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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MWSP766JTSEH01.html
11月25日(ブルームバーグ):
安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」は生計を営む個々の人間に目を向けていない上、世界制覇志向のため、グローバル化した経済と相性が悪い−。同志社大学大学院の浜矩子教授は、日本銀行が過度な金融緩和を続けると、円と国債相場の大暴落を招く恐れがあると警告した。
浜教授(61)は先週、都内での講演で、経済がグローバル化してしまったのに「円安を盛んに追求し、成長の時代よ再び」と唱えるアベノミクスは、もはや「アホノミクス」を超えて「ドアホノミクス」と呼ばざるを得ないと言い切った。「2013ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)の候補50語には、アベノミクスの他にアホノミクスも掲載されている。
安倍政権の経済政策について、浜教授は@経済活動は人間の営みなのに「人間不在」であり、経済学でも経済分析でも経済政策でもないA成長戦略は世界制覇戦略であり、相互依存・共生を大原則とする世界経済「グローバル・ジャングル」との親和性が低い−と批判した。
「1ドル50円時代を生き抜く日本経済」(朝日新聞出版)などの著書がある浜教授は、これまでの超円高予想は「全く変わっていない」と言明。「経済の本源的な力学」によれば、同水準まで「ドルの過大評価が修正されると、世界経済のバランスがとれる。しかも、日本は世界に冠たる資本輸出大国だ」と説明した。
円の対ドル相場は2011年10月31日に戦後最高値75円35銭を記録。大胆な金融緩和を求める安倍氏の政権獲得が濃厚となった約1年前から下落に転じ、今年5月22日には103円74銭とリーマンショック直後に当たる08年10月以来の安値を付けた。25日の東京外為市場では1ドル=101円89銭と5月以来の円安・ドル高水準を付けた。
最も恐ろしいシナリオ
浜教授は「日銀はもはや、まともな中央銀行とは言えない行動原理になってしまっている」と指摘。円高回避という「道草を食っている間に、帰れなくなる怖さがある」と指摘。日銀が極端な金融緩和の一方で円の価値を軽視していると世界に見放されたら、円安は「道草ではなくなり、底なしの円暴落につながる恐れがある。これは最も警戒すべき、最も恐ろしいシナリオだ」と警告した。
その場合、日本国債の相場も「一蓮托生で暴落する。国内投資家も背に腹は代えられないため、見限らざるを得ない」と予想した。
国債・借入金・国庫短期証券を合わせた日本の債務残高は9月末に過去最大の1011兆1785億円。国際通貨基金(IMF)は政府債務残高の対国内総生産(GDP)比が今年末に243.5%に達し、09年から少なくとも18年までは世界最悪 の座を抜け出せないと予測する。しかし、長期金利の指標となる新発10年物国債利回り は足元で0.6%台前半と世界で最も低い。
日銀は2%の物価目標を2年程度で達成するため、月7兆円強の長期国債を買い入れる「量的・質的金融緩和」を4月に導入。金融機関への資金供給量を示すマネタリーベース や長期国債の保有額を2年間で2倍に増やす方針だ。購入規模は今年度の国債発行総額170.5兆円の約半分に上る。
浜教授は1975年に一橋大学を卒業し、三菱総合研究所に入社。経済調査部長や同社政策・経済研究センター主席研究員などを経て、02年から現職。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/11/25 14:29 JST
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