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日銀審議委員の不可解な言動 懸念示しても対案出さない無理解と無責任 高橋洋一(ZAKZAK) 
http://www.asyura2.com/13/hasan84/msg/234.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 12 月 01 日 12:16:23: AtMSjtXKW4rJY
 

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131201/dms1312010726003-n1.htm
2013.12.01 「日本」の解き方


 10月31日に開かれた日銀の金融政策決定会合の議事要旨が公表された。興味深かったのは、最後の「採決」のところだ。金融政策調整方針については「マネタリーベースが年間約60〜70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」ことについて全員賛成だった。

 ところが、「経済・物価情勢の展望」の「基本的見解」の文案について、白井さゆり審議委員、佐藤健裕審議委員、木内登英審議委員それぞれから、「インフレ目標2%の達成について下振れリスクがある」という趣旨の修正文が提案された。

 それぞれの提案について、提案者以外は反対して否決されている。似たような趣旨であるが、3委員は自分の提案にはもちろん賛成だが、他の2人の提案には反対しているのはやや奇妙だ。

 はっきりいえば、この3委員の行動はちょっと理解できない。もしインフレ目標の達成に懸念があるのであれば、文言の修正だけではなく、金融政策調整方針として何らかの提案をすべきである。具体的には、マネタリーベースの増加のペースを引き上げるなどの提案がないと、何のために政策決定会合で議論しているのかわからない。

 3委員は調整方針について賛成なのだから、他の調整手段を主張しないと、経済評論家のようにただ文章の変更で言い訳しただけの無責任ということになってしまう。

 議事要旨は誰がどのような発言をしたのかわからないが、どうも3委員は、今の政策をよくわかっていないのでないか。

 例えば、議事要旨中に、「一人の委員は、物価が見通し通りに上昇するには、賃金、特に恒常的な所定内給与が上昇することが、(1)個人消費をより下支えするとともに(2)中長期的な予想物価上昇率を上昇させるうえで、非常に重要であると指摘した」という記述がある。

 これは、賃金の上昇が予想インフレ率の上昇のために必要といっている。つまり、賃金の上昇が先、その後で予想物インフレ率の上昇が後になると思っているわけだ。

 この委員は、おそらく経済学的な思考ができていない。何が原因で、その何カ月後に結果がでるという因果関係について、数式レベルで理解できていないようだ。

 マネタリーベースを増やすと、通常半年後くらいに予想インフレ率が高まる。名目金利は日銀のオペのためあまり変化しないので、名目金利から予想インフレ率を引いた実質金利は下がることになる。

 となると、消費、設備、輸出が半年後から1年半後くらいに増加する。そしてここまでくると、賃金が増加している。つまり、予想インフレ率の上昇のほうが、賃金の上昇より先に起こるのだ。この発言をした委員は、こうした金融政策の波及効果のメカニズムがまったくわかっていないようだ。

 もし、日銀の手段だけではインフレ目標達成ができないという意見であるなら、政策決定会合に参加しても意味がないので、即刻委員を辞任すべきだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


 

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コメント
 
01. 2013年12月01日 13:55:51 : drWRS4hGsA
「おい 危ないよ」と声をかけるのに いちいち対案出す必要があるのかよ

02. 2013年12月01日 17:00:00 : ArLVW38Mhw
高橋氏は、ある日銀審議委員の発言を引いて、「おそらく経済学的な思考ができていない。何が原因で、その何カ月後に結果がでるという因果関係について、数式レベルで理解できていないようだ」と酷評している。果たして彼の言っていることは妥当であるか。

まず引用された部分は以下の通りである。
「一人の委員は、物価が見通し通りに上昇するには、賃金、特に恒常的な所定内給与が上昇することが、(1)個人消費をより下支えするとともに(2)中長期的な予想物価上昇率を上昇させるうえで、非常に重要であると指摘した」

これをよく吟味して論理の脈絡を追うと、次のように解釈できる。
まず「物価が見通し通り上昇する」為の条件として「賃金…が上昇すること」が挙げられる。その理由は、賃金の上昇が「個人消費をより下支えする」からである。個人消費が堅調であれば、やがて「中長期的」に物価目標を達成できる。

少々ややこしいのは、初めと終わりで同じことを言っているようで、実は異なること。初めは実際の物価上昇についてで、最後は予想物価の上昇である。高橋氏の攻撃の的は、「予想インフレ率の上昇のほうが、賃金の上昇より先に起こるのだ」という結論から分かるように、賃金上昇と予想インフレ率上昇の先後関係である。ところが、これが的外れであることは、少し考えればすぐに分かる。この審議委員は、賃金上昇が予想インフレ率上昇よりも先に起こるということを言っているのではなく、飽くまでも「実際の」物価が予想通りに上昇する為の重要な「条件」を述べているのである。更に、賃金上昇による個人消費の高まりが「中長期的」予想インフレ上昇につながるといってるだけで、金融緩和による賃金上昇前の「初期の」予想インフレ上昇については何も言っていないのである。従って、高橋氏の見るべき論点は、賃金上昇による個人消費の活発化が「実際の」物価目標の確実な到達に重要であるか否かだったのである。

ここからは私の推測であるが、高橋氏がこのような曲解を犯した原因は、「インフレ目標2%の達成について下振れリスクがある」という審議委員のネガティブな文言を、自分(の説)に対する否定的評価として個人的に受取ったからではあるまいか。だからこそ、「インフレ目標の達成に懸念があるのであれば、文言の修正だけではなく、金融政策調整方針として何らかの提案をすべきである」という反応も出てくるのであろう。ところが、当の委員は単に「リスク」が解消される為の条件としてあのような指摘をしたに過ぎないのである。もし委員が現在の緩和の副作用を明確に意識しているのであれば、当然追加緩和などという短絡的提案など出来ないだろうし、そもそも3人の審議委員は物価目標達成の可能性を否定している訳でもない(むしろ消極的・希望的肯定に近い)。

氏の「日銀の手段だけではインフレ目標達成ができないという意見であるなら、政策決定会合に参加しても意味がないので、即刻委員を辞任すべきだろう」などというのは暴論であり、感情論であり、学者として恥ずべき言動である。リスクへの言及をしただけで辞めなければならないとすれば、そのような会合自体が無意味というべきである。


03. 2013年12月01日 18:38:09 : 4ZVmP3G866
>01

審議委員は、経済評論家ではないので政策実現のための提案をしなければならない。
言い訳みたいな修正文を付け加えるとは情けない。


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