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たったひとさじ!米で大ブーム「朝コーヒーにバター」で36kg減も(美レンジャー)
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/620.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 13 日 17:23:05: igsppGRN/E9PQ
 

たったひとさじ!米で大ブーム「朝コーヒーにバター」で36kg減も
http://news.livedoor.com/article/detail/9352708/
2014年10月13日 9時0分 美レンジャー


あなたは、コーヒーに何を入れて飲みますか? ミルク、それとも砂糖?

実は今、アメリカで注目度が急上昇しているのが、コーヒーにバターを入れる飲み方。

意外な組み合わせに度肝を抜かれますが、このコーヒーで36kgものダイエットに成功した人が実在し、その効果に注目が集まっています。

■“バターコーヒー”の始まりは?

コーヒーにバターを入れる飲み方は、「Bulletproof Coffee(防弾コーヒー)」と呼ばれ、この言葉が今アメリカのインターネット検索で急上昇しており、注目のワードなんです。

このコーヒーがこれほど話題となっているのは、ダイエット効果があるという点が大きな理由のひとつでしょう。朝、バターを入れたコーヒーを飲むと、一日のエネルギーがみなぎり、脳や心身の活性化を促すと考えられ、実際に、このコーヒーで約36kgの減量に成功した人がいるといいます。

また腹持ちがよいことから、間食を抑えるといったメリットも期待できます。

■バターコーヒーの作り方

バターコーヒーを作るときにポイントとなるのが、無塩のグラスフェッドバター。グラスフェッドバターとは、通常はトウモロコシや麦などの穀物をエサにするところ、牧草だけで育てられた牛の乳から作ったバターのことです。

通常のバターは健康によくないといわれる飽和脂肪酸を多く含んでいますが、グラスフェッドバターは、不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、コレステロールや中性脂肪の減量に効果があるといわれ、そんな良質のバターを使用するのが、この飲み方のポイントとなります。

グラスフェッドバターを、コーヒーに小さじ1〜2杯程度入れて出来上がり。これまでミルクや砂糖をコーヒーに入れていたら、その代用としてバターを加えます。気になる味は、クリーミーな感じが増してコクもプラスされます。バターは牛乳などと同じ乳製品ですから、奇抜な味わいになるわけではなく、コーヒーともマッチするのでしょう。

グラスフェッドバターに含まれる不飽和脂肪酸は、オリーブオイルや亜麻仁油などにも含まれる良質の油で、この不飽和脂肪酸を効果的に摂取することで、ダイエット効果があることはよく知られています。そこで、このバターコーヒーで痩せるというのも、それと同じ理論に基づいたもの。

ただし、バターを加えることによって、100〜200kcalほど、カロリーがプラスされるという点を忘れずに! 

バターコーヒー、試してみたくなりましたか? 一日の活動を始める朝食に取り入れるようにするとよさそうですね。


 

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コメント
 
01. 函館の犬。 2014年10月13日 17:58:11 : bhbAK3m6MJQx2 : cZ1JzAF4pw
なんだか危険な大人の香りがするのだが。胸焼けするじゃねえか、この野郎。
アメリカ的発想だな、よいこは真似しちゃいけません。

02. 2014年10月14日 06:30:23 : jXbiWWJBCA
【第495回】 2014年10月14日 垣田達哉 [消費者問題研究所代表、食品問題評論家]
実は痛風・メタボ予防にならない!?
プリン体ゼロ、糖質ゼロのお酒の落とし穴
――消費者問題研究所代表・垣田達哉
 誰しも「健康で長生きしたい」と思う。健康でいるために、少しでも食生活を良くしようと考える。本来、健康を保つには、食生活全体を考えなければいけないが、多くの消費者は、簡単に健康を得ようとして「健康にいいものを摂取する」か「健康に悪いものを摂取しないようにする」か、に走る傾向がある。そこには大きな落とし穴が待っている。

 メーカーや販売者は、消費者心理を巧みに操り、食生活全体ではなく「健康に悪いものが入っていない」「健康に良いものが入っている」のどちらかを、ことさら強調して消費者にアピールする。では、いったい何が起きているのかを具体例で検証してみよう。

