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特定秘密保護法案はグローバル資本による対日収奪戦略の必須要件(神州の泉) 
http://www.asyura2.com/13/hasan84/msg/325.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 12 月 08 日 01:32:20: AtMSjtXKW4rJY
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/12/post-f5da.html
2013年12月 7日


神州の泉は、11月24日の記事「特定秘密保護法案は日本全体をブラック企業にする条件」に、安倍政権は日本の国家体質を企業体質に変換しているという指摘を提示した内田樹(たつる)神戸女学院大名誉教授の意見を、本質において正しいと書いた。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/11/post-ca6b.html
(その記事)
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

安倍政権第3の矢は経済成長を最優先の政策課題に掲げているが、彼らの許しがたい悪徳政治は、日本市場や社会を多国籍企業に都合の良いかたちに設計し直そうとしていることにある。
その中心がTPP(環太平洋経済連携協定)や国家戦略特区である。

神戸女学院大名誉教授・内田樹(たつる)氏によれば、安倍政権は日本の社会制度をトップダウン型(上位下達式)の企業方式に変えている最中であり、この制度改変に必要なものとして特定秘密保護法案が出ているという。

この考えは本質において正しい。

小泉政権以降、わが国の国政は米国コーポラティズムの日本改造プログラムに沿って、日本の財界とともに政府が日本型コーポラティズムを形成し始めている。
これが何かと言えば、政府と大企業、政府と外国資本(グローバル資本)が結託した状況になって、次々と新自由主義政策を推し進めている状況を指す。
内田樹氏の指摘するように日本の国体が企業化しているのである。

統治主体と国民をピラミッド構造にして言論統制をしておいて、上意下達システムにすれば意思決定機関は企業の重役連中だけが掌握することになる。
ここに国民(社員)の意志は企業(=国家)運営にとって阻害要因として排除され、徹底的なトップダウンが実行される。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

日本社会のコーポレーション化、それが小泉政権以降の顕著な変化だ。
国民国家を解体しながら、日本という国家を完全な企業体質に変容させようとする強力な趨勢が起きている。
この変化を日本に強要しているのはグローバル資本を動かしている1%の世界的な富裕階層である。

我々が新自由主義(フリードマン主義)と自覚する国家解体の政策スキーム群は彼らの要請で行われている。
「スキーム」とは組立てとか仕組みに近い概念である。
内田樹氏は5月8日の朝日新聞オピニオン欄の投稿に興味深いことを書いていた。
http://blogos.com/article/61817/
(引用)
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

外国人株主からすれば、特定の国民国家の成員を雇用上優遇し、特定の地域に選択的に「トリクルダウン」し、特定の国(それもずいぶん法人税率の高い国の)の国庫にせっせと税金を納める経営者のふるまいは「異常」なものに見える。株式会社の経営努力というのは、もっとも能力が高く賃金の低い労働者を雇い入れ、インフラが整備され公害規制が緩く法人税率の低い国を探し出して、そこで操業することだと投資家たちは考えている。このロジックはまことに正しい。

その結果、わが国の大企業は軒並み「グローバル企業化」したか、しつつある。いずれすべての企業がグローバル化するだろう。繰り返し言うが、株式会社のロジックとしてその選択は合理的である。だが、企業のグローバル化を国民国家の政府が国民を犠牲にしてまで支援するというのは筋目が違うだろう。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
(引用終了)

ここで、内田氏が説明するように、外国人株主の思惑としては、法人税忌避、高能力低賃金労働者の確保、公害規制の緩い国をグローバル企業が求めて、そこへ資本を移動し生産拠点にするという現実がある。
これは新自由主義の御曹司・ミルトン・フリードマンの「資本主義と自由」に書いてある思想の実践そのものだ。
企業の社会的責任CSR(corporate social responsibility)が言われて久しいような印象を受けるが、この言葉が頻繁に出てきたのは日本に新自由主義が導入され、その負の結果が認識され始めたころからではないだろう。

フリードマンは企業の社会的責任は利潤の最大化、株主利益の最大化であると断言し、株主が欲しない企業の社会貢献は泥棒と同じだとCSRの考え方を強く否定している。

企業の社会的責任として、PL法(製造物責任法)などがあるように、商品の安全性を確保するとか有害廃棄物を出さないとか、いろいろな事柄が規制されているが、これらを行政側が国民や社会のために監督・運営するために法人税というものが課されていると思う。
したがってCSRが強調されていることは、逆説的には企業からCSRが亡失している現実を示している。

これが新自由主義社会の現実であり、国際金融資本が意図する国家像の一面なのである。

だから単純化していえば、安倍政権が国家戦略特区法や産業競争力強化法などで、法人税の税制優遇を行うことは、企業が安全基準を緩めて公害を垂れ流したり、製造物等の安全責任をある程度放棄したり、非正規社員を酷使して使い捨てにしたりてでも、生産性と利潤向上を求めてもいいという流れに見えてくる。
分かりやすく言えば、安倍政権が採っている政策の道筋は、国民の生活や社会の安全を無視して企業利潤を最優先にすることに収斂している。

この政治の形こそ、アメリカがすでに実現化しているコーポレートクラシー(企業利益優先主義)そのものである。
コーポレートクラシーは国家コーポラティズムと重なる概念だが、学問的にはいろいろな研究があるようだ。
だが、そういう学問的な研究筋は直接この記事とは無関係である。

問題とされることは、グローバル資本がアメリカ国家の企業同化を手始めに、狙った各国の政体を企業化している事実にある。
今の日本も、確実にこのコーポレートクラシーに呑みこまれつつあり、ここに安倍政権が向かっている歴史的な国家存亡の危機がある。
今の日本は戦争による侵略ではなく、海外の多国籍企業の侵略によって滅びの淵に立たされているのである。
この現実を認識できなければ、特定秘密保護法案の真の危険が見えなくなる。

