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スマートフォンで稼ぐサムスンだが、腕時計型端末など新分野では苦戦も(ロイター)
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131122/frn1311221810009-n1.htm
2013.11.22
ほぼ唯一の勝ち組とされるのがサムスン電子だが、スマートフォン依存の利益構造に変調の兆しがうかがえる。また、新製品の不振やグループ企業の業績悪化など懸念材料が浮上してきた。
為替市場でウォン高が再燃している。1円あたり10・50ウォン台とリーマン・ショック以来約5年2カ月ぶりの円安ウォン高水準を記録した。
対ドルでも6月の1ドル=1160ウォン台から、1050ウォン台まで1割近くウォン高が加速した。韓国の経済団体、全国経済人連合会が主要製造業に対して実施したアンケートによると、損益分岐点は平均1ドル=1066・4ウォン。機械・電機(1087・5ウォン)や石油化学(1081・3ウォン)はすでに採算ラインを割り込んだ。
主力企業の業績が落ち込むなかで、独り勝ちしているのがサムスン電子だ。7〜9月期も売上高が13・2%増、営業利益は26・1%増と、ともに過去最高を更新した。
業績絶好調のサムスンだが、グループ全体に目を移すと、違う風景が