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2013/11/28 06:44
秘密保護法の採決で党首の意向に反して反対票を投じたみんなの党の議員を処分するという。しかしみんなの党の党是は「行政改革」と「情報公開」ではなかっただろうか。それが秘密保護法に賛成するとは党是と異なる行動を取ったのは党首であり、党から追放されるべきは党首たちではないだろうか。
秘密保護法では自民党の補完政党たちが右往左往して見苦しかった。彼らの政治理念は一体何なのか分かり難いというよりも、そもそも理念なるものがあるのかと疑わざるを得ない。選挙の時点で国民と取り交わした約束を平気で反故にする連中に政治理念を問うこと自体が間違いかもしれない。
民主党は政権政党になった三年間に大きく変質した。小沢党首の下で2009民主党マニフェストを策定した時点では「国民の生活が第一」という政治理念が前面に掲げられていたが、官僚とマスメディアによる「政治とカネ」プロパガンダにより小沢氏という大黒柱を失うと民主党はあっという間に豹変した。
マスメディアは「財源が、」と民主党の「国民の生活が第一」の政策の数々を批判したが、安倍政権下の財源なき公共事業の大盤振る舞いにはなぜか「財源が、」と一切批判しない。この国のマスメディアは恥知らずなダブルスタンダードだ。しかも未来に対して責任を負うなら新規公共事業に突き進むよりも、老朽化著しい東海道・山陽新幹線や首都高速や早い時期に建設された高速道路の更新を含めた維持・管理に予算を回すべきだというのは明らかだ。
何を血迷っているのか、ローテクで需要も大して見込めないリニアモーターカーの建設に踏み出すとは未来への大きな負荷を残す以外の何物でもない。新幹線で貨物なき旅客のみの鉄道輸送による経済効果は限定的で、むしろ在来線に頼る新幹線駅の飛び地となった地方都市の凋落ぶりは目を覆うばかりだ。
未来のIT化社会は人の往来を増加させるものではなく、ITによるバーチャル会議などによって人の往来を抑制する方向に働く。むしろ貨物輸送の迅速化こそがバーチャル社会を現実社会と結び付ける鍵なのだが、そうした概念を持つ政治家はいないようだ。
自民党の政策は余りに古い旧体制のままだ。「独立行政法人」や「指定管理者制度」の導入などで数々の看板の掛け替えは行ったが、実体として行政改革が実を結んでいるかというと結果は疑わしい。むしろ国の機関から切り離すことにより官僚たちの新たな「別荘化」しているのではないかとの疑念を持つ。
分離独立させることは予算審議が「繰り出し」勘定だけの適否審議に矮小化し、これまでの国立大学の中身に踏み込んだ予算審議は国会議員の手から奪われてしまった。それが行政改革というなら、自民党的な行政改革は国が行うべき分野を国民の手から切り離し、ブラックボックス化する行為に他ならない。そうした遠心力しか働かない行政改革とは一体何だろうか。高速道路にしても道路公団から全国数社の「民営会社」にして一体何が改善されたというのだろうか。その結果が呼子坂トンネル天井板崩落事故ではなかっただろうか。
みんなの党の掲げる「行政改革」とは自民党の掲げる「遠心力型」の行政改革なのだろうか。そうした手法は官僚たちの「別荘化」を招くだけだ。
行政改革は「求心力型」でなければならない。そのためには会計を複式簿記化して「総額主義」の原則を貫き、遠心力により分離した各種機関をもう一度すべて集めた会計を一塊のものとして議論し審議しなければならない。そうした上で行政改革を議論しなければ「形だけ」の改革議論で「別荘」を軒並み作って国民の税を「繰り出し」勘定によりばら撒くだけだ。それこそが真のバラマキであって、子供手当などで子育て世帯のインカムとして支給するのを「バラマキ」とは云わない。それは未来への投資というべきだ。
国民は口先の言葉に誤魔化されてはならない。みんなの党の主張する「情報公開」の実態が秘密保護法に対する賛成から何かが分かっただろう。彼らの主張する行政改革も都知事にまで上り詰めた猪瀬氏が行った「遠心力型」の古い自民党的な分離・別荘化を「行政改革」だと国民に宣伝しただけのものでしかなかった。みんなの党の主張する「行政改革」もそれと大差ない。
真の行政改革は吹き式簿記の採用によるB/S,P/Lという一枚の紙にすべてのこの国の会計情報を表現することから始まる。遠心力による分離ではなく、特会も含めたすべての「繰り出し金」勘定を廃止した、総額主義による会計運用こそが行政改革の原点でなければならない。
世界各国では当たり前のこととして実施されている会計方式がなぜ日本では行われていないのだろうか。官僚たちにやる気がなく、政治家たちが無知だからだ。そして学者や評論家が正論を述べないことによりテレビ出演などのギャラ稼ぎの源になるからだ。
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