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『「おかねの幸福論」をざっと読んで、久々に人口動態と経済について書いてみる。』
「座間宮ガレイ2.0のキラーメルマガ「驚いたことを毎日送りつけてやるっ!」
vol.664
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【忙しい方へ。まずは30秒で僕のオドロキを!】
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安部芳裕さんの新刊「おかねの幸福論」をざっと読んだ。現在進行している政府の政策についてざっと整理できる本で、とても助かった。
日本は人口が減っている。しかも高齢者が増え、労働人口は減少している。この状況は社会保障制度に歪みを生じさせるわけだ。
それを人口動態で久々に整理してみる。
▼おかねの幸福論 〜 ベーシックインカム編 〜/安部 芳裕
http://goo.gl/YPWFyc
こんにちは、闇のエンターテイナー・座間宮ガレイです。今日も闇を暴いていきま
すね〜。
今回のメルマガを書く目的は
・「経済特区は、通常ではない異常な地域を作り出すこと」
というファクトを知ることだ。
これを知れば、
・「通常の経済振興策では経済は上向かない。だって人口動態がそうだもの」
についてわかるんじゃないかと思うんだよね。
先日、大デモのアフターパーティの打ち上げで安部芳裕さんから「おかねの幸福論」という本を頂いた。ざっと目を通したところ、現在進行している経済政策についてざっと整理できる内容となっていて、頭のなかを整理する意味で、とても役立った。
読み物としては軽い感じだが、ポイントポイントで数字が整理されているので、頭の整理に大変役立つ一冊だと思う。
▼おかねの幸福論 〜 ベーシックインカム編 〜/安部 芳裕
http://goo.gl/YPWFyc
国家戦略特区構想について、僕は最近頭から抜け落ちていたので、記憶に定着させるという意味で助かった。
=====(引用ここから)
『また、安倍政権の産業競争力会議で提案されて、国家戦略特区構想がスタートしました。』(P29)
=====(引用ここまで)
報道によると解雇の規制緩和(自由化)は見送られるようですが。
「特区」って言われても思考がストップしてしまう人がいるんじゃないかな。僕も1年ほど前はそうだった。経済政策の言葉って馴染みにくいものばかりなんだよね。
そういう僕がザックリ説明してみる。
「特区」というのは、「特別な地域」のことだ。ザックリすぎるけどそうだ。
通 常の企業活動ではないことが認められる「特別な区域」のこと。例えば税制の優遇などがそれです。税制を優遇するということは、税率を緩和するなどをして、 お金をその場所に集めたりすることだったりします。税率が少ないところにお金は集まるよね。だって企業は税金を取られたくないからね。
それはこれまでメルマガで何度も書いてきた「タックスヘイブン」と同じだと考えると分かりやすい。
▼参考書:タックスヘイブンの闇
http://goo.gl/7uyNhU
できるだけ税率が少ない「特区」にお金を集めて、税金を免れようとするから、おカネが「特区」に集まると考えると理解しやすいだろう。
税率が緩和されれば、当然その地域の自治体の税収は、通常の税率で得られるより少なくなるわけで。単純に考えるならば、特別な(言い換えるなら異常な)状況になるわけです。
言い換えれば無理をするわけです。無理をして経済成長をしようというわけです。この「無理」がどこかに歪みを作るのではないか、ということを心配する声は当然なわけで。
解雇の規制緩和は、そういう理由で見送られたとも言えます。(既存の企業が、ベンチャー企業の成長を嫌がったから、という理由も別にあるけど)。
=====(引用ここから)
『特 区で効果が認められれば、全国展開されていきます。この「効果」とは何を基準にして測られるか? おそらく企業の利益が上がれば、それは「効果あり」と判断されるでしょう。なにしろこの国家戦略特区の「世界で一番ビジネスのしやすい環境を実現する」こ となのですから。』(P30)
=====(引用ここまで)
「世界で一番ビジネスのしやすい」という環境は、確かに「ビジネス」だけとってみれば聞こえはいいわけです。それでも企業が利益だけを優先すれば、雇用(給料)の面で社員に無理が来るかもしれないわけで。