お酒をプリン体ゼロにしても無意味!?
「つまみ」の方がよっぽど危険


スーパーやコンビニの酒類コーナーでは「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」のアルコール飲料が百花繚乱だが……
 今、テレビコマーシャルなどで大々的に取り上げられているのが、アルコール飲料の「プリン体ゼロ」の商品だ。プリン体を摂りすぎると高尿酸血症になり、痛風を引き起こす可能性がある。「ビールは痛風の危険度が高い」という指摘があるので、プリン体がゼロであることを、ことさら売り文句にしている。

 しかし、酒に含まれるプリン体は一般食品に比べれば極めて少ない。多いと言われるビールで見てみると、サッポロ・ヱビスビールが約11mg、サントリー・プレミアムモルツが約9.5mg、キリン・一番搾りが約8.8mg、アサヒスーパードライが約5〜6mg(いずれも100mlあたり)である。

 一方、食品に含まれるプリン体は、鶏モモ肉が122.9mg、牛モモ肉が110.8mg、豚ヒレ肉が119.7mg、カツオが211.4mg、マグロが157.4mg、マイワシが210.4g、スルメイカが186.8mg、豆腐が20.2mg〜31.1mg、枝豆が47.9mgである(いずれも100gあたり、以下同)。

 酒のつまみで、モモの焼き鳥1本100g(プリン体・約123mg)を食べれば、キリン一番搾りの350ml缶ビール4本分(1400ml)のプリン体(約123mg)を摂取したことになる。カツオの刺身100gのプリン体は、アサヒスーパードライ350ml缶10本分(6mg×35=210mg)に匹敵する。

 もうおわかりだろう。プリン体を控えたければ、ビールよりつまみだ。焼き鳥を1本(100g)減らすだけで123mg、カツオの刺身をマグロに変えるだけで約60mgのプリン体を減らすことができるのだ。

 その他の肉類では、牛レバー219.8mg、豚レバー284.8mg、鶏レバー312.2mgと、レバーには非常に多く含まれている。牛肉では、肩ロース90.2mg、タン90.4mg、ハツ(心臓)185.0mg、第1胃(ミノ)83.9mgと、精肉や内臓にも多く含まれている。

 魚類でも、マダイ128.9mg、マサバ122.1mg、マアジ165.3mg、ブリ120.8mg、サケ119.3mg、明太子159.3mgと、これだけのプリン体が含まれている。プリン体を気にしていたら、肉も魚もすべて食べられなくなる。

 ビールのプリン体を減らすことが痛風の予防にはならないことは明白だ。そもそもビールが痛風の原因なら、ビール会社は、プリン体ゼロのアルコール飲料を販売する前に、ビールの販売を止めるべきだろう(プリン体の数値は、2007年五訂食品成分表・女子栄養大学出版より)。

糖質ゼロも意味がない!?
気にすべきは「アルコール度数」と「量」

 プリン体ゼロの発泡酒や新ジャンルの酒が雨後の竹の子のように出てきたのは、ビールメーカーが糖質ゼロの商品で味をしめたからだ。何のことかよくわかっていないのに、何でもかんでも「0(ゼロ)」や「ハーフ」に飛びつく消費者をターゲットにしている。そうした消費者が糖質を気にするのは、カロリーを抑えたいからだろう。しかし、酒にそもそも含まれる糖質はごくわずかでしかない。

 糖質が少なくても、全体のカロリーが高ければ意味がない。酒類のカロリーは、糖質が多いか少ないかよりも、アルコール分(度数)が高いか低いかによって決まる。

 アルコールは、1g当たり7kcalに相当する。100mlはほぼ100gなので、アルコール分5%であれば、100mlあたり35kcal(700kcal×0.05)程度になる。キリン・ZERO(ゼロ)は、糖質がゼロでエネルギーも100mlあたり19キロカロリーと低い。一見、糖質もゼロでカロリーも低くて良い酒のように思えるが、アルコール分は3%である。

