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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9BB04M20131212
2013年 12月 12日 15:27 JST
[ロンドン 11日 ロイター] -先進国株式市場での最大30%もの値上がりを取り込んだ投資家は今年最後の投資を考えているかもしれないが、来年の展望には、やめるなら今かもしれないとの不安がつきまとっている。
来年1年の見通しには懸念も多いが、株式市場は過熱しすぎたと心底信じている人はあまりいない。あえて過熱感がある分野を指摘するならば、中央銀行がゼロ近辺の金利政策を続けるとみられることがけん引する債券だ。
しかし、米連邦準備理事会(FRB)やイングランド銀行(英中央銀行、BOE)の動きを見通してみても、米国株、英国株の盛り上がりはどちらにしても間もなく収束するのかもしれない。
利幅が天井を打ち、債券に対する株式のバリュエーションも縮んでいるとして「リスク資産には一刻の猶予もない」とバークレイズのグローバルリサーチ責任者、ラリー・カント氏は指摘する。
株式や高利回り証券から最後の利益を上げようとしているブラックロックのストラテジスト、イーウェン・キャメロン・ワット氏も、いつでも手じまいできるように投資家は準備しておくべきだと警告する。
皮肉なのは、こうした注意喚起の指摘が、米国や英国での景気回復がいよいよ拡大しようかというときに出てきたことだろう。
ただ、株式は4年分程度の国内外での成長を前倒ししてしまっている。S&P総合500種.SPXは2009年の底から約3倍に上昇し、英国のFT100種総合株価指数.FTSEも約2倍になっている。
企業の業績予想ベースでの株価収益率(PER)を過去の平均と比べると、先進国の大半の株式市場はもはや割安ではない。
かといっておかしなほど割高でもない。MSCIのカントリーインデックスを比べてみると、日本やユーロ圏の一部は別として、大半の先進国市場の業績予想ベースのPERは過去10年の平均を上回っているが、過去10年のピークは大きく下回ってもいる。
ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー氏による別の株価収益率モデルでみると、S&P500種は、1950年以降の平均を25─30%上回っている。ただ、金融危機の2008年以前の水準は依然として下回り、ITバブルの2000年にも遠く及ばない状況でもある。
<債券への回帰は「愚か」>
評価が分かれるならば、何を恐れればいいのだろう。バブル的な値上がりの債券から不人気の株へと投資の軸足を移す「グレートローテーション(大いなる循環)」が取りざたされて1年が過ぎ、より適切なのは「株式リスクプレミアム(ERP)」という考え方かもしれない。10年国債の実質利回りを期待収益率から引いて求めるERPは、これまでの実績と比較するのではなく、株式とフィックスドインカム商品とを比べる手法だ。
ERPでみると、株は依然として明らかに割安だ。米国や英国、ユーロ圏のプレミアムは5%以上で、30年債の平均も上回っている。それでも過去2年で半分以下になっており、依然として低下が続いている。
「14年の最初の数カ月の、市場にとっての主な脅威は、米国景気が想定を上回って回復することだろう。投資家は金利上昇が早まると予想し、国債と株式の評価に疑いを突き付けることになる」とバークレイズのカント氏。
ブラックロックのキャメロン・ワット氏は、債券市場は明らかに過熱していると表現。融資条件が甘い「コベナント・ライト」ローンへと回帰する動きに関しては、まだバブルではないものの「愚か」だと表現した。
(Mike Dolan記者)
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