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病院の前に…薬のプロ「薬剤師」を徹底活用する6ポイント
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/150110
2014年5月13日 日刊ゲンダイ
写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ
体調がすぐれないが、病院に行くほどでもない。そんな時、自宅にある常備薬や薬局で買った薬を飲んで様子をみる人がほとんどだろう。だが、薬は正しく飲まないと安全性や有効性を保てない。身近にいる薬剤師をもっと活用したい。
インターネットやコンビニで、薬を手軽に購入できるようになった。だが、薬は体にとっては“異物”だ。副作用もある。市販薬なら安全というわけでもないから、素人判断はリスクを伴う。
調剤薬局を中心に全国各地に店舗を構える「アイセイ薬局」多摩センター店の薬剤師、篠塚奈美氏は言う。
「薬には自分の体質に合わないものや、飲み合わせが悪いものもあります。また、薬にはたくさんの種類があって、症状に合わせて選ばなければなりません。たとえば同じ胃薬でもいくつもタイプがあり、症状によっては逆効果になってしまうものもあります。ネットで調べた表面的な情報だけにとらわれて、どの薬を飲んでいいのか分からなくなっている方もいます。薬を上手に利用するために、もっと薬剤師に相談してほしい」
■ドラッグストアでも調剤薬局でもOK
薬剤師は「薬のプロ」だ。ドラッグストアはもちろん、処方薬を扱う調剤薬局でも積極的に薬剤師に相談した方がいい。処方箋がなくても問題ない。実際、自分で血圧を記録したメモを持参して、〈他の薬局でこういう薬を処方されているが、問題ないかどうかみてほしい〉と相談に来る患者や、電話で市販薬のアドバイスをしてもらっている人もいるという。
薬剤師を活用し、より的確なアドバイスをもらうためには、情報をしっかり伝えることが肝心だ。篠塚氏に詳しく解説してもらった。
(1)正確な症状
どういった症状がいつからどのように表れ、どう変化したか。薬を飲むなどの対処をしたか。
「嫌がらずに症状を細かく伝えてもらった方がそれだけ的確なアドバイスができます」
たとえば風邪っぽい場合、発熱、吐き気、頭痛、下痢など、人によってさまざまな症状が表れる。吐き気が強いと薬を飲めないケースもあるから、そういう人には吐き気を抑える成分が含まれている薬が必要になる。
(2)アレルギーの有無と過去の副作用歴
特定の食べ物、飲み物に対してこんなアレルギー症状が出る。この薬を飲んだら気持ち悪くなった、湿疹が出たといった経験がある場合、必ず事前に知らせておく。
(3)他に服用中の薬
「飲み合わせが悪い薬や、成分が重なって薬が効きすぎてしまうことを防ぐためにも正直に伝えてください。普段から飲んでいる市販の漢方薬と合わない薬もあります」
(4)常用しているトクホや健康食品
トクホや健康食品に含まれている成分によって薬の効果が必要以上に強まったり、臓器に負担をかけるケースもある。
「トクホやサプリはなんとなく健康によさそうだぐらいの感覚で効果を意識せずにとっている方が多いので要注意です」
(5)喫煙、飲酒の有無
喫煙や飲酒の程度によって、効果が変わる薬がある。本人だけでなく、家族に喫煙者がいる場合もしっかり知らせておく。たばこをやめた人も、いつから禁煙しているのかを伝える。
(6)仕事・生活のパターン
朝起きて、昼は働き、夜に寝る。そんな一般的な生活パターンなら問題ないが、ずれている人はきちんと伝えておく。
「飲むと眠くなる薬は就寝前に飲むタイプが多い。しかし、夜勤をしている人の場合、それでは支障が出てしまうので、1日2回飲めばいい薬などで対応します。仕事や生活パターンによって食事を取るタイミングも変わってくるので、合った薬も変わってきます」
ドラッグストアでも調剤薬局でも、いつも相談に行く「かかりつけ薬局」を決めておけば、情報が蓄積されてさらに的確なアドバイスをもらえるようになる。まずは、気軽に薬剤師に相談してみたい。
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