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秋うつは「窓際」で撃退 日の出時刻を脳に感知させる(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/571.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 18 日 21:18:05: igsppGRN/E9PQ
 

         写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ


秋うつは「窓際」で撃退 日の出時刻を脳に感知させる
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/153411
2014年9月18日 日刊ゲンダイ


 アッという間に季節は秋に突入した。なんだか気分が落ち込んで、ちっともやる気が起きない……なんて人はご用心。“秋うつ”かもしれない。

 日照時間が少なくなる季節には「冬季うつ」と呼ばれるうつ症状が表れやすくなる。「気分が沈んで気力がなくなる」「とにかくイライラする」「いくら眠っても寝足りない」「食べても食べても物足りない」といった症状が表れる。

 一過性で精神的な問題を抱えているわけではなく、いわゆるうつ病とは違う。だが、毎年必ず秋から冬にかけてうつ症状を繰り返し、日常生活に支障をきたすケースもある。季節の変わり目となる秋は注意が必要だ。

“秋うつ”のトリガーになるのは「日照時間」だ。作業療法士の菅原洋平氏がこう解説する。

「秋になると、夏に比べて日の出時刻が遅くなります。人間の体は、光を感知することで環境に対応するための準備を始めるようにできている。日光を感知した時点で、〈このタイミングなら気温がこれぐらい下がりそうだから、この程度のホルモンを分泌して調整しよう〉といった具合に働き始めるのです。日の出時刻が遅くなると、体が準備を始める時刻も遅くなりますが、起床時に日光を十分に感知できなかった場合、日の出時刻が早い夏のタイミングで準備を始めようとします。このズレが、さまざまなうつ症状を発症させる要因になるのです」

 環境の変化に合わせ、循環、呼吸、消化、体温調節、内分泌機能などの活動を調整しているのは自律神経だ。夏から秋に変わる時期は、休息しているときに働く副交感神経が優位だった状態から、活動時に働く交感神経が優位な状態に切り替わる。朝の光を感知できないと、この切り替えもうまくいかなくなる。

「自律神経の調節の基準になるのは、もともと体に備わっている生体リズムで、それをリセットしたり、コントロールしているのは日の出なのです」(菅原氏)

 季節性うつを発症しやすい人は、日当たりの悪い部屋に住んでいるケースが多いという。それだけ、日の光が心身に与える影響は大きいのだ。

 秋になって日照時間が短くなることも、うつ症状の要因になる。精神科医の奥田弘美氏は言う。

「人間は、日光を浴びて神経伝達物質の『セロトニン』を生成しています。セロトニンは、気持ちを明るくしたり、やる気を高めるなどの作用があり、夜になるとセロトニンをもとに睡眠ホルモンである『メラトニン』をつくります。夏の疲れが残っていると、日照時間の変化にホルモン調整が追いつかず、睡眠リズムが乱れてうつになりやすいのです」

■夏の疲労をとることも大事

 本格的な冬季うつになる前に、秋にしっかり手を打ちたい。まず、日に日に遅くなる日の出時刻をしっかり脳に感知させることが重要だ。

「夜の就寝は、カーテンを少し開けて窓際で寝るようにしましょう。日の光は網膜でしか感知できないので、窓に頭を向けて寝るのがベストです。環境的に窓際で寝ることができない場合は、目覚めたらできるだけ早く窓際から1メートル以内に入り、脳に日照時間の変化を知らせてください。これを毎日繰り返すことが重要です」(菅原氏)

 不調を感じたら、副交感神経を優位にするのも効果的。秋は交感神経が高まって活発になるが、逆にリラックスできず、うまく休息できなくなる場合がある。副交感神経節は、首や尻の中央付近の仙骨にある。この部分をホットパックなどでじんわり温めるとバランスが整ってくるという。

「暑い夏の間にたまった疲労をしっかりとることも大切です。行楽シーズンだからといって、土日にあちこち出歩くことは避け、まずはしっかり休息してください」(奥田氏)

 これで、秋の物悲しさも乗り切れる。


 

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コメント
 
01. 2014年11月07日 05:14:09 : jXbiWWJBCA

カラダご医見番
【第221回】 2014年11月7日 井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
血液検査でうつ病を検出
光トポグラフィーは保険適用
 大うつ病やそううつ病などの気分障害は、客観的診断法が未だ確立されていない分野。

 唯一、MRIで脳の血流量の変化を調べ、うつ病か否かを診断する「光トポグラフィー検査」は、今年4月から健康保険が適用されている。実施施設に厳密な条件や報告義務が課せられるため、普及に時間はかかるだろうが、低額で客観的な検査が受けられるようになったことは患者・家族にとって朗報だろう。自己負担分は数千円程度(3割負担)である。

 となると、次は「血液検査」が欲しいのは全世界共通で、各国の研究者がしのぎを削っている。日本では血液中EAP(エタノールアミンリン酸)濃度やBDNF(脳由来神経栄養因子)をターゲットとした研究が進んでいる。

 このうち、BDNFは脳内で神経新生や発達に関係するタンパク。うつ病患者では血中濃度が低下しているが、健康な人でも高ストレスに曝されると低下するため、診断精度はいまひとつだった。しかし直近の成果では、BDNF遺伝子内で生じる「メチル化」という現象の違いを比較して、健康者、うつ病、統合失調症をほぼ100%の精度で検出できる段階まで来ている。実用化が待たれる。

 また先日は、米ノースウェスタン大学から、特定のRNAの血中濃度から大うつ病の診断ができる可能性が報告された。RNAは遺伝子情報の「伝達・翻訳」を担う分子。成人うつ病患者と健康な成人の血中RNA濃度を比較したところ、三つのRNAで明らかな違いがあった。また、特定のRNAを有するうつ病患者では、認知行動療法が効きにくいなど確定診断以外に、適切な治療法を選択するためのデータが得られる可能性が示唆されている。

 よくいわれるが「うつ状態」と「うつ病」は違う代物だ。うつ状態には「適応障害」が隠れていることが多く、うつ病とは治療法が異なる。認知症の初期というケースだってあり得るのだ。誤った診断名で誤った治療を続けるほど悲惨なことはない。患者や家族の一生を左右するのだから。客観的診断法の早期確立は社会的課題でもある。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)
http://diamond.jp/articles/-/61778


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