http://www.asyura2.com/13/health16/msg/333.html
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『週刊文春』が連載している米国産「危険食品」キャンペーンの第2弾です。
第1弾は、
「TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる:中国産より多い違反:モンサント食堂はGM食品禁止」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/277.html
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『週刊文春』4月24日号のP.148〜151
米国産「危険食品」キャンペーンA:TPP締結で大量流入「遺伝子組み換え作物から子どもを守れ」
ノンフィクション作家奥野修司+本誌取材班
「TPP締結で日本に大量流入してくることが予想きれる米国産要子組み換え作物。だが、欧州ではその安全性に疑問符がつけられ、大幅に規制されている。はたして成長期の子供が食べても安全なのか?フランスの著名科学者が衝撃的な実験結果を公開する。」
前回の記事では、TPP締結後、次のような米国産「危険食品」が大量に流入する可能性を指摘した。
@高濃度の女性ホルモンが残留する牛肉
A抗生物質耐性菌に汚染された豚肉
H残留農薬基準値が緩和された結果、以前よりずっと農薬に汚染された穀物
CGM(遺伝子組み換え)作物
このうち、われわれが日常的に大量摂取しているのがGM作物だ。おもな作物は、トウモロコシ、大豆、小麦などである。
たとえば二〇一三年のトウモロコシの輪入量は千四百四十万トンだが、そのうち約八〇%がGMトウモロコシと推定されている。GMトウモロコシはコーンスターチ(でんぷん)、アルコール、コーンフレーク、菓子用に利用されている。
コーンスターチはケーキ、アイスクリーム、ソース、スープ、ビスケット、ビール、ソーセージなど、あらゆる食品に使われている。清涼飲料水や菓子の表示ラベルを見ると、「ぶどう糖果糖液糖」とあるケースが多いが、この原料の九割以上はコーンスターチだ。
しかも、GM作物を原材料に使用していたとしても、表示義務があるのは含有量の上位三品目で、かつ重量比五%以上使用している場合のみ。ほとんどザルのような規制なのだ。
厚労省と食品安全委員会は「GM作物は科学的に安全性を評価しているので、問題はない」としている。
だがGM作物は、害虫被音を減らすために殺虫成分を作物に持たせたものや、除草剤をかけても枯れない遺伝子を観み込んだものがある。それを人間が食べても大丈夫なのかという素朴な疑問が湧く。
抹殺きれた動物実験データ
実際、「メキシコでは自由化によって米国産GMトウモロコシの輸入量が激増して以降、子供の肥満率が世界一位になってしまった」(フランス人ジャーナリストのマリー=モニク・ロバン氏)という指摘もある。
はたしてGM作物は安全なのか?
フランス・カーン大学のジル=エリック・セラリーニ教授(分子生物学)のグループは一二年、世界で初めてGMトウモロコシの毒性を確かめる長期実験をおこなった。
実験に用いたのは、米国の巨大バイオ企業モンサントが販売するGMトウモロコシ。同社がセットで販売する強力除草剤「ラウンドアップ」をかけても枯れない種類のトウモロコシだ。
セラリーニ教授らはGMトウモロコシやラウンドアップ溶液を、平均的米国人が生涯に摂取する分量に換算してラットに与えた。
特筆すべきは、ラットの幼少期から二年間実験を継続したことだ。これによって、人間の子供がGM作物を食べた場合と同じ条件で実験できることになる。
その結果、GMトウモロコシを与えたラットには、腫瘍が多発したのである。より顕著に差が出たのは、腫瘍が発生するスピードだ。GMを与えなかったラットに腫瘍が発生したのは晩年が多かったが、GMを与えたラットでは四ヶ月目に腎臓や肝臓にあらわれ、十一ヶ月目から爆発的に増えた。とくにメスは乳房に腫瘍が多発したという。さらに平均寿命に達する前に死亡した割合は、GMを与えたものは釣二・五倍を超え、メスは実に七〇%が死亡した。
この実験は、GM推進派を震撼させた。セラリーニ教授には猛烈な抗議が寄せられ、世界各国の食品安全評価機関は「論文は信頼性がない」と結論づけた。
