが、筋肉が弱ると関節や骨にも悪影響が顕著に現れ、捻挫や骨折の危険も増します。
関節の軟骨が加齢と共にすり減っていくのは仕方ないことですが、肩、膝、肘、手首、足首等の可動域を広げるストレッチを行うと、ある程度の衰えを防ぐことができます。日頃の動作に加齢の影響を出さないためにも是非ストレッチを行ってください。
● 関節・骨の老化を防ぐ食とは?
食事の面では、関節が喜ぶといわれるコンドロイチンやグルコサミン、コラーゲンの摂取をお勧めします。コンドロイチンを多く含むのはフカヒレ、かまぼこ、ウナギ、ヒラメなどです。
グルコサミンは干しエビ、カニ、エビの殻、キノコ類。コラーゲンは鶏皮、手羽先、牛筋、アンコウ、ニコゴリなどから摂取できます。サプリメントを利用するのもOKですが、頼りすぎないようにしましょう。
変形性膝関節症は、1日2時間以上立って仕事をする人、1日3km以上歩く人、1日1時間以上坂を上る人、1週間に1回以上10kg以上の荷物を上げる人は、そうでない人に比べ、発症率が2倍であるというデータがあります。
膝の酷使には気をつけた方がいいので、適度に膝を休ませたり、初期症状のうちに専門医にかかるのがお勧めです。また体重が重くなれば膝への負担が増すので、この点にもご注意を。
骨粗しょう症の予防には適度な運動と食事でカルシウムやビタミンDを摂取することが考えられます。カルシウムは牛乳やチーズ、小魚、桜エビ、ひじき、油揚げ、モロヘイヤなどに多く含まれます。ビタミンDは鮭、身がきニシン、アンコウの肝、かわはぎ、干ししいたけなど。また、糖化によっても骨質が悪くなりますので、糖化に気をつけることも大事です。
● 筋肉の老化も運動と食事で防げる
何もしないでいれば加齢とともに筋肉量は減ってしまいます。筋肉は老化を努力によってカバーできる数少ない器官です。筋肉は使えば丈夫になるので、太ももを鍛えれば太ももの筋肉量が増えますし、腕を鍛えれば腕の筋肉量が増えます。このようにしてサルコペニアの予防を図りたいものです。
トレーニングは、激しいものでなくとも良いのです。どの程度が適当なのか、2011年WTOの「身体活動に関する勧告」が参考になるでしょう。
18歳〜64歳の成人期に行う運動の「筋肉トレーニング」では、主要な筋群を使用するものを週に2回以上行う、と記載されています。筋トレが無理なら、前回お話したように、駅の階段の昇降、風呂掃除など日常生活の中で努めて動くようにしましょう。
食事の面では前回も紹介しましたが、肉類や豆腐などの蛋白食品をしっかり食べることと、運動した後の筋肉の疲れを取るにはクエン酸やお酢を摂取することがお勧めです。
今回のメディカル・トピックスは「運動の長寿への影響」です。これは2011年に発表されたもので、80年に渡る追跡調査によっています。それによりますと、「幼少期、成人期ともに活発な群が最も長生きであった」「成人期になって活発になった者も比較的長生きだったが、逆に成人期から活動量が低下した者では短命リスクが上昇した」とあります。
アンチエイジングには中高年になっても運動を続けることが大事ですし、これまであまり運動していなかった人も、今からでは遅すぎるということはないのです。
《筆者紹介/くぼ・あきら》
医療法人社団湖聖会銀座医院院長補佐/東海大学医学部 抗加齢ドック教授/慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授 。1979年慶應義塾大学医学部卒業。1988年米国ワシントン州立大学医学部動脈硬化研究部門に留学。「高輪メディカルクリニック」を設立し16年間院長を務め、現在は医療法人社団湖聖会銀座医院を始め都内3カ所で診療を行う。人の老化度を測る「健康寿命ドック」「抗加齢ドック」を開発し、その結果に基いたソリューション(運動や栄養指導)を実践。生活習慣病の診療と予防医療・アンチエイジング医学の確立に注力。サプリメントやスポーツ医学の世界最先端の情報と実践を駆使した講演や企業のアドバイザーとしても活動している。
久保 明
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