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東電に資金供与を続ける金融機関のもうひとつのモラルハザード
http://blog.goo.ne.jp/ichimurasan2006/e/f7dd8a3518664999a9d028861053019f
★「天木直人氏の視点ー(2013/11/23)」★ :本音言いまっせー
2013年9月の中間連結決算で、東電が黒字になったという報道を目にした時、私は10月31日のメルマガ第813号で書いた。
どのような会計処理をすればそんな決算になるのか。そのニュースを何の疑問も感じることなく報道する経済記者は何をしているのか。
この国の経済モラル、企業倫理は、もはや完全に喪失してしまったごとくだと。
そしてその東京電力に大手銀行が5000億円(3000億円の新規融資と2000億円の借り換え融資)の融資を行なうという報道を見て、
11月16日のメルマガ第857号で書いた。
事実上破綻している東京電力に巨額の融資を行なうなどということがどうして経済倫理上許されるのか。
なによりもこの不景気の中にあって、どうして銀行だけがそんなに資金力があるのか。
いまや世の中を支配しているのは倫理を喪失した金融資本主義に違いないと。
そう思っていたら11月22日の東京新聞が「ニュースの追跡」で金融機関の「もう一つのモラルハザード」について書いた。
すなわち東京電力に資金を提供し続ける金融機関が、
その貸付形態を、無担保の融資から担保付の電力債に猛烈な勢いで切り替えている、と。
なぜか。
それは東電がいずれ破綻処理されることを見越しているからだ。
電力債は東電が破綻した際、福島原発事故の被災者への賠償より優先して弁済される仕組みになっているという。
つまり東電が破綻した時は、被災者の賠償より先に金融機関は東電から貸し付けた資金を回収しようとしているということだ。
賠償を待ち望む被災者を踏みにじる行為だ。
東京新聞の記事はこう書いている。
「暴力団への融資よりも悪質なモラルハザード(倫理感の欠如)が進行中だ」と。
やはり金融資本主義は強欲である。
金融資本主義の論理は倫理感とは両立しないということである。
この東京新聞の記事にはおまけがある。
政府は、「東電を破綻処理すると賠償が滞る」と言って破綻処理を否定する。
しかし、その一方で金融機関が破綻処理を見越して融資を電力債に切り替えていることを見て見ぬふりをしているのであると書いている。
金融機関をはるかに上回る巨悪はやはり政府であるということである。
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