 そもそも酒は、酔いたいから飲むものだろう。ある程度酔わないと満足しない人が多いはずだ。アルコール分が低いと、「飲んだ割に物足りない」ということになる。そうなると、たくさん飲まないと満足できない。それなら「アルコール度数が高いほうが、短時間で少ない量で酔えるからいい」という考え方もある。

 私の独自指数だが、アルコール分5%を基準にすると、キリン・ZEROの酔っ払い度(係数)は、3÷5=0.6となる。5%の酒と同じ量を飲んでも、6割しか酔えないということだ。

 3%の酒で、5%の酒と同じように酔うためには、5%の酒の約1.67倍も飲まなければならない。5%の酒1000ml(500ml入り2缶)と同じだけ酔うためには、キリン・ZEROを1670ml(500ml入り約3.3缶、350ml入りなら約4.8缶)飲まなければならなくなる。

 アルコール度数が低い酒で満足できる人は、摂取カロリーも少なくて済む。アルコールの摂取カロリーは、糖質よりもアルコール度数と飲む量の方が、はるかに影響が大きい。

糖質もやっぱり酒よりつまみに多かった!

 糖質は、酒よりも一般食品に多く含まれている。ポテトチップスの炭水化物は54.7g、食物繊維の4.2gを引いても51.5gである。ホワイトチョコレートは、炭水化物50.9g、食物繊維0.6gを引いても50.3gになる(いずれも100gあたりの数値・五訂食品成分表より)。

 酒の糖質は、普通の清酒やビール、発泡酒で、100gあたり3〜4gで、ポテトチップスの10分の1以下である。糖質が含まれていない酒を飲んだからといって、酒のつまみを余分に食べれば何の意味もない。「糖質が少ない酒を飲んでいるから安心だ」といって、つまみをたくさん食べれば、かえって逆効果である。

 焼酎やウイスキー、ブランデーは糖質ゼロの酒だ。プリン体は、100mlあたり焼酎は0.03mg、ウイスキーは0.12mg、ブランデーは0.38mg、日本酒は1.21mg、ワインは0.39mgである。糖質ゼロの酒を飲みたいのであれば、焼酎やウイスキー、ブランデーを水割りやオンザロックで飲めば、糖質を摂取しなくて済む。焼酎やウイスキーは、プリン体も0に近い。しかし、焼酎やウイスキー、ブランデーは、糖質は0だがアルコール度数が高いのでカロリーは高い。糖質が含まれている日本酒も、アルコール度数が高いのでカロリーは高い(プリン体の数値は、2007年五訂食品成分表・女子栄養大学出版より)。

糖質とプリン体の代わりに
酒には似合わない何かが入っている

「でも、同じ量のつまみを食べるなら、やっぱりビールよりプリン体ゼロの発泡酒の方がいいじゃないか。糖質が含まれているものよりゼロの方がいいじゃないか」と思われるかもしれない。しかし、ここにも落とし穴がある。

 糖質やプリン体は、アルコール飲料も含め、食品の旨み成分である。ビールは、ビール本来の味を保つために原材料の使用基準を厳密に定めている。添加物の甘味料は使えない。糖質を減らせば味が変わる。その味を添加物で補うことができないので、糖質をカットした商品がなかなか出てこないのだ。

 そこで、糖質を下げるために、本来酒には使用しない添加物などが使われていることがある。発泡酒やその他の発泡性酒類(スピリッツ等)は、ビールと違って、すべての添加物が使用できる。典型的なのが、スピリッツやリキュールである。

 糖質とプリン体、世界初2つのゼロが売り文句の発泡酒、サッポロ・極ゼロは、発泡酒の原材料である麦芽、ホップ、大麦の他に、苦味料、カラメル色素、スピリッツ、水溶性食物繊維、エンドウたんぱく抽出物、香料、酸味料、安定剤(アルギン酸エステル)、甘味料(アセスルファムK)が使われている。

 一方、同じサッポロの発泡酒で北海道生搾りは、100gあたり糖質が3.2g、プリン体が約3.4mg含まれているが、原材料は、麦芽とホップ、大麦、糖類だけである。つまり、2つ(糖質とプリン体)をゼロにしようとすれば、代わりに酒には似合わない添加物や原材料が目白押しになるのである。

