http://www.asyura2.com/13/hasan84/msg/668.html
Tweet |
2014年、財務省はこう動く
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37889
2013年12月29日(日) ドクターZ 週刊現代 :現代ビジネス
懸案事項であった消費税増税が2014年4月から始まるとあって、財務官僚はこの年末年始は枕を高くして迎えられる。さらに'14年からは消費税10%への増税の動きが盛んになるが、財務省はすでに手を打っている。
たとえば軽減税率を巡る動き。軽減税率は生活必需品など特定品目の消費税率を低く抑えるもの。「不況」の新聞業界にとっては、その対象になるかどうかは経営問題に直結する。
そうした中で、財務省の別働隊≠ニもいえる自民党税調はこのほど、軽減税率について、「必要な財源を確保しつつ、関係事業者を含む国民の理解を得た上で、税率10%時に導入する」とした。これがクセものだ。
言い換えると、「マスコミが10%への消費税増税に協力してくれないと、軽減税率は導入しないよ」。特定秘密保護法にあれだけ吠えたマスコミも、軽減税率が導入されるまでは黙らざるを得なくなり、逆に政府の応援団となるという仕組みを作り上げているのだ。
さらに、このほど与党が決めた税制改正大綱には、「軽減税率制度の導入に係る詳細な内容について検討し、平成26年12月までに結論を得て、与党税制改正大綱を決定する」と書かれた。これが意味するところは、10%への消費税増税も'14年内に決めてしまうということだ。
安倍首相は、消費税8%への増税の決定を、実施の半年前まで引っ張った。これにはさすがの財務官僚も、胃が痛かった。消費税10%への増税の実施については、もっと決定を前倒ししたい。そこで、実施時期('15年10月)の半年前('15年4月)から4ヵ月も前倒しして、'14年内に決めようとしているのだ。'14年は国政選挙もないので、その間に財務省はマスコミ対策を含めてじっくり増税の地ならしをして、安倍政権に対して増税プレッシャーをかけ続けるのだろう。
消費税10%への決断を大幅に前倒ししたいのは、'15年9月に行われる自民党総裁選への影響を回避するためでもある。
安倍首相は自民党総裁選で勝ってから、'16年7月の衆参ダブル選挙で長期政権を目指したいだろう。ただし自民党総裁選に複数候補が出馬すると、政策論争が行われて安倍首相が消費税増税を辞めると言い出しかねない。それが財務省にとっては悪夢だ(もちろん国民にとっては朗報だ)。
そこで財務省は、消費税10%への決断を前倒しして、総裁選への影響を回避したいのだ。場合によっては自民党総裁選を無投票で過ごすような工作を行うかもしれない。
ただし、'14年4月から始まる消費税増税によって景気が落ち込むと、安倍首相が10%への増税を躊躇するかもしれない。それも財務省にとって頭痛のタネだ。
'14年4〜6月期のGDPが落ち込むのは織り込み済みだが、7〜9月期は心配が拭えない。7〜9月期のGDPの1次速報が公表されるのは11月上旬で、12月上旬に2次速報が公表される。その数字が悪いと'14年12月に出る税制改正大綱に、消費税10%を書き込めなくなる。だから、財務省は'14年の前半には財政支出を拡大してまでも景気を落とさないようにするだろう。
財務省にとって、最後の心配のタネは原発再稼働。小泉純一郎元首相と論争になるのはまずいので、原発再稼働問題も'14年の前半にけりをつけたい。すでに相当に経産省の尻を叩いているはずだ。中間貯蔵地を福島にして、巨額の資金投入をしたりして、原発再稼働を規定路線として進めていくのだろう。
『週刊現代』2014年1月4日号より
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。