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雑感。CESと日本の家電メーカー
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52537928.html
2014年01月11日 在野のアナリスト
米ラスベガスで、世界最大の家電ショー(CES)が開催されていました。しかし目立つのは中国製、台湾製など、国外の企業ばかり。特にウェアラブルと呼ばれる、身につけるタイプのものはほとんど海外企業です。確かに、このウェアラブルは癖があり、容易に犯罪に転用できてしまう、言い方を変えると一般人を容易に犯罪に巻きこんでしまう、というもので、ハードルも高い。だからといって、手を拱いていては日本メーカーの凋落も止まらなくなるでしょう。
ウェアラブル製品の問題は、気に入った異性を街で見かけた場合、すぐにネット検索してソーシャルメディアなどをみつけられる、といった点があります。ストーキングし易く、また相手になりすますことも可能です。特に、個人の信用がつよく影響する日本では、より弊害が強いものです。スマホにしろ、携帯電話にしろ、かざさないと映せない世界から、いつの間にかネットに自分が晒されてしまう、そんな世界になります。例えば、気に喰わない対応をした店員、町でみかけたかっこいい人、そんな基準でネットに顔を晒されてしまう。ウェアラブル製品には、可能性以上に個人の権利侵害という問題が大きい、しかし時代はそうした狭間で、便利な製品をのぞんでいます。よりよい提案ができたメーカーが、次の時代をつくれるといえるでしょう。
昨日もとり上げましたが、米家電メーカーVISIOが4Kテレビを日本円で10万円台で投入してきました。しかもかなり高機能品で、日本では50万円ぐらいしそうです。日本の家電メーカーは未だに高額品の位置づけで、市場占有率も高められないまま、負けが決定です。簡単にいえば、日本メーカーは高付加価値品を高級、と位置づけたいようですが、今はそんな時代ではありません。
パソコンも、日本メーカーは未だに平気で10万円台の製品が主流ですが、海外メーカーは1桁違った上で、機能的にはほぼ同等です。後からソフトなどは足せるので、機能さえ充実していればいい、というユーザーも多い。さらにパソコンの出荷台数は、昨年比15%近い落ちこみで、需要自体が減退している。需要がないのに、供給サイドがそれに対応していない。それで市場がクローズするなら良いですが、海外メーカーがそれを許していません。よほどのマニアか、ゲーマーでもない限り、高機能のパソコンは必要ありません。逆にいえば、日本の家電メーカーはより消費のパイが少ない世界へと、対象を狭めているにも関わらず、それに対応していないと感じられます。
このままでは、日本の家電メーカーは続々と退場を余儀なくされるでしょう。特定の分野へ特化するか、重電メーカーになるか。家電メーカーのままだと、安倍首相の経済外交からも蚊帳の外です。後は法人向け、という選択肢もありますが、CESつまりコンシューマーエレクトロニクスショー、顧客向けでの提案がない、というのはそういうことなのかもしれません。
日本の家電メーカーは白物家電で稼いでいますが、今はまだこの分野への海外メーカーの参入が少ないため、そうなってるだけです。本気で体質を変えない限り、一昨年のような苦境にふたたび晒されるでしょう。日本の家電メーカーに奮起を促したいところですが、今の経営者の思考法では、後十年は難しいとしか感じられず、厳しいところなのでしょうね。
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