02. 2013年12月22日 23:58:27
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週刊ポストの公務員叩きに関しては、以前も批判されていますね 批判するにしても、正しい情報に基づくべきでしょうhttp://blogos.com/article/31527/ 【ツッコミ】人の死とお金に対するミスリード/週刊ポスト コメント欄で、ネタをいただいたので、ちょっと調べてみた結果を、報告させていただきます。 内容的には、東関東大震災の弔慰金に関するものです。 もう、結論から、はっきり言いますが、かなり下衆なお話です。 人の死をお金で論じ、しかも、その数値を意図的に操作してあるというもので、この記事を書いた者は、筆を持つ者としては、最低レベルの行為をしてしまっています。 同じ物書きとして、軽蔑するとともに、正直、頭に来ましたよ。ホント。 東日本大震災の弔慰金 公務員は2660万円、民間は800万円 週刊ポスト2012年2月17日号 http://www.news-postseven.com/archives/20120206_85599.html 震災犠牲者遺族に対して支払われる弔慰金は、「災害救助法」に基づいて定められている。(中略) しかし、実際に受け取る公的な弔慰金は、死亡者の「職業」によって数倍の違いがある。(中略) 大半の自営業者の場合、「500万円」が国の定めた〈命の値段〉となる。 勤務中(通勤中なども含まれる)に死亡した民間サラリーマンや一部の自営業者は、労働者災害補償保険法により遺族特別支給金が300万円支払われる。いわゆる「労災保険」で、これが「2階部分」に相当する。(中略) 基本的に500万円+300万円の「800万円」が民間サラリーマンの〈命の値段〉ということになる。 公務員にも「2階部分」が存在する。 まずは地方公務員災害補償法により、300万円の遺族特別支給金が支払われる。これは民間の労災認定と同じ。 だが、それだけではない。対象者には「遺族特別援護金」として、1860万円が加算されるため、「2階部分」は合計2160万円となる。(中略)これに1階部分(500万円)を加えた「2660万円」が公務員の〈命の値段〉なのだ。 ちがいます。 1860万円は上限で、最低額は744万円から。 ↓ 概要はコチラから http://www.jinji.go.jp/saigaihoshou/01_shimkumi-syurui.htm つまり、公務員の中でも、超・高級管理職でなくては、1860万円という数値は出ません。 つか、全員に、1860万円もらえるなら、そりゃ、職務職階制度を無視したぼったくりというもんです。 公務員給与の議論で必ず登場する「民間並み」の常套句だが、企業の人事労務に精通する社会保険労務士は首を傾げる。 「1000万円超の弔慰金・見舞金を支払う企業もありますが、それはごく一部の大企業に限られます。平均的には10万〜50万円。1860万円という額は、果たして妥当なものでしょうか」 この、社労士さんの言い分は、一面的にはもっともです。 個人事業所を含めれば、日本に存在する事業所の99%は中小零細の事業所です。 事業所数で平均をとれば、そんなものでしょう。 逆に言うと、普通の社労士さんが、中小企業ではない企業の人事労務に関わる可能性は、ほとんどありませんし、この方も、確率上、そうであると可能性が高いと言えます。 ですか、公務員の給与の参考となる、50人以上の事業所に働く人の数を考えた時、その労働者数は、全給与所得者の過半数を軽く超えます。 話の流れから見て、この社労士さんは、そういった意味で、統計のマジックに気付かない「井の中の蛙」であると推測できます。 んで、公務員の福利厚生が、どちらに近くあるべきかというお話ですが、さて。 そして、最後に、厳しいことを書いておきます。 まず、大前提として、個人事業主も企業も、官公庁も、「事業所」です。 この記事を整理すると、 ・自営業者:国から弔慰金+労災保険 ・民間企業:国から弔慰金+労災保険+事業所から ・官公庁 :国から弔慰金+労災保険+事業所から ・・・ということになります。 はい。 自営業者のみ、事業所からの補てんがないように見えますが、これは、正確ではありません。 自営業者が、事業主や従業員にかける保険関連経費については、税務申告上の事業経費に相当します。 つまり、 ・自営業者:国から弔慰金+労災保険+事業所からの保険関連経費 ・民間企業:国から弔慰金+労災保険+事業所からの弔慰制度 ・官公庁 :国から弔慰金+労災保険+事業所からの弔慰制度 ・・・となり、制度上、すべて3階立てです。 自営業者さんが、事業所の経費として自分にかけていた保険の金額によっては、その遺族受給額は・・・下衆な想像になりそうなので、やめてきましょう。 まぁ、実際問題として、被災地に行けば、(事業所としての必要経費による保険から)大量の保険金を得た個人事業主さんの遺族もあれば、一円の保険金も貰えない事業所主さんの遺族もあり、明暗(不適切な表現ですが、あえて)は分かれているでしょう。 冷たいようですが、それが、現実です。 ちょっと脱線しましたね。 このように、週刊ポストさんの記事は、遺族の受給するお金について、公務員の受給額を、最高値で積算し、民間の個人事業主の受給額を最低値で積算したものです。 また、事業所規模の問題に関しても、ミスリードしているものです。 以上、この記事は、「人の死」というものに対して、ウソやミスリードを使った操作を加えて、お金による不公平感を煽るものであり、唾棄に値するレベルのものです。 というか、筆を持つ者がやってはならないことの一つであると確信します。 いくら、ゴシップ誌とはいえ、許されてはならないことです。人として。 なお、現在、管理人の頭の中で、いろいろと、罵詈雑言が飛び交っていますが、文章にすると、他者さんの不快感を煽るものですので、そこんとこ、自粛しておきます。 以上、厳しくツッコんでおきます。はい。 タグ: 公務員 支持する(8) 意見を読む(5) この記事を筆者のサイトで読む K.Kフォローする 地方公務員目線から、政策、人事制度の問題を解説。 【普通に安全】特定秘密保護法案 【阿久根市】2013年その後と大河原宗平氏 【ツッコミ】2020年東京オリンピックは原発再稼動が目的??? それは半世紀をかけて世に出てきた。 まだまだ続く消えた年金問題と年金の再裁定 記事一覧へ |