ま た、「特区以外の地域」から見れば、「おいおい、特区はいいよなー」ということになるわけで。特区の外にいる企業がとっくの中に移転することもあるかもし れません。ビジネスのしやすい地域、しづらい地域がはっきりと別れるわけで。今でも、東京一極集中で、大阪などが苦しんでいたりするわけで。
あるところを「特区」にすれば、あるところは「特区外」となるのですね。
経済特区について議論が紛糾するのは、こういった「ビジネス環境の格差」が特区によって生じるから、とも言えるわけです。
また、もちろん「ビジネス以外」にとっては、特に恩恵はあるわけではないわけです。僕の友人の百姓たちは「ビジネスをやってないおれたちが最後に生き残る」と逆にワクワクしてるでしょうしね。彼らの表情は誰もがそこまで暗くない(ハッキリ言えば、明るい)。
====(引用ここから)
『2012 年の就業構造基本調査(総務省)によると、非正規労働者の総数は2042万人、雇用者全体に占める割合は38.2パーセントと過去最高を更新しています。 ワーキングプアと呼ばれる年収200万円以下の労働者は1000万人を超え、給与所得者の4割超が年収300万円以下となっている状況ですが、これからま すます雇用環境が悪化していくことは、ほぼ確実でしょう』(P30,31)
=====(引用ここまで)
「雇用環境が悪化」していくということは、企業にとっては、安く労働力を使って利益を上げる状況が作られるということになるわけだ。これがいわゆる「ブラック企業」の時代なんだよね。これはキツイ。
雇用されれば、働き過ぎてしまう。実は僕もワープア体質なんだけど、自分のやりたいことをやり続けている状況だ。自分がやりたいことではないことを強いられ続けることとは雲泥の差なわけで。そういう意味では少し救われているのかもしれない。
ぼくの東京のともだちは、毎日満員電車に乗って、乗客同士の諍いを耳にしている。時には自分も諍いの当事者になっている。「息が臭い」という理由で口論になったりするわけ。バブル期の満員電車と各社時代の今の満員電車とでは意味がまるで変わってきている。
=====(引用ここから)
『日 本社会はすでに成長期を終えて成熟期に入っており、無理やり経済成長を続けようと思えば、必ず歪みが生じてきます。先進国の豊かさな源泉は、資源が豊富な 発展途上国を植民地化して搾取したことによります。しかし、途上国が独立して力をつけると搾取がうまくいかなくなる、あるいはもう搾取できないほど絞り とってしまうと、搾取の対象は先進国の経済的弱者に向かいました。格差を作り出し、弱者をやすい労働力として酷使する。しかし、貧困さが増えれば消費が減 り、企業の収益は悪化します。それでも四半期ごとの短期的利益を追求する株主資本主義は、容赦なく弱者から搾り取ります。そしてお金がない者は死んでもし かたがないという弱肉強食の野蛮な世界が現出してきたのです』(P46,47)
=====(引用ここまで)
「搾取の対象は先進国の経済的弱者に向かいました」ってところにドキッとするよね。
企業が安い労働力を求めて海外に移れば、国内の雇用が生まれなくなり税収も上がらない。だからといって、国内に止めれば、労働者を安く雇用するということになる。税収はある程度は確保できるかもしれないが、高度経済成長期とは雲泥の差だろう。
これでは、高度経済成長期に描いた社会制度は維持できない。たくさん作ってしまった高速道路のメンテナンスがうまくいかない。
以前にも、以下の本を参考にしてメルマガを書いたことがあります。
▼2050年の世界 英『エコノミスト』誌は予測する
http://goo.gl/EM7Mk
▼2052 今後40年のグローバル予測
http://goo.gl/b4xZmD
こういう本を読んでおくと、いわゆる支配者目線がよくわかるんです。
その中で、大変わかり易く「労働人口」に注目した解説があったんだよね。
これをもう一度噛み砕いて書いておくね。前よりわかりやすくかけると思う。
労働者人口に注目すると実にいろんなことがハッキリとわかるんだ。
最後まで読むと、
・政府は、卵を産む鶏のように、労働人口について考えている
ということがよくわかると思う。
「おかねの幸福論」をざっと読んで、久々に人口動態と経済について書いてみる。 ざまあみやがれい!
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65884028.html
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