著名な生殖医療学者ジャック・テスタール教授(仏国立医学研究所)は、「セラリーニ教授の論文を掲載した出版社は、論文を削除してしまった」という。
それにしても、なぜGM作物は市場に大量流通するようになったのだろうか。大きな転機は九二年、ブッシュ政権下の米国政府が「実質的同等性」を安全性評価の基準にしたことだ。実質的同等性とは、GM作物が元の作物と、形、主要成分、性質などがほぼ同じであれば安全という概念で、きわめて曖昧な基準である。
米国はこの概念によって「政府による安全性試験は不要」とし、OECDに認めさせてGM作物をグローバルスタンダードにしたのである。遺伝子組み換えを行う以上、本来なら医薬品なみの検査がなされるべきだ。医薬品では動物実験等が欠かせないのに、GM作物は書類審査だけだ。
欧州では販売きれないGM食品
だが、そんな米国基準に真っ向から反対しているのがEU(欧州連合)である。EUでは添加物に至るまで表示しなければならない。しかも各原料中で含有率○・九%を超えたら表示義務が発生する。日本とは比較にならぬほど厳しいのだ。
フランスの農業団体「農民同盟」のローラン・ピナテル氏は言う。
「GM作物を野放図に広めることは、非常に危険です。私たちはGM作物を栽培する畑を見つけたら、強制的に刈り取りました。逮捕も覚悟のうえです」
こうした意識が拡大したEUの一部ではGM作物は栽培も禁止きれている。
「その結果、カルフールをはじめ、欧州の大手スーパーはGM食品を売らないと宣言しました」(市民団体「InfoGM」代表のエリック・ミュニュール氏)
だが日本は、TPPによってさらなるGM件物の拡大を模索している。そんな国に、あなたはわが子を任せられるだろうか。
遺伝子組み換え作物を食べたラットは腫瘍だらけになった
カーン大学
ジル=エリック・セラリーニ教授
小誌編集部は、世界で初めてGM作物の長期毒性実験をおこなったセラリーニ教授に単独インタビューをおこなった。教授が示した動物実験のデータは、戦慄すべきものだった。
― まず、問題のラット実験を行うことになった経緯を教えてくだきい。
私は九七年から〇八年まで、フランス農業省の依頼で食品安全に関する審査をする機関に専門家として招聘されていました。
一般的に、安全性を確認する実験は企業に任せてしまう傾向がある上、研究結果は秘密で、一般公開はされません。当時、我々が見ることのできたモンサントの書類でも、GM作物の動物実験の結果はなかった。
「トウモロコシを市場に出すときに、長期間ラットに食べさせる必要はない」というのがその理由です。
しかし、実験結果を見ないと安全審査などできませんから、私はモンサントに強く要求して、彼らが行った三カ月問のラットへのGMトウモロコシの投与の実験結果を入手し、さらにはモンサントとの訴訟を経て公表にこぎつけました。公表しないと、じつくり検討
が出来ないためです。
検討してみたところ、世界中で販売されているGM植物は殺虫成分(ラウンドアップのような除草剤・除草殺虫剤・殺虫剤)が大量に含まれていることが分かりました。
ラットに三ヶ月与えることは、人間においては十年問に相当します。この三ヶ月の実験ですら、肝臓や腎臓に五十もの弊害の兆候が現れていました。
だから私はラットの一生である二年間の動物実換をするべきだと考えたのです。私はモンサントが嫌いなわけではありません。ただ、彼らのデータにあった肝臓や腎臓の異常を見て、どのような病気になるのかを私のスタッフとともに確認してみたかったのです。
― 実験を行うにあたって、障害はありましたか?
まずは資金です。二百匹のラットを用いて五十〜七十の指標を二年間に十一回検査するので、三百万ユーロ(四億二千万円)以上の資金が必要でした。政府はこの資金を拠出してくれなかったので、五十以上の財団や企業、個人から資金を提供してもらいました。
腎臓、肝臓、乳腺で腫瘍が多発
そしてGMトウモロコシを確保するために世界中を駆けずり回りました。フランスではGM作物を栽培していませんから、入手するのはとても難しい。
モンサント社は研究のためには一切、種子を提供してくれません。さらに、モンサント社は農家に対して数百の訴訟を起こしているため、農家も怯えて協力してくれなかった。最終的にカナダの農業高校に掛け合って、絶対匿名を条件にGMトウモロコシを栽培してもらいました。
結局、栽培、分析、動物への供与、多数の持壕の分析、すべで合わせると五年もかかってしまいました。
― 実験方法は?
