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「朝食抜き」はデブ体質へまっしぐら
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140412-00613594-sspa-soci
週刊SPA! 4月12日(土)9時21分配信
「痩せたい人には今すぐ見直していただきたい習慣があります。それは朝食です。朝食を食べないと1食分のカロリーが減らせるから無理なくダイエットできる……なんていうのは大嘘。食事の時間が空いて空腹を我慢する時間が増えれば増えるほど、体は飢餓状態だと認識し食べ物の吸収率を高め、ちょっとのカロリーでも生命維持ができるようにどんどん代謝を下げて超燃費の悪い体にしてしまうからです。つまり痩せるどころか逆に太る体質になってしまいます」と警鐘を鳴らすのは精神科医の奥田弘美氏。医学的見地から正しく、無理なく、継続できるダイエット法を紹介した書籍『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』が話題を集める奥田氏は次のように解説する。
「まず朝食を食べないという習慣の人は、朝に何か少しでも口に入れるようにしましょう。普通に夕食を20〜21時頃までに食べ終えて眠っているのであれば、朝に何か食べないと昼まで体を動かすエネルギーが保てません。夜間の睡眠中にすでに夕食でとり込んだ食べ物は消化吸収が完了してしまうため、朝に目覚めたときの体は血糖値が下がってしまっている飢餓状態です。そのままの状態で仕事に臨んでも脳は十分に働かないし、体もシャッキリ目覚めません。体温も上昇しにくく体が活動モードにスイッチできないために、代謝も総じて低いまま。つまり脂肪も燃えにくい状態が続きます」
低血糖状態の脳がもたらす弊害はそれだけではない。
「元気が出ないので、ポジティブな思考がわきにくくなり気持ちもネガティブになりがちになるというデータも出ています。自然と行動力も落ちるために運動による消費カロリーも上がりません。そんな低血糖のぼーっとモードで過ごすうち10時頃にはお腹が減りすぎていることに気づいてきます。そこで食べ物を口にできる人はいいのですが、仕事をしている人はほぼ不可能です。イライラ、カリカリしながらひたすら空腹の状態を我慢することになります。そして、ランチに『待ってました!』とばかり大盛りカレーや丼もの、カツ定食などをドカ食いをしてしまう……といったサラリーマンの方が少なくありません。朝からずっと食べ物を『おあずけ』して飢餓状態に陥らせている体に、どっとカロリーを一気に入れてしまうため、血糖値が急激に上がり脂肪合成がガンガン進んでしまいます」
昼にドカ喰いしないためにも重要となってくるのが朝食ということになる。
「昼食でドカ食いする分のカロリーの一部を朝食に回して、朝食、昼食と分割してバランスよく食べていると体は飢餓状態になりません。そのため代謝も落ちず、同じカロリーの食べ物を食べていても太りにくい体がつくれる朝食抜きのように午前中に激しい空腹感にさいなまれて、昼食をがっつくわけではないため、自分の空腹が心地よく満たされる分だけ冷静に腹八分目の昼食を食べることができます。朝に食べ物を摂取しているため、体は飢餓モードに入っておらず、脂肪合成も異常に活性化していません。つまり太りにくいのです」
「一日一食」を推奨する本をはじめ、多くの健康・ダイエット関連書籍は出版されているが、「医学的根拠に乏しい理論を鵜呑みしてしまうのは危険」と奥田氏は強調する。
「『午前中は排泄の時間だから食べるな』というような理論を説いている本もあるようですが、私は医学部の授業でそのような理論は一度も習いませんでしたし、今もそのような科学データや考え方は医学界では見たことも聞いたこともありません。世の中には現代医学を否定し、独自の理論を掲げる健康法がいろいろあります。信じるも信じないもその人の自由です。しかし、医者として思うのは、人類が膨大な時間と労力と英知を傾けて綿密なデータの検証を積み重ね、先人たちが血のにじむような努力の末に築いてきた現代医学や栄養学の知識や治療法を一握りのマイナーで偏った学識しか持たない人の意見を鵜呑みにして否定してしまうのは大変もったいなく愚かだということです」
<取材・文/日刊SPA!取材班>
【奥田弘美氏】
精神科医師(精神保健指定医)、日本医師会認定産業医、作家。少女時代に肥満のため「ブー」というあだ名を付けられ傷ついた経験から、「どうしたら太らない食べ方ができるか?」というテーマで若い頃からダイエット研究に熱中。医師として安全なダイエット法を吟味しながら、精神科医としての視点で「太らない人の食べ方」を考察した結果、「考え方」、「脳の使い方」に大きな違いがあることに気づき独自のダイエット法を体系づける。本書のダイエット法を自ら実践した結果、2児の出産を経て45歳を過ぎてもBMI20、洋服は常にS〜Mサイズの健康スリム体型を維持している。現在は精神科医・産業医として都内20か所の企業にて、日々多数のビジネスパーソンの心身のトータルケアを行うほか、銀座スキンクリニックではカウンセリングルームを持ちメンタルケアコーチングやダイエットコーチングを実施。心のストレスケアとともに行う安全で実践しやすいダイエット法には定評があり、ビジネスパーソンのメタボ解消や女性の健康ダイエットを日々サポートしている
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