 人工甘味料の危険性については、ダイヤモンド・オンライン2013年9月30日から5回にわたって掲載された「カロリーゼロにだまされるな〜本当は怖い人工甘味料の裏側〜」に詳しく述べられているので参考にしていただきたいが、簡単に言えば「たとえカロリーがゼロであっても、人工甘味料は肥満や糖尿病の原因になる恐れがある」ということである。

 カラメル色素(注(1))は、コーラなどに使われる着色料だが、発がん性物質が含まれている可能性が高い添加物だ。苦味料以降はすべて添加物だが、酒に9種類もの添加物が使われている。一部の発泡酒に使われている加工デンプン(注(2))も、発がん性物質が含まれている可能性がある添加物である。化学調味料の調味料(アミノ酸)や加工デンプンは、いずれも加工食品によく使われる添加物である。原材料だけ見ていると、酒類というより加工食品のようである。

 プリン体や糖質の代わりに、発がん性物質入りの可能性のある添加物や、肥満や糖尿病の原因の恐れのある添加物など、余計な添加物や原材料を摂取する「トレードオフ」(一方を追求し他方を犠牲にすること)は、健康にとってマイナスはあってもプラスにはならない。

 糖質を減らすもう一つの方法が「酵母エキス」を使うことだ。酵母エキスは、酵母といっても酒を醸造(発酵)するときに使うわけではない。酒になった後に、味付けとして使うものである。添加物ではなく食品に分類されるが、調味料である。

 調味料を使わなければならないのは、やはり「糖質を減らすと味が落ちる」という証拠であろう。酒本来の味でない添加物や調味料で補わないと売り物にならないということだ。メーカーは「おいしい糖質オフ」、「本当にうまい糖質ゼロ」と味の良さを強調するが、それが添加物や調味料の味だとすると、いかにも情けない。

 酒本来の糖質の代わりに添加物や調味料を食べるというのも、何か釈然としない。「酒に人工甘味料や調味料を入れるのは邪道」のような気もするが……。

注(1):カラメル色素
 砂糖を焦がして作るカラメルと違って、工業的に製造されるカラメル色素は、製法の違いでI、II、III、IVの4種類がある。アンモニア化合物を加えて作るIIIとIVには、発がん性物質の疑いのある4−メチルイミダゾールが含まれている。日本ではIIは生産されておらず、IもわずかでIIIとIVの生産量が圧倒的に多いと言われている。調味料や飲料、菓子などの加工食品に非常に多く使われているが、簡略名しか表示されないので、どの種類なのかを見分けることはできない。

注(2)加工でん粉
 加工でん粉に指定されている物質は11種類ある。EUでは動物試験で腎臓に変化があった9種類について乳幼児向け食品に5%の使用期限を設けている。ヒドロキシプロピルデンプンとヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンの2種類には、遺伝毒性発がん性物質の疑いのあるプロピレンオキシドが残存する可能性がある。米国でも製造基準や残留基準が規定されているが、日本ではどの物質も規制されていない。加工でん粉は簡略名なのでどの物質が含まれているのかはわからない。

本来の旨みを味わわなくて何が楽しいのか

 糖質は甘味成分、プリン体はうま味成分の核酸であり、どちらも、食品が本来持っているおいしさの基本成分だ。このおいしい成分を取り除けば、当然、代替品で食品においしさを付けなければならない。わずかの糖質やプリン体を嫌って、本物の旨みを、発がん性などの危険性がある添加物に入れ替えたトレードオフ食品が、身体に良いわけがない。

 酒は、添加物以上に危険な発がん物質である。酒が身体に悪いことは誰でもわかっている。悪いことをするのだから、自分に言い訳をしたい。「糖質ゼロなんだから」「プリン体がゼロなんだから」と自分に言い聞かせたい。糖質ゼロやプリン体ゼロを求めるのは、酒を飲むための免罪符が欲しいだけである。

 トレードオフ食品は、自己満足の免罪符にはなっても、健康にはけっして免罪符にはならない。健康にとって一番大切なことは、糖質の量でもなければ、プリン体の量でもない。ただ一つ、暴飲暴食(飲み過ぎ、食べ過ぎ)を避けることだけである。