まず、我々の実験では、ラットを雄雌十匹ずつ、大きく三つのグループに分けました。
@ラウンドアップを使用せずに栽培したGMトウモロコシを与えるグループ。
Aラウンドアップを使用して栽培したGMトウモロコシを与えむグループ。
Bラウンドアップの溶液を与えるグループ(非常に微量の〇・一ppb、それから四〇〇ppmそして〇・五%)。
与えたGMトウモロコシの分量は三段階(一一%、二三%、三三%)に分けました。さらに比較対象のため、C遺伝子組み換えでないトウモロコシを与えるグループもつくりました。一群雌雄十匹ずつ、十グループで計二百匹のラットを便用しました。Hのグループを作ったのは、ラウンドアップは世界の主要除草剤なので、その毒性も単独で調べるためでした。
− ラットはどうなりましたか?
実験を始めて四カ月日には、@とAのオスの腎臓に腫瘍が出てきました。一年経つとかなり明確に症状が出てきて、メスの乳腺にも腫瘍が出てきました。我々は週に二回、腫瘍の大きさを計測しましたが、これは腫瘍の発達の度合いを連続的に知るためです。
中でも、ラウンドアップを使用したA、Hでは、少なくともCの二〜三倍の数の腫瘍ができました。人間でいえば三十五〜四十年問のところで、腫瘍による出血死、腎臓障害で死亡例が増えたのです。
腫藩の中には、ガン化したものもありました。全てがガン化したわけではありませんが、腫瘍を発生させる物質が含まれていることは間違いない。
― 腎臓も肝臓も老廃物を処理する器官ですね。
これらの臓器に障害が起きるということは、腎臓や肝臓の能力を超えた毒性がある、ということです。ですから、その障害についてより深く研究を進めることがとても大切になってくると思います。私たちが行ったのは幅広い毒性検査ですから、次の段階として、発ガン性を分析する為の検査もできるでしょう。
― ラットに与えるGMトウモロコシの量は、とのように決めたのでしょうか。
現在、米国人の食糧には約一〇%から三〇%のGM作物が含まれると見積もられます。ですからその量を基に算出しています。
たとえば、人間はトウモロコシだけを食べる訳ではありません。しかし、トウモロコシからできる成分はコーラや菓子など、様々なものに入り込んでいるので、知らず知らずのうちに摂取しているのです。
すでに症状が出ている可能性も
― 論文が発表きれて以降、「ラットの数が少ない」「病気になりやすいラットを使っている」なと、実験に対して様々な批判がなされました。きらに昨年末には、掲載誌が論文を取り下げました。これについて、とのように考えていますか?
私たちの実験はモンサントの実験よりも細かく、時間をかけて行った研究です。たとえば、それぞれのグループごとにラットを五十匹使うべきだと言う人がいますが、それはガンの研究の場合です。私たちは発ガン性の検査をした訳ではない。毒性試験の実験手順では、ポイントごとに十匹のラットを使用するのが普通です。それに実験に使ったラットは何十万もの毒性試験、十五万種類以上の薬品、工業製品の試験に使われている、ごく一般的な種類です。
論文は、今は具体的に申し上げられませんが、新しく別の雑誌に掲載されることが決まっています。批判する人は無茶苦茶な言いがかりを付けてきましたが、論文の削除自体、スキャンダルであると数々の科学誌が書いてくれました。
― そもそも、モンサントや、GM作物を推進する人々は、自分たちでこのような実験を行っていないのでしょうか。
モンサント社はラウンドアップについての分析は、血液分析を含めて一切していません。行っているのは一成分であるグリホサートの試験だけです。我々は実験結果をオープンソースにしていますから、キンサント社にも同様の実験をするように要求しています。
― このような論文が出れば、再現実験を行うのが普通だと思います。
とにかくこの実扱は、お金も時間もかかる実験です。さらに、各国ともに一度商品化を認めたものに対する検査には一銭も出しません。そこで毒性が認められたとしたら、商品化を許可した人が罪に問われてしまいますから。
― GM作物は人間にはどのような影響を及ぼすと考えられますか?
ラットは生理学的性質が人間と似ているので、人体への影響を調べるのに最もふさわしい動物です。人間の細胞を用いた実験でも同様のリアクションを示すことが分かっていますから、人間においてもラットと同じ症状が出る可能性がある、と言えるでしょう。あるいはわれわれが気づかないだけで、すでに症状が出ている可能性もあります。
九〇年代半ばには、米国人の食糧の中のGM作物は一%程度でしたが、この二十年でおよそ十倍以上もその割合が増えました。
しかし米国では食品に「GM」の表示をしていないので、米国人が罹患している症状がGM作物によるものかどうか、検証するのは非常に址難しいのです。
私はGM作物を生産している企業、奨励している企業や運動家の方々に、みずから実験台になってGM作物を食べてください、と呼びかけています。
でも、残念ながら誰もやってくれませんが。」
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