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バイアグラの模造品
【検証５５歳からの性 セックス健康法】本当は恐ろしいニセＥＤ治療薬
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131114/dms1311140731013-n1.htm
2013.11.14 夕刊フジ
バイアグラを使いたいけど、恥ずかしくて病院で処方してもらう気になれない−。そんな人が陥りやすいのが、ネット購入という安易な考えだ。だが、個人輸入代行という形で売られているＥＤ治療薬にはニセ物が横行している。昭和大学藤が丘病院・泌尿器科の佐々木春明教授は「偽造品には、どんな成分が混入しているか分からない。国内外で健康被害や死亡事例が出ているので非常に危険」と警告する。偽造薬の怖さを知っておきたい。
【ネット購入の６割がニセ物】
日本では、ＥＤ治療薬は医師の処方がなければ入手できない。ネットで売られているのは、個人輸入業者を通して輸入される海外のＥＤ治療薬。ニセ物をつかまされてしまうのは、国ごとに承認されている剤状などが異なるので、本物と見分けがつかないからだ。
「国内でＥＤ治療薬を製造・販売する４社の合同調査では、ネットで入手したＥＤ治療薬の約６割が偽造品という結果が出ています。その製造元は、ほとんどが中国とインドとみられています」
知らずにニセ物を購入して、「効いたから本物」「ニセ物でも効くから別にいい」と思っていると怖い。いつかは被害者になる可能性がある。
「たとえ２、３回使って『大丈夫、よく効いて問題ない』といっても安心できません。偽造品は品質が均一でないので、今日の１錠は大丈夫でも、次の１錠は分からない。いつ、どんな健康被害が現れるか、分からないところが怖いのです」
【血糖降下剤混入で低血糖、死亡者も】
深刻な健康被害をもたらした近年の事例も少なくない。
「２年前、奈良県で偽造品を服用した男性が意識障害を起こして救急搬送されています。東京でもインド人の友人からもらったＥＤ治療薬を服用して、極度の低血糖状態で意識を失った人がいます。残りの錠剤を調べたら大量の血糖降下剤が混入していたそうです」
海外では２００６年、シンガポールで偽造シアリスを服用し、４人が死亡、１５０人以上が低血糖で入院した。同種の錠剤は、その後日本でも確認されている。
「なぜ、血糖降下剤が混入していたのか分かりませんが、ＥＤは糖尿病の合併症です。偽造グループがわざと入れたか、もしくは両方の薬を同じミキサー器を使って作ったのかもしれません」
偽造薬のネット流通は拡大の一途。一番の対策は、ＥＤ治療薬をネットで買わないことに尽きる。
「懸念するのは市販薬のネット販売解禁で、本物のＥＤ治療薬もネットで買えるようになると勘違いすることです。それにバイアグラの特許が切れて、ジェネリックが出てくればますます偽造品の種類が増えるでしょう。いっそう注意が必要です」 （水川信吾）
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