 厚生労働省が主導する国民の健康作り運動「健康日本21」では、酒の適量を「日本酒なら1合(180ml)」「ビールなら中ビン1本(500ml)」「ウィスキー・ブランデーならダブル1杯(60ml)」「焼酎ならぐいのみ1杯(70ml)」のうち、いずれかとしている。農林水産省が健康作りを目的に作成した「食事バランスガイド」にいたっては、酒を飲むことなど想定していない。

 メーカー側の、糖質やプリン体が少ない酒を美化しているキャッチフレーズに乗せられて「糖質が少ない酒だから少しぐらい多く飲んでも大丈夫だろう」という気持ちになることが、もっとも健康に悪い。

「糖質が少なければ、たくさん飲んで良いということにはならない」ということを肝に銘じるべきである。結局、どんな酒でも「飲みすぎは厳禁」ということに尽きる。
http://diamond.jp/articles/print/60414


03. 2014年10月16日 06:55:59 : jXbiWWJBCA
依存症ビジネス――「廃人」製造社会の真実
【第4回】 2014年10月16日 デイミアン・トンプソン,中里京子
フラペチーノ依存/砂糖依存
――甘すぎるスイーツで欲望をかきたてる企業戦略
山盛りのホイップクリームがのせられたスタバの「フラペチーノ」。パステルカラーの砂糖衣で身を包んだ、クリスピー・クリームのドーナツやマグノリア・ベーカリーのカップケーキ。なぜ我々は、甘いものにこれほど「病みつき」になっているのか?
約15年間、自らもアルコール依存に陥っていた記者が、綿密な取材と実体験をもとに著した『依存症ビジネス』は、テクノロジーとビジネスの共犯関係、さらに社会が依存症を生み出すカラクリを暴いた。こうした現象は、「危険ドラッグ」にまつわるニュースが日常に溢れ、過去にはスマホゲームへの課金が社会問題になった日本人にとっても、決して無関係ではない。第4回となる今回は、日常だけではなくオフィスにも侵入しはじめた甘すぎる「スイーツ」について、砂糖の恐ろしい「素顔」とともにレポートする。

砂糖は脳を支配する
――ケーキとコカインの類似性

 2011年2月、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームが、「公衆衛生――糖分の毒性に関する真実」と名付けた論文を『ネイチャー』誌に発表した。この論文は、糖分は“無意味な(エンプティ)”カロリーであるとする世間一般の考えを一蹴することになった。それどころか、糖分は悪いカロリーだと指摘したのである。「少しなら問題ないが、多量に摂取すると命に関わる――徐々に体をむしばんでいくのだ」と。著者らはさらに踏みこんで、糖分の多い食品には税金を課すべきであり、17歳以下の子どもたちへの販売は規制すべきだとまで主張している。

 しかし、砂糖は薬物だと言えるのだろうか?

 他の銀河からふらっと地球にやってきた宇宙人が人間を見たら、私たちは実際よりもひどい薬物濫用に陥っているとみなすだろう。なぜって? もちろんそれは、私たちの大部分が、白い結晶を1日に何度も摂取しているからだ。そして、その供給がとぎれると動揺し、もっと手に入れるための苦しい言い訳をする。私たちは“エネルギー”の供給源として糖分が必要だと言うが、それは自分をだましているだけだ。糖分がもたらすエネルギーがみなぎったあとには、それに呼応するエネルギーの低下が続く。だから、生理学的には役に立たないのだ。しかし、その生理学的な作用メカニズムは、たとえばコカインのような薬物による浮き沈みを強く思いおこさせる。

 糖分には、娯楽用の麻薬に含まれている精神活性特性の一部がそなわっているという考えは、とみに信憑性を増している。過去10年間に判明した重要な研究結果の1つは、砂糖がラットを典型的な依存症に陥らせるというものだ。プリンストン大学心理学部の科学者チームが行ったこの研究では、通常の餌に加えて、大量の砂糖水を断続的にラットに与えた。砂糖水を断続的に与えた理由は、砂糖を取りあげたとき、ラットに何が起こるかを知りたかったからである。その答えは、離脱症状(禁断症状)だった。ラットは、フィックスが手に入らない麻薬中毒者のように、不安げに震えていた。そして、砂糖水が再び与えられると、むさぼるように飲みほしたという。

