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2013年12月13日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆「8億人余りが呼吸すら困難となった」、中国国営通信新華社のウェブサイト「新華網」が2013年を振り返り、こう論評したという。有害物質を含んだ濃霧が、全国104都市に拡大し、汚染悪化に歯止めがかからず、深刻な状況に陥っているにもかかわらず、中国共産党1党独裁の北京政府・地方政府が、有効な解決策を打ち出せなかった事実を暗に指摘している。国営の通信社であるだけに、習近平国家主席、李克強首相ら「チャイナ・セブン」の最高指導部を直接批判することができないので、間接的に批判したものと受け止められている。
日本政府は1979年以来、中国に対して総額約3兆円以上のODA(政府援助)を提供してきた。有償資金協力が3兆1331億円、無償資金協力が1457億円、技術協力が1446億円となっている。しかし、日本政府は2008年の北京五輪を境に対中ODAのうち有償資金協力のうち円借款に限り打ち切っている状況だが、返済分が新規分を上回り日本が受けとる金額が多くなっている。環境汚染対策面での協力も続けており、世界最高水準の技術や施設などを提供しているものの、中国北京政府が、真剣に受け止めて活用しようとしているかは、疑問である。つまり、疑わしいのである。
◆経済発展とともに自動車が増加し、「排気ガス」が大量になり、「化学工場」が排出する「有害物質を含んだ煙」が増えているばかりか、とくに冬場は、暖房用ストーブの石炭がどんどん燃やされて、大気汚染がひどくなる。
このため、中国人民は、小さな浮遊性粒子状物質「PM2.5」に苦しめられてきた。また、今後も当分、苦しめられ続ける。呼吸器や循環器系への影響がひどく、すでに多くの人民が、命を落としている。全人口公称13億人(一人っ子政策のため、闇で生まれて戸籍に載らない者を含めて、約20億人)のうち、61.5%(約20億人の40%)が、「呼吸すら困難となった」というから、凄まじい。中国人民は、丸で「巨大な毒ガス室」で暮らしている感がある。
しかし、一刻も早く、環境汚染防止のための有効な解決策を打たなければならないにもかかわらず、手を拱いている。否、中国共産党の党員・党友8512万7000人とその家族、一族だけは、日本製の「高級な空気清浄器」を住まいや高級自家用車に設置して、「きれいで、うまい空気」を吸って、快適な生活を満喫しているのであろう。これに比して、大半の貧乏な人民は、せいぜいマスクを着用して、汚れた空気を吸わないようにするしかない。それも、連日となれば、経済的負担は、バカにならず、重荷になっている。
これに対して、習近平国家主席、李克強首相ら「チャイナ・セブン」の最高指導部は、「貧乏人は汚染空気を吸え」といわんばかりの無責任ぶりである。池田勇人元首相が、「(白米を食えない)貧乏人は麦を食え」と言ったのとは、雲泥の差、大違いである。
◆この新華社の論評には、指摘されていないけれど、中国の有害物質を含んだ濃霧が、在中国の外国人にいかなる被害を及ぼしているかも、無視できない。日本企業が、中国市場に多数進出しているからである。当然、多くの企業戦士が、健康被害を被っていると見なくてはならない。
こういう目で見ると、中国市場から撤退している日本企業、あるいは、撤退しようとしている企業のなかには、「激しい反日運動」により被害を受けたとか、「反日運動」に嫌気がさしたとかを理由にしている企業が、相当潜在していると見なくてはならない。企業業績がよくないという理由ばかりでなく、「大気汚染」など公害被害を理由にしている企業が、続出しているのではないかと思われる。
◆東芝は、最近は赤字続きだったのを理由に、中国・大連工場での薄型テレビの生産を12月末までに終了、日本向けのテレビは台湾企業などに生産を委託し、中国向けは中国企業と協力して生産するという。東芝は9月、テレビの自社工場を1カ所に集約する方針の下、中国での生産停止を決定、2014年度以降は、自社工場をインドネシアのみとする。
この東芝の例が典型的で、日本企業の多くが、中国市場から撤退し、「親日国」が多いASEAN諸国で「活路」を開くため、転進しようとしている。「中国よ、さようなら、SEAN諸国よ、こんにちは」という変わり身の早さである。
【特別情報@】毎日新聞が12月12日午前4時50分、「中国:8億人が「呼吸困難に」大気汚染拡大、新華社が論評」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「中国国営通信新華社のウェブサイト「新華網」は11日、今年深刻さが際立つ大気汚染を総括する異例の論評を掲載、有害物質を含んだ濃霧は全国104都市に拡大し「8億人余りが呼吸すら困難となった」と振り返った。論評は「応急措置は役に立たず、濃霧発生は常態化した」とし、政府がここ1年、有効な解決策を打ち出せなかったことを示唆している。汚染悪化に歯止めがかからない中、対応の遅れに対する国民の不満は高まっており、中国指導部は対応に苦慮している。(共同)」
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