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人気公演につきもののダフ屋だが、改善策はある
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20131219/ecn1312190733001-n1.htm
2013.12.19 経済快説
ポール・マッカートニーの来日公演が大きな話題となったが、2014年もエリック・クラプトンやローリング・ストーンズなど大物の来日スケジュールがめじろ押しだ。この種のイベントでは「ダフ屋」が活躍するが、最近は人気のあるチケットをネットのオークションなどで高値売却する「ネットダフ屋」も存在する。
ダフ屋は迷惑防止条例で禁じられているが、チケットの取引そのものに関しては、チケットの売り手も買い手も、自発的にメリットを得ており、明白な「被害者」はいない。
一般にダフ屋を規制する根拠は、次のようなものだ。(1)ダフ屋の収益がしばしば反社会的勢力の資金源になる(2)ダフ屋は収益を得ているのに税金を払わない(3)ダフ屋が人海戦術で貴重なチケットを押さえるので、本当に欲しい人にチケットが渡らない(4)怖い顔をした(?)ダフ屋の活動がイベント会場周辺の雰囲気を壊す。
これらの弊害を取り除きつつも、都合によりチケットを売りたい人と、どうしてもチケットを買いたい人、お互いのメリットになる取引を実現する方法はないものか。
まず言えることは、ダフ屋に対する規制を強化することは「完璧」な摘発ができるのでないかぎり、弊害が大きいことだ。ダフ屋が中途半端に規制される一方で、チケットの二次的な売買にニーズがあるとすると、摘発を逃れていわば地下に潜るダフ屋の収益が増えてしまう可能性が大いに考えられる。禁酒法時代の米国で、密造酒業者とマフィアがかえって儲かってしまったような事態が起こりかねない。
そもそも、チケットの二次的な売買は自由であっていいし、取引を仲介するサービスも、それ自体が悪いことではない。
この際、主にネットでのダフ屋行為(チケットの二次的売買)を解禁して、大っぴらにやらせてはどうか。もちろん、収益には課税し、脱税業者は取り締まる。ネットの売買だと、人手が少なくて済むから“地べた”のダフ屋に対してコスト競争力がある。また、チケットの買い手にとっても、出掛ける前にチケットを確保できる方が安心だ。
座席データ込みのチケットをデジタル化して、ネット・ダフ屋を自由化すると、先の(1)(2)(4)の問題は相当程度解決するはずだ。
残る問題は(3)だが、これは、そもそもコンサートなどのチケットの値付けと販売方法が適切でないことが原因だ。
座席ごとに(いい席は個別に、そうでない席はまとめて)オークションで何日かかけて複数回チケットを売り出せばいい。その方が本来人気のあるアーティスト側では収入が増えるし、人気がなければ値下げして集客することもできる。一次売り出しと、二次取引を兼ねたサービスを提供する業者があるといいのではないか。 (経済評論家・山崎元)
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