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『小麦は食べるな!』Dr.ウイリアム・デイビス著、日本文芸社
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2013-10-03 陽光堂主人の読書日記
パン業界などの人たちが青筋立てて怒りそうな本ですが、著者のデイビス氏は米国を代表する循環器疾患予防の権威とされ、小麦を摂取しないよう指導することで劇的な効果を挙げているそうです。本書が発売されるや否やベストセラー第1位となり、米国・カナダでは既に130万部を突破し、かなりの注目を集めています。
高血圧、肥満、糖尿病、心臓・内蔵・脳疾患、関節痛、喘息などは、小麦の悪影響とされています。この中で因果関係が明確に特定できるのは「高血圧、肥満、糖尿病」ぐらいですが、高血圧や肥満は万病の元ですから、他の疾病にも何らかの影響を与えているはずです。
全粒粉パンは健康によいということで推奨されていますが、これが体に悪いというのですから大変です。著者自身、小麦断ちすることで減量し、健康を回復しています。患者にも適用して数多の実績を上げていますから、その効果を否定することはできません。
小麦を摂取すると血糖値がたちまち上昇し、異様な眠気と倦怠感に襲われます。これにはもちろん個人差がありますが、米国人は日本人より小麦の摂取量が多いですから、その影響を覿面に受けるようです。その分、小麦断ちした場合の効果も劇的です。
体重が激減し、小麦腹と呼ばれるポッコリ腹もなくなるそうですから、メタボ体型で悩まされている人たちには朗報と言えます。ただ、小麦はパンやパスタ、お菓子だけでなく、様々な食材で使われていますから完全に断ち切るのは難しいのですが…。ビールはもちろんダメです。
それに小麦には麻薬のような依存性があるようで、断ち切るのに苦労する人も多いようです。確かに小麦製品は美味しいですから。
お米など炭水化物は小麦同様の害があるのですが、中でも一番酷いのが小麦とされており、第一に気をつけるとしたら小麦製品です。そんなことをしたら食べるものがなくなると心配になりますが、そういう人たちのために巻末に小麦抜きのレシピが掲載されています。
主食を否定するなんて可笑しいという尤もな批判もありますが、今の小麦は昔のものとは違っていて、人体に対する悪影響の度合いが異なるそうです。古代に自生していたのは「ヒトツブコムギ」ですが、今主流の「矮性小麦」は交配や遺伝子組み換えが多大になされていて、別物と考えた方がよさそうです。
米国人には太っている人が多く、それも尋常ではない太り方をしているケースが目立ちます。ファーストフードの影響とか、運動不足とか言われていますが、米国人が特に怠け者というわけではなく、そういう人たちは食べるものに気をつけたり、運動を欠かさなかったりと、結構模範的な生活をしているケースが多いそうです。それにも拘らず、ブクブクと太ってしまう…。
祖父母の時代の写真を見ても、昔の米国人は皆スリムで、太っている人は余りいないそうです。その原因を、著者は変質した小麦の多量摂取に求めています。
原因を一つだけに求めるのは安直過ぎるという批判を浴びるでしょうが、小麦を断って健康を回復した人たちが数多存在する以上、一定の効果は認めざるを得ません。円安で小麦の値段が上がっており、TPPで小麦の輸入も増えるでしょうから、この際、健康面から是非を検討することも悪くありません。
日本人の主食は米ですが、パン食を好む人も多く、対岸の火事では済まされません。小麦の85%は輸入で、その6割は米国産です。少なからぬ日本人が小麦の悪影響下にあると見られます。気になる人は対処した方がよいでしょう。
関係業界の人たちには不快な情報でしょうが、金よりは健康の方が大事です。
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