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記事入力 : 2013/11/26 08:38
「世界5位」韓国の素材・部品産業、日本超えには課題
韓国政府は25日、2020年に日本を追い越し、素材・部品分野で世界4強を目指すことを掲げた「第3次素材・部品発展基本計画(13−16年)」を発表した。11年に発表した「素材・部品未来ビジョン2020」の後続措置で、全羅南道麗水市に化学素材クラスター(産業集約団地)を整備することなど具体的な方策を盛り込んだのが特徴だ。
韓国は01年当時、全世界の素材・部品市場で輸出額ベースで10位にとどまっていた。07年にシンガポール、英国を上回り、8位に浮上後、これまでに香港、フランス、イタリアを抜き、5位まで順位を上げた。韓国の上にいるのは、1-4位の中国、ドイツ、米国、日本だけだ。日本を一歩差で追い上げている状況は貿易赤字の縮小に貢献している。通商産業部(省に相当)と韓国貿易協会によると、素材・部品分野の貿易赤字は10年に243億ドルだったが、11年に228億ドル、12年に222億ドルと縮小傾向にある。
今年1-9月の累計でも、対日赤字は154億ドルで、前年同期の161億7000万ドルより7億7000万ドル少ない。素材・部品分野での慢性的な対日貿易赤字から脱却する希望が見え始めた。
■対日依存度が低下
1965年の韓日国交正常化以降、対日貿易赤字の解消は、韓国産業界の念願だった。韓国は輸出主導型の経済だが、素材と部品を日本から輸入し、韓国で組み立て、加工を行った後、海外に再輸出するケースが多かった。日本に依存する製造業の構造を変えるため、歴代政権は50年間にわたり、素材・部品産業の育成に取り組んできたが、これといった成果は上がらなかった。
韓国の素材・部品産業で劇的な変化が生じたのは、2000年代に入ってからだ。専門家は01年の部品素材特別法制定など、過去10年余りで政策支援が本格化したことに加え、業界の国産化努力などが相次ぎ、素材・部品が韓国経済の構造を変えたと分析する。過去12年間(01-12年)の韓国の輸出に占める素材・部品の割合は41.2%(620億ドル)から46.2%(2534億ドル)に高まった。
同時に、03年に輸入された素材・部品の28.4%を占めていた日本製品の割合は、今年1-9月には21%まで低下した。サムスン電子、LG化学、サムスンSDIなど電子部品、化学素材分野で世界的競争力を備えた韓国企業が続々と登場し、対日依存度が徐々に低下し始めた格好だ。
政府も積極的な取り組みを見せている。今回の基本計画発表、半導体用表面処理鋼板、輸送機器用超軽量素材など10大重要素材分野に16年までに官民合同で2兆ウォン(約1,920億円)の研究開発費が投じられることになった。
素材・部品分野の中小・中堅専門企業の数を昨年時点の2770社から20年までに6000社に増やすとの目標も示された。素材・部品専門企業は、同分野が売上高全体の50%以上の企業を指す。
■日本超えには先端素材が課題
素材・部品分野での対日赤字は構造的な問題であり、7年後の20年に日本の輸出額に追い付くという目標は根拠がないとの指摘もある。素材・部品分野は少なくとも10年以上先を見据えなければならず、より中長期的な計画立案が求められるからだ。
問題は先端素材だ。昨年の対日貿易赤字の46.7%は素材分野が占めた。テレビなどに使われるトリアセチルセルロース(TAC)フィルムは99.5%、液晶ガラス原版は98.1%、液晶パネル用の液晶は97.9%を日本からの輸入に頼っている。汎用素材はかなり追い付いたが、重要素材は日本など先行国と比べ4-7年の技術格差があるとされる。現在韓国は素材・部品の輸出額で世界5位に上昇したが、韓国と日本が世界の素材・部品市場の輸出に占めるシェアはそれぞれ4.7%、7.4%と開きがある。
ソウル大のカン・ギソク教授(材料工学部)は「日本は伝統的に関連投資が多く、素材分野に特化した企業もいくつもあるため、韓国が短期間で追い付くのは困難だ。韓国の素材・部品関連インフラや研究費が日本の10分の1にすぎないという事実を悟り、そこから改善していくことが必要だ」と指摘した。
扈景業(ホ・ギョンオプ)記者 , チョ・ジェヒ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/11/26/2013112600504.html
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