内田氏が言っていることを翻意すれば、企業統治の究極相はフリードマン世界の理想形であり、政府介入の極小化を意味している。
それは国民国家を守るあらゆる法制度や規制をとっ払うシステム造りであり、政体構造が企業統治体に変移することを指している。

国家が企業体に乗っ取られ、事実上、国家が消滅することになる。
その意味で内田樹氏の「国民国家としての日本」が解体過程に入ったという所見は全く正しい。
国家という歴史と伝統を有した有機的な枠組みが解体され、グローバル資本の統治下にはいったとしても、国民はそのまま残っている。

残った我々国民は、かつての国民国家の統治下にいた国民とは完全に異なった属性を与えられることになる。
それはもはや国民や市民とは呼べない存在に移行し、多国籍企業の利益に労働的に奉仕する使い捨ての労働歯車としての位置づけである。

チャップリンの映画「モダンタイムズ」の歯車を連想してしまうが、グローバル資本が人々の自由を奪い、酷使した挙句に使い捨てする世界は、生きる価値のないアンチユートピア(ディストピア)に様変わりする。
自ら人間性を抑圧しなければ生き残れない社会は生き地獄である。

内田氏は、「本来企業が経営努力によって引き受けるべきコストを国民国家に押し付けて、利益だけを確保しようとするのがグローバル企業の基本的な戦略なのである。」と重要なことを言っている。
これは、解体されつつある国家は、企業への規制や税金徴収を緩めて、本来企業が負担するべきCSRの代わりに、そのコストを国家が負担するという図式である。

誰でも分かるが、累進課税が放棄されて法人税が入らない国庫は、不足した財源から環境保護コストなど、企業活動による負の社会コストを支払うことになり、結局、財政補填は国民に対する重税で賄(まかな)うことになる。
消費税増税の基本にはその文脈もあるのではないだろうか。
国民は踏んだり蹴ったりである。

国民が労働歯車として使い捨てになり重税を課せられる社会、それは安倍政権がグローバル資本の意を受けてそういう空間へ日本を導く課題を背負わされているからだ。
これを根元で指揮しているのは、世界支配を狙うアメリカの石油産業、軍事産業、国際金融資本、原子力マフィア、それらと利害問係を持つステークホルダーたち、すなわち政治家、官僚、学者、メディアなどが一堂に会した世界の権力装置である。

こういう凄まじい潮流の中でTPPが解禁されたら日本の未来は完全に消滅する。
この流れに待ったをかけたり、政治批判をする人間をことごとく血祭りに上げるために「特定秘密保護法案」が出て来たのである。

「防衛」「外交」「安全脅威(スパイ)活動の防止」「テロ活動防止」などという名目は完全な偽装であり、この法案の本当の目的は国民の政治言論や政治活動を完全に封殺することにある。
特にネット言論を封じるのが国際金融資本が現政権に課した最大の指令なのである。
政治ブロガーたちの命運は風前の灯と言えよう。

この法案成立に勤(いそ)しんだ政治家連中や御用評論家たちは、グローバル資本から何らかの報償を約束されているか、脅されているかのどちらかであろう。


 

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コメント
 
01. 2013年12月08日 01:46:59 : cKftockbJN
新自由主義というのは・・なんと今中世に逆戻りしつつあるような気がしてきた。


王様と貴族と奴隷たち の中世

それが

株主と社長と奴隷たち になる世の中

偽ユダヤの考えそうなことだ。


02. 2013年12月08日 12:10:56 : djSgbAp5ho
社畜から国畜へ
会社には民主主義など存在しない。
長く社員として働けば奴隷根性が染み付き、人生の主役が自分だとは思わない。
国に飼われる身分に違和感はないだろう。

03. 2013年12月08日 12:40:27 : 6bkeZwRCy2
たしかになぁ・・・
官民格差とかの是正のためには・・・
官と民との制度の違いとかは是正の方向に向かうのではないのかなぁ・・
技術立国♪や
人間の言葉として発音鮮明完成度もある
日本語とかも忘れない限り日本は不滅で〜す♪・・

04. 2013年12月08日 23:00:05 : QkkNQdVU9Y
ブラックも 食品偽装も その裏に
乗取り狙う ハゲタカの影

政治家も 官僚・社長も 脅される
それは秘密と 念を押されて


05. 2013年12月09日 04:42:33 : N3ktQtA22o
この記事にある「モダンタイムス」や「1984」のように、未来のそんな姿を予想した人は多くいますが、誰も「その先」を予想していない気がする。
それは、そんな超格差社会がず〜っと続くと 確信 している人が多いということだろうか?
でもちょっと待って下さぁ〜いと私は言いたい。
民衆は というか、 人間というものは、時期が来れば、そういう過度な格差世界を必ず壊しにかかるものであると思うよ。
人間は豚や牛とは違う、決して、ずぅーーっと奴隷の位置に留まり続けられない。
囲い込む程、囲いを破ろうとするエネルギーが増してしまうのが人間というものじゃないかな?

06. おじゃま一郎 2013年12月09日 08:23:24 : Oo1MUxFRAsqXk : qfYtQSz6Kw
>01
>王様と貴族と奴隷たち の中世
>それが
>株主と社長と奴隷たち になる世の中

全く違う。

王様、貴族は生まれながらに王様、貴族。

株主と社長と奴隷は、個人で選択できる。これが新自由主義だ。



07. 2013年12月09日 23:11:26 : 23mHT5Bc2U
01氏に賛成。

06おじゃま一郎くん。君の脳力では旗振りぐらいはつとまるかも。


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