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吐血で亡くなるケースも…胃潰瘍は決して軽い病気ではない
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2014年6月3日 日刊ゲンダイ
甘く見たらダメ/(C)日刊ゲンダイ
胃がきりきりと痛くて検査を受けてみたら胃潰瘍だった。「なあんだ、ただの胃潰瘍か」などと甘く見ていると大ごとになりかねない。
胃潰瘍は日本人の10人に1人がかかるといわれるほどありふれた病気だ。サラリーマンなら、自分や同僚が胃潰瘍になったことがあるという人も多いだろう。
胃壁を保護している粘液などの<防御因子>と、食べ物を消化する胃酸などの<攻撃因子>のバランスが崩れ、胃酸によって胃の粘膜が深くえぐれてしまい、痛みや不快感、吐血や血便といった症状が表れる。
日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)は言う。
「胃潰瘍を甘く見てはいけません。かつては多くの人が命を落としてきた病気で、いまでも自宅で血を吐いたまま死んでいたといったケースもあります。胃壁が深く傷つけられて太い血管が切れてしまうと、大量の血が噴水のように噴き出し、出血性ショックによって昏倒してそのまま死亡してしまうのです。高齢者になると痛みを感じにくくなるため、症状がそれほど出ていないのにいきなり大量の血を吐くケースがあるので注意が必要です。吐血して病院に運ばれたときにはすでに亡くなっていた患者さんもいました」
総合病院では、ほぼ毎日、胃潰瘍による吐血で患者が運ばれてくるそうで、1日に3人という日も珍しくないという。
搬送された患者は胃の中の切れた血管を止める内視鏡的手術が行われる。大量の血を浴びるため、医師は防護服のような手術着を着たうえ、ゴーグルをかけて処置にあたる。
術後は1〜2週間の入院が必要で、潰瘍がふさがるまでは食事もできない。胃潰瘍は決して“軽い病気”ではないのだ。
■「ピロリ菌」「薬」に注意
胃潰瘍になる原因は大きく2つある。「ヘリコバクター・ピロリ菌」によるものと、「薬剤」によるものだ。
ピロリ菌に感染していると、慢性胃炎を起こしている状態が続き、ちょっとしたストレスを受けただけで簡単に潰瘍ができてしまう状態になる。
「ストレスがかかると、胃酸を分泌するホルモンが増えることに加え、胃の血流が減って胃壁を保護する粘液が減ってしまいます。攻撃因子が強まるうえに防御因子が減ってしまうので、潰瘍ができてしまうのです。ただ、ストレスだけで潰瘍になるケースは非常にまれです。ピロリ菌を除菌すれば、簡単に胃潰瘍にはなりません」(江田氏)
ピロリ菌に感染していなくても、「痛み止め」「血をさらさらにする薬」「風邪薬」といった薬剤が原因で、胃潰瘍になるケースもある。
動脈硬化などで「血をさらさらにする薬」(バイアスピリン、小児用バファリンなどの低用量アスピリン製剤)を飲んでいる人、慢性的な腰痛、頭痛、関節痛などで「痛み止めの薬」(NSAIDs=非ステロイド性鎮痛薬)を常用している人は気をつけたい。
「これらの薬は胃の粘膜を保護する『プロスタグランジン』というホルモンを抑制するため、潰瘍ができやすい状態になります」(江田氏)
上記の薬を長く服用する場合は「PPI(プロトンポンプ阻害剤)」という薬を併用する。胃が弱い人は、風邪薬を飲む際も胃酸を抑える「H2ブロッカー」を一緒に飲むと胃潰瘍を予防できる。
「なかなかピロリ菌の除菌に行けない人は、食事で胃潰瘍を予防しましょう。『LG21』というヨーグルトに使われている乳酸菌は、ピロリ菌を減らす効果が認められています。また、ブロッコリーに含まれているスルフォラファンという成分はピロリ菌を抑え込む効果がある。キャベツに含まれるビタミンUには胃酸を抑える働きがあります」(江田氏)
胃潰瘍で血を吐きたくない人は実践あるのみだ。
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