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茨木新聞から
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13765752556778
食品メーカー「三重苦」 中小の企業努力、限界に
価格転嫁は難しく
【写真説明】円安の影響で納豆の原料となる大豆価格が高騰している=水戸市柳町
円安に伴う原料や原油価格高騰で、県内食品メーカーが厳しい経営環境に置かれている。震災以降の電気料金値上げも利益を圧迫しており、原料・燃料・電気代増の“三重苦”に頭を抱える。中小企業にとって、コスト増を商品に価格転嫁するのは難しく、地道なやりくりで乗り切っているのが実情。しかし、「いずれは値上げに踏み切らないと…」との声もあり、企業努力は限界に近づきつつある。
■仕入価格
「大豆価格だけでなく灯油や電気代も上がっている。これでは中小零細企業は減る一方だ」。水戸市内で納豆を製造するだるま食品の高野正巳社長は、製造コストの増大に危機感を募らせる。
同社によると、円安に加え昨年の米国産大豆が不作だったことから、納豆に使う輸入大豆の価格が前年に比べ15〜20%上昇。同社で扱う大豆は90%が本県産だが、輸入品高騰につられて仕入価格が10%ほど上がっているという。
原油輸入価格の上昇も悩みの種だ。大豆を蒸すボイラーの燃料として使われる軽油代は震災前と比べ5割増えた。県内外の取引先へ向けた自社便の輸送コストもじわじわと経営を苦しめている。
■管理徹底
菓子製造販売の亀印製菓(水戸市)は今夏、原料倉庫に直結する計量室を整備した。菓子類の原料となる小麦などの価格が前年から3〜8%程度上昇しており、「原料管理を徹底することで歩留まりを高める」(池田英夫常務)ためだ。
このほか、震災以降の電力料金値上げを抑えるため、6〜9月の生産ラインのシフトを変更。早朝や夕方に集中生産を行い、ピーク時の電力使用量を分散している。ただ、今秋からはバターなど食用油脂の値上げも見込まれ、厳しい状況は続きそうだ。
柴沼醤油(しょうゆ)醸造(土浦市)はしょうゆ原料の輸入大豆のほか、小分け袋のフィルムなど石油製品資材も含め、年間1千万円規模のコスト増を見込む。柴沼秀篤製造管理本部長は「利益率の高い海外向けを積極展開して収益を上げるしかない」と話す。
■定番商品
物価も上がっている。県統計課によると、水戸市の6月の消費者物価指数(10年=100)は、前年同月比1・0%増の101・0となり4カ月連続で上昇。円安による原料などの高騰は、商品価格にじわじわと影響を与えている。
大手食品メーカーでは値上げが相次いでいるが、県内の中小メーカーにとって値上げは売り上げに直結する。
客離れの危機感は強く、「業界全体で価格を上げる動きがあるわけではない。その中で値上げするわけにはいかない」(柴沼部長)のが実情だ。
特に長年消費者に愛されてきた定番商品の値上げは難しい。池田常務は「価格は定着している。消費者は値上げには敏感。季節ごとの商品や新商品の価格設定で対応するしかない」と、価格転嫁の難しさを明かした。
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