http://www.asyura2.com/13/health16/msg/108.html
Tweet |
うつ病は、その発症年齢により病態が異なる可能性が、順天堂大医学部附属順天堂越谷病院准教授の馬場元氏らの研究により示された。若年発症のうつ病では、アミロイドβ蛋白(Aβ)の代謝異常が強く、高齢発症のうつ病では脳血管病変の重症度が高かったという。成果は、7月19〜20日に北九州市で開催された日本うつ病学会総会で発表された。
一般にうつ病患者では認知症の発症リスクが高いことが知られている。うつ病はAβを介して認知症の発症を高める可能性が注目されているが、うつ病の発症年齢による影響の差は検討されていなかった。そこで馬場氏らは、60歳以上で発症した高齢発症うつ病と、60歳未満で発症した若年発症うつ病における、Aβの代謝や脳血管病変の状態を検討した。
大うつ病性障害で入院した60歳以上の患者89人を対象に、血清中のAβ40とAβ42を測定して比較した。うつ病発症時期が60歳以上だった高齢発症群54人と、60歳以下の若年で発症し罹病期間が長い若年発症群35人、年齢をマッチされた81人の健常者(コントロール群)で比較した。
その結果、若年発症群、高齢発症群ともに、コントロール群に比べて、Aβ40/42比が高いことが示された(若年発症群P=0.010、高齢発症群P=0.043)。さらに、うつ病の発症年齢はAβ40/42比と有意な負の相関を示し(P=0.032)、発症年齢が若く、罹病期間が長い患者ほどAβの代謝異常が顕著だった。一方、深部脳血管病変の重症度は、うつ病の発症年齢と有意な正の相関を示し(P=0.002)、発症年齢が高いほど、血管病変が重度だった。
今回の結果について馬場氏は、「若年発症のうつ病はAβの代謝異常を介して認知症のリスクとなっていることが示唆された。また、高齢発症のうつ病は認知症の前駆症状というよりも、リスク因子である可能性がある」と語った。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201307/531759.html
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。