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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131220-00003472-sbunshun-bus_all
週刊文春 12月20日(金)13時1分配信
一見平穏に見える大手銀行だが、再編を見据えた戦略が動き出している。最大の焦点はりそなホールディングス(東和浩社長)の動向だ。総資産43兆円、信託業務も兼営するりそながどこと手を結ぶかによって、業界勢力図は一変する。
そのりそなを虎視眈々(こしたんたん)と狙っているのが、三井住友信託銀行(常陰均社長)である。「近い将来の統合を見据え、りそなグループのデューデリジェンス(資産査定)を行っている」(大手信託幹部)との情報も浮上。同じ信託業務を持つ両行が手を結べば、世界にも例を見ない信託を主体としたメガグループが誕生する。
三井住友信託の動きは活発だ。「同行の投資信託の販売額は一部メガバンクを上回ったようだ」(メガバンク幹部)。住宅ローンの販売でもメガバンクに伍す勢いで、今年9月にはネット銀行と並ぶ「10年物固定金利で年1.25%」という超低金利の住宅ローンを発売し、金融界に激震が走ったばかり。
一方、三井住友信託の動きに神経を尖らせているのが、三井住友銀行である。両行は「同じ『三井住友』を冠するものの、直接的な資本関係はなく、むしろ長年同じグループ内で競合してきた犬猿の仲。両行の関係は近親憎悪に近い」(メガバンク幹部)。
競合2メガバンクと違いグループ内に大手信託銀行を持たなかった三井住友銀行にとって、三井住友信託との“和解”は長年の課題だった。旧UFJグループの買収交渉で、西川善文頭取(三井住友銀行)と高橋温社長(住友信託)が手を結んだ時は、両行の距離は一時縮まったが、結局、UFJは三菱東京に奪われた。
そして三井住友銀行は今年7月、ソシエテジェネラル信託銀行を買収。これが三井住友信託をいたく刺激した。「三井住友銀行は収益率の高い不動産仲介や年金信託、証券代行を、ソシエテジェネラル信託買収で入手できる。この買収で、三井住友銀行は三井住友信託と完全なライバル関係となり、訣別は決定的になった」(別の大手信託幹部)
その両行はりそな統合をめぐり、水面下で激しい情報戦を繰り広げている。当のりそなは公的資金の返済が最優先で、再編には慎重だが、次なる金融再編では「最大の花嫁」に浮上しそうだ。
<週刊文春2013年12月26日号『THIS WEEK 経済』より>
森岡 英樹(ジャーナリスト)
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