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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MY106T6KLVRV01.html
12月18日(ブルームバーグ):焼け付くような暑さの10月のある日、南アフリカ共和国のヨハネスブルクの南西にあるブリブールイツイチト金山で失業した労働者たち数人が、解体した牛の部位をかき集めている。8月に職を失って以降、食事にありつけるかどうか見当が付かなくなっている。
男性たちは採掘現場の丘の麓で小さなたき火を囲んでいる。近くには退去させられることになっている居住区がある。男性のうちの1人が牛の顎骨を火であぶり、肉をかじった後、残りをさびたドラム缶へ投げ入れた。
世界の終末を描いたハリウッド映画にも似たこのような光景は、年初来の金相場の25%下落が、金に依存する世界各地の鉱山町に及ぼす影響を象徴する極端な一例だ。年間ベースの金相場が13年ぶりの下落に向かう中、産金各社は米ネバダ州やペルー、パプアニューギニアなどにある金山の閉鎖や操業縮小計画を発表している。
ブリブールイツイチトは南アの現地語であるアフリカーンス語で「幸せの兆し」を意味する。最近では将来の見通しはそれほど確かなものではなくなっている。ブリブールイツイチト金山を運営する南アのビレッジ・メイン・リーフ は投資を削減し、夏に同金山を閉鎖。1700人の労働者を解雇した。特に電力価格が高騰し労働者が賃上げを求めている状況で金価格が下落したため、採掘で利益を上げることが困難になった。
管財人の1人によると、今月に入って複数の買い手が浮上したものの、大手鉱山会社はこの金山に関心を示していない。
世界屈指の金埋蔵量を誇る南アは大きな打撃を受けている。今年の金相場の下落幅は1981年以降で最大。南アの統計当局によると、同国の産金業界では1−9月に1万4461人が解雇され、9月時点の雇用者数は12万6587人。各地で労働者のストが発生しており、産金業界は揺れている。
原題:Gold Mines Now Dust as African Jobs Vanish in Decline ofCentury(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ヨハネスブルク Paul Burkhardt pburkhardt@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Robert Blau rblau1@bloomberg.net;John Viljoen jviljoen@bloomberg.net
更新日時: 2013/12/19 09:53 JST
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