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格差広がる韓国 高級病院では入院2泊200万円〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131129-00000002-sasahi-kr
週刊朝日 2013年12月6日号
日本より先に米国とFTA(自由貿易協定)を結んだ韓国だが、そこに良い影響は表れていないようだ。実質GDPは鈍化し、輸出は米国向けが前年比4.1%増となったが、欧州向けが9.0%減だったことが響き、全体では1.3%減。FTAの経済効果を短期問で評価することは難しいが、現時点では国全体として目立ったプラス効果は表れていない。
一方で、低所得者層の生活の厳しさは増すばかりだ。韓国銀行などが11月19日に発表した調査結果によると、低所得者層(調査に参加した2万世帯の下位20%)の負債は1246万ウォン(約119万円)で、1年前と比べて約25%増加。全体平均の6.8%増を大きく上回った。韓国の社会制度に詳しいJC総研の丸山茂樹客員研究員は言う。
「米韓FTAが発効してから1年で、約1万2千戸の農家が廃業しました。これが地方経済に与える影響は大きく、人口の流出や地方自治体の財政悪化につながります。格差は広がり、中間層が減る傾向にあります」
丸山氏が特に問題だと指摘するのが、韓国政府が推進する「経済自由区域」に利益を追求する営利病院が増えていることだ。これらの病院はおもに国内外の富裕層をターゲットにしていて、2泊3日の入院で200万円以上かかることもある。
「病院は高級ホテルのようで、韓国人の一般的な会社員ではとても入れません。問題は、給与の高さにひかれて営利病院に優秀な医師や看護師が集まることです。庶民は高度な医療が受けづらくなります」(同)
医薬品の価格上昇も懸念されている。民主党の篠原孝衆院議員は言う。
「米国の最終的な狙いは日本や韓国の国民健康保険ではありません。医薬品を高く売りたいということ。米韓FTAでも米国企業が韓国の薬価決定に参加できるようになったので、医療費の高騰が心配されます」
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