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62歳記者の認知症治療ルポ 予防には「ACE」がいい?〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140427-00000003-sasahi-hlth
週刊朝日 2014年5月2日号より抜粋
高齢化の進展とともに、国内でもその患者数が徐々に増えている認知症。認知症早期治療を受ける62歳の本誌記者・山本朋史が、東京医科歯科大学病院の朝田隆医師に認知症治療に関する疑問点をいくつか質問してみた。
* * *
「日本では認知症は精神科と神経内科で診察されていますが、どのような違いがあるのでしょうか」
朝田医師は本人が精神科医だけに、「個人的な意見ながら、神経内科では細かいことまで詳しく調べますが、長期ケアはあまり得意でない。精神科では診断の精緻さはともかく、長期間フォローしますよ」。
糖尿病と認知症の関係を大きくとりあげている雑誌もある。実際にはどれくらい因果関係はあるのでしょうか。朝田医師はきちんと説明してくれる。
「これについては意見が分かれています。まだ研究段階なのではっきりしたことは言えませんが、私は糖尿病との因果関係はあまり意識しません。しかし、80歳過ぎの方の認知症はこうした生活習慣病の総決算という面が否定できません」
これまでぼくの中でもやもやしていた二つの疑問が解決した。ついでに認知症によい食べ物は何かという特集も企画されているが、特別に何かよいものはあるのでしょうか、と聞くと、「ビタミンA、C、Eがいい。それにDHA。青身魚に含まれている成分が効果的であることは間違いないと思います。ごま油がいいとか鶏の胸肉が効果的だという意見もありますが、まだはっきりした症例結果があるわけではないので、これから少しずつ明らかになっていくでしょう。とにかく、山本さんの画像(※検査結果)が来ていないのではっきりしたことは言えませんが……」
朝田医師の診察は30分。支払いは保険が適用されて1200円だ。ぼくにはとても役に立った。
それからというもの、同僚にはばかにされながら、寿司屋に行くとコハダ、アジ、サバなど青魚ばかり頼むようになった。ビタミンやDHAのサプリメントもこれから飲むように考えている。
しかし、すべてを同時に服用していいものだろうか。効果があるものは何でもやりたい。だが、小心者と思われはしないか。さすがにみじめで、恥ずかしくて朝田医師には開けなかった。
(つづく)
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