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暴力団向け融資で揺れたみずほ銀の佐藤頭取。失った信用の回復を目指しているが…
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20131211/ecn1312110722004-n1.htm
2013.12.11 森岡英樹の金融スクープ
メガバンクが中小企業向け融資で攻勢をかけている。金融庁が金融機関に対し中小企業向け融資を伸ばすよう働き掛けていることが、その背景にある。なかには都内の優良建設業者に「ゼロ金利」での融資を提示した事例も出ており、過当競争が懸念されている。
中小企業金融円滑化法が3月末に終了し、経営不振を脱しきれていない中小企業の多くが倒産すると懸念されていた。しかし、蓋を開けてみると中小企業の倒産はむしろ減少している。金融庁が銀行に中小企業向け融資の現状を月次で報告させるなどモニタリングを強化し、倒産急増を押さえ込んでいるためだ。
アベノミクスで景気回復というシナリオを実現するためには、「中小企業の倒産を急増させるわけにはいかない」というのが金融庁の姿勢。「麻生太郎金融相に認められて3期目に入った畑中龍太郎金融庁長官は、中小企業向け融資で実績を残さなければならない」(同庁関係者)という理由もあるようだ。
その意を受けて奔走しているのがメガバンク3行。特に暴力団向け融資が社会問題化したこともあり、金融庁には頭が上がらない。「暴力団にはずさんな融資をするのに『中小企業には融資を絞るのか』、では立場がない」(メガバンク幹部)というわけだ。
全銀協会長で三井住友銀行頭取の国部毅氏も11月の会見で「5月に中小企業者などに対する金融円滑化に向けた行動指針を改定し、例えば、債権・動産担保融資、いわゆるABLだが、こうしたABLなどの、不動産担保や保証に依存しない融資の活用を含め、適切かつ積極的なリスクテイクを行っている」と指摘している。
また、個別行では、みずほ銀行の佐藤康博頭取が「国債から国内の貸し出しに向けてきちんと資金を融通していくことが使命だと思っている。今後、設備投資の上昇、政府の投資減税などを含め、需要増加にその資金を充てていく」と、国債運用に傾きがちな運用から、中小企業をはじめとした企業融資に力を入れていく考えでいる。
「環境を待つだけではなく、私ども自身が自ら資金需要を掘り起すため、銀行内で資金需要を堀り起こすための特別チームを作っている。特に地方、中堅中小企業の資金ニーズに積極的に対応していく態勢を整えている」(佐藤氏)
優良な中小企業のパイが限られている以上、銀行自らが資金ニーズを創出していく努力がいるということであろう。
しかし、競合する他業態の営業現場からは、メガバンクが地銀の優良取引先に対し借り換え促進を強烈に働き掛けているとの声も聞かれる。
「タダで融資しますよ、というゼロ金利の提示ほか、個人連帯保証も不要と訴えている」(地銀幹部)
メガバンクの攻勢にさらされ、割を食う地銀からは怨嗟(えんさ)の声が上がっている始末だ。過当競争による弊害も心配され始めた。
■森岡英樹(もりおか・ひでき) 1957年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て2004年4月、金融ジャーナリストとして独立。
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