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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131130-00011276-president-bus_all
プレジデント 11月30日(土)14時15分配信
公的な介護保険は、介護の必要度に応じて利用できるサービスと限度額が決まっている。具体的な介護度は、要支援1〜2、要介護1〜5の7区分。ひと月の利用限度額は要支援1が4万9700円、最も介護度の高い要介護5が35万8300円で、利用者は使ったサービスの1割を自己負担する(介護保険単価1点10円で計算)。
介護保険だけなら、1カ月の負担は最高でも3万5000円程度だが、介護施設に入居した場合はこれに食費や宿泊費などが加算、さらに介護費とは別に医療費、遠距離介護の交通費がかかることもあり、1カ月あたりの自己負担額の平均は5万7161.7円となっている(平成21年厚労省委託調査)。平均的な介護年数は4年7カ月(生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査』平成24年)なので、介護や医療のために現金で300万円は用意しておく必要がありそうだ。
こうした介護費用の準備として、思い浮かぶのが民間の介護保険ではないだろうか。たとえば、ソニー生命の終身介護保障保険に45歳男性が加入した場合、月払保険料7140円(払込期間70歳)で、介護一時金60万円に加えて年間60万円の介護年金が死亡まで支払われる。
ただし、給付を受けられるのは公的介護保険の要介護2以上であることが条件。このように現在発売されている商品は、必要なときに無条件で給付を受けられるものではなく、民間介護保険だけで完璧に介護費用を準備できないのが実情だ。
それよりも使い勝手がよいのは現金だ。現金なら、どんな介護状態でも自由に使うことができるので、公的年金では不足する介護や医療にかかる費用を、預貯金、投資信託、個人向け国債などを利用して現役時代から積み立てておくと安心だ。
ただし、お金さえあれば問題がすべて解決するわけでもない。ある日突然、親の介護などに直面すると、よく調べずに割高な有料老人ホームなどに駆け込みがち。だが、自治体には介護をサポートするさまざまな仕組みがあるので、まずは市区町村にある地域包括支援センターに相談したい。ここに行けば、利用者や家族が望む介護を受けられる事業者なども紹介してくれる。たとえば、日中はデイサービスに通って食事や入浴のサービスを受け、夜だけ自宅で親の面倒を見るといったことも可能だ。デイサービスの1日7時間あたりの利用料例(東京都豊島区)は、要介護1なら764円、要介護5なら1285円。有料老人ホームなどに入居するよりも介護費用を大幅に節約できる。
地域包括支援センターのほか、社会福祉協議会、認知症の家族会などでも情報を得られるので、ひとりで悩まずに公的な機関に相談することをお勧めしたい。
最も重要なのは、いざというとき本人がどのような介護生活を望むのか、元気なうちから考え、備えておくことだ。
まずは、自分の理想の介護生活をイメージする。在宅介護を希望するのか、施設に入居するのかなど、介護の形はさまざま。これまでの暮らし方を振り返って、どのような介護を受けたいのかを家族と話し合っておこう。
希望する介護生活を明確にしたら、次は、元気なうちに施設を探してみる。在宅介護でも、デイサービスやショートステイなどを利用することもあるので見学して、利用料を調べておくと介護費用の目安もわかる。
そのうえで、前述のように介護費用を準備するといい。親の介護費用であれば親の年金や資産を利用するのが原則だ。どちらにせよ足りなくなった場合は誰がどう負担するのかなどもあらかじめ話し合っておくとよい。現在、介護・看護のために仕事を辞める人は年間14万人にものぼる。行政サービス、介護休暇などを利用して介護と仕事を両立させる方法を探りたい。
家計アイデア工房代表 柳澤美由紀 構成=早川幸子
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