「コーヒーと一緒なら許される」
――クリスピー・クリーム・ドーナツとスタバの戦略

 私は、急成長しているナチュラルテイストのレストランチェーン「Leon(リオン)」の経営者ヘンリー・ディンブルビーに、オフィスで仕事をする人たちが、前より糖分に夢中になっていると思うかと尋ねた。「ああ、たしかに。糖分は、食べ物における最大の問題だよ。イギリス人の40パーセントが、何らかの糖分依存症に陥っていると思う」と彼は答えた。

 そのあと、こちらが水を向けたわけでもないのに、彼は口にしたのだ。ケーキとコカインの類似性について。「だれかが、クリスピー・クリーム・ドーナツの箱を抱えてオフィスに入ってきたところを見てみるといい。一斉に歓声があがって、全員が駆けよってくる。まるで、だれかがパーティーにコカインを持ち込んだみたいにね。みんな、そんなふうに集まる。きっと効果が酷似しているからだろう」

 もちろん、クリスピー・クリーム社は、そんな示唆を喜ばないだろう。だが、1937年にノースカロライナ州のウィンストン・セーラムでヴァーノン・ルドルフが創業した同社の命運は、この健康志向の世の中で、糖分含有量が超高い娯楽用の食べ物をどうやって売ればよいかを教えてくれる。マグノリア・ベーカリーのカップケーキと同じように、クリスピー・クリーム・ドーナツも、ノスタルジアという切り札を使っていて、「Krispy Kreme」という社名のスペルは、うっとりするほど古風だ。そのロゴも、1930年代に地元の建築家だったベニー・ディンキンズがデザインしたものから、ほとんど変わっていない。

 同チェーンは、1990年代に拡大路線に打ってでたが、手を広げすぎて失敗してしまった。古風なドーナツを食べるのは、皮肉っぽい態度を表明することだと自らに言いきかせていた客たちも罪悪感に屈し、あわただしく開店した店の多くは閉店を余儀なくされた。

 が、そのあと同社は、さまざまな方法を試し、ついにドーナツと一緒に飲む“特製(シグニチャー)コーヒー”を開発したのである。2010年11月の『ウォールストリート・ジャーナル』紙の報告によると、クリスピー・クリームは第3四半期決算で、97パーセントの利益の伸びを記録したという。

フラペチーノ
――欲望のスイッチを押す巧妙な製品

 巧妙な製造企業なら、人々がふだん何か別のことをしているときに、食べ物が欲しくなるように促すことができる。この分野の金メダルは、スターバックスとフラペチーノに贈呈すべきだろう。フラペチーノという名前は、冷やす(コーヒーの場合は氷とまぜて振る)という意味のフランス語「フラッペ」と、「カプチーノ」を合わせた造語だ。この飲み物を発明したのは、マサチューセッツ州のコーヒーチェーン。スターバックスに買収されたときに、その権利を同社に譲ったのである。

 この買収によりスターバックスは、長年引きずってきた問題の解決策をにわかに手にすることになった。ケスラーが取材したあるベンチャー・キャピタリストは、こう言っている。かつてのスタバは、いつも混んでいる店内も、午後には「あまりにも閑散としていて、やろうと思えば、ボウリングのボールを転がせるほどだった」と。しかし、このリッチで甘いミルクシェイクという興奮飲料は、午後4時の凪に、うってつけだった。

 私は経験からそれを知っている。なぜかと言うと、以前、カナリー・ウォーフにある超高層ビルで仕事をしていたとき、そのビルの1階のエレベーターの横にスタバがあったからだ。夏のあいだじゅう、午後になると、私はフラペチーノをすするために12階から下に降りていった――バリスタがじゅうぶん時間をかけて電動シェイカーで氷を適切に砕くように、そしてキャラメルシロップはホイップクリームに無料でついてくることを忘れていないようにと、いつも祈りながら。こういったことを毎回指摘しなければならないのは、とても気まずいので。

 結局私は、スタバに行かなくなった。太りだしたからだ。私たちの新たな食習慣――ホモサピエンスの歴史から見れば、ほんのごく最近身につけたばかりの習慣――は、食欲と生物学的必要性のはなはだしいミスマッチを示している。かつてエネルギーを蓄える貴重な機会をもたらしてくれた高カロリーの食品は、今や体を動かすことが少なくなった私たちの内臓を攻撃しているのだ。

(続く)

※本連載は、『依存症ビジネス』の一部を抜粋し、編集して構成しています。

http://diamond.jp/articles/print/60262


04. 2014年10月17日 06:14:10 : jXbiWWJBCA
【第5回】 2014年10月17日 デイミアン・トンプソン,中里京子
危険ドラッグ依存/MDMA依存
――ネットとグローバル化が変えたクスリの販売網

iPhone、フラペチーノ、危険ドラッグ、お酒、フェイスブック、アングリーバード、オンラインポルノ……。私たちはなぜこんなにも簡単に「病みつき」になるのか?
約15年間、自らもアルコール依存に陥っていた記者が、綿密な取材と実体験をもとに著した『依存症ビジネス』は、テクノロジーとビジネスの共犯関係、さらに社会が依存症を生み出すカラクリを暴いた。この連載の最後を飾るテーマは、「ドラッグ」。かつては海の向こうの(たまに国内の)お騒がせセレブにまつわるニュースがほとんどだった日本でも、「危険ドラッグ」の登場で、もはや他人ごとではなくなった。なぜここまで急速に広がっているのか、そして、なぜ昨日まで普通だった人がハマってしまうのか――。「誰もが陥りうる」問題として、ぜひご覧いただきたい。

人類史上最悪の薬物
――MDMAの何が本当に危険なのか?

 1980年代半ばに登場し、即座に人気を博した合成麻薬“エクスタシー”が成しとげたことは2つある。1つめは、ハードドラッグとソフトドラッグの境界線を曖昧にしたこと。2つめは、何百万人もの若者に、錠剤という形で大量摂取(ビンジ)の概念を教えたことだ。エクスタシーはアルコールよりも強い多幸感をもたらす――少なくとも最初の数回は。しかし、ハイの感覚が長くは続かないことと、そのわびしい退薬症状は大量飲酒と変わらない。さらに、このドラッグはあまりにも容易に社会に容認されたため、それまで毎週末に泥酔する必要などなかった若者が、気分を変えるために、違法に製造された製品を頻繁に使うはめになった。

 おそらく、MDMA(エクスタシーの活性成分)をやっている者のうち、この頭文字の意味を知っているのは、1000人に1人もいないだろう。その答えは、メチレンジオキシメタンフェタミン。薬物研究者のハーヴェイ・ミルクマンとスタンリー・サンダーワースが指摘するように、この長い言葉の後ろ半分は、だれにとっても警戒警報になるはずだ。

“メス”(メタンフェタミンの略)は、路上で手に入る非合法ドラッグのうち、人類が知るなかでも最悪の薬物の1つだ。その(もともとは)中産階級用の派生物だったエクスタシーは、メスと同じように、セロトニンとドーパミンの神経系を過剰刺激して長期的な脳の障害を引きおこす危険性がある。現在中年に差しかかっているエクスタシーの最初期のユーザーが、このドラッグに捧げた半宗教的とも言える献身のつけをどう払わされることになるのかは、いまだに判明していない。

 一方、これまでに起きたことは、研究をさらに複雑なものにしている。つまり、MDMAはクラブの外に沁みだして世界じゅうのバーに広まり、それにつれて化学的に変化しつづけているのだ。そのあいだに、コカインも神秘的な雰囲気の多くを失った。コカイン、エクスタシー、ケタミンなどのドラッグのどれを摂取するかは、その場で手に入るものが何であるかによって決まることが多い。

世界中で増殖する「危険ドラッグ」

 クラブで使われる新たな薬物は、毎週のように登場している。2010年だけでも、イギリスの路上で、40種類の新たな薬物が販売された。そのほとんどが「危険ドラッグ」だった。つまり、政府の手続きが追いつかないというだけの理由で、まだ非合法扱いになっていない薬物だ。そうでなくても、現在、薬物乱用法により規制されている薬物は600種類を超えている。

 当然のことながら、インターネットは薬物の広がりを加速化させている。IT関連のベンチャー企業界で言われているように、電子商取引は無限に拡張可能だ。薬物を販売しているウェブサイトは、在庫があるだけ顧客に商品を提供できる。ペイパルが使えるウェブページを作れば、街の売人を大量に雇う必要などない。

 このプロセスはあまりにも迅速なので、毒物学者による薬物の短期および長期作用の分析が間にあわない。驚くほど自らの健康に注意を払わないクラブ通いの若者たちは、“ロフルコプター”などという名前の怪しげな錠剤にも喜んで手を出す。その中に何が入っているのか、まだだれもよく知らないのに――もちろん、そんな薬を作った悪徳化学者以外は、だが。

 政府のお抱え科学者たちは、こういった薬物を分類して若者たちに摂取の危険性を伝ようと奮闘しているが、地下組織の研究所とその新たな電子商取引部は、彼らのずっと先を行っている。これは勝ち目のない戦いだ。

 いずれにせよ、違法薬物に対する宣戦布告など、今日では旧態依然とした行為になってしまった。若者が陶酔感に浸ろうとするとき、その手段は、ドラッグ、アルコール、その他何でもありなのだ。快楽の経験には、入手できるものなら何でも、そしてそのときにぴったりくるものなら何でも関わってくるのである。

 ビンジ行為の多くには、快楽の軌跡が辿れるように計画された一連の飲酒と薬物摂取が含まれる。クラブ通いをする若者が、スーパーマーケットのカートにウォッカの瓶を入れたあと、「あ、MDMAも入れなくちゃ」と思って棚にある小箱に手を伸ばす、というような段階にまで私たちの社会が達することはおそらくないだろう。でも、MDMAは電話を1本かければ手に入る。だとすれば、そこに違いなどあるだろうか?

まるでエスニックフードのように
――自らハマりゆく若者たち

 こうした状況には組織犯罪が関わっているにもかかわらず、多くの若者は見慣れない薬物を、見慣れないエスニックフードと同じようにみなす。もはや若者たちは、不慣れなものを怖がったりはしないのだ――タイなどでギャップイヤーを過ごすようになった今では。

 遠い外国への旅行は、学生や知的職業についている若者の、向精神薬に対する態度を一変させてしまった。若者たちは発展途上国で、こうした薬物が生活の自然なリズムの一部として消費されているのを目にする――というより、夢見がちな若者の常として、薬物摂取は自然の営みだと思い込もうとする。彼らにとって薬物は、見慣れないスパイシーな料理と同じように、見るたびに選択肢が増えていく快楽のメニューに属しているのだ。そして、自分たちには、そんなメニューから自由に選ぶ権利があって当然だと思っている。

 自分には快楽を手にする権利があるという若者の意識は、それを提供する側――組織だろうがフリーランスだろうが――の思惑とぴったり一致する。酔わせる薬物の世界をめぐる動きは、かつてないほど複雑で効率的になってきた。しかしそれでも若者たちには、遅すぎるくらいなのだ。彼らにとって選択肢が無限にあることは、ダウンロードする音楽の選択肢が無限にあるのと同じくらい自然なこと。そして、目新しいフィックスは、人生の欠かせない一部になっている。

 欧米の若者がこれほど豊富な快楽の選択肢を手にするようになったのは、ほんのここ数年のことだ。これが将来、中年の依存者たちを生みだすことになるのか――もしそうだとしたら、どんな薬物、物、経験にもっとも病みつきになるのか――が判明するのは、これからである。そういった薬物や経験は、現時点では、まだ発明さえされていないものかもしれない。それでも否定できないのは、1980年代から1990年代にかけて生まれた若者が、その両親の世代に比べて桁違いの量の気分転換ツールを手にしているという事実だ。そして、おそらく、彼らの子どもたちの目の前には、さらに多くの選択肢が並べられることになるだろう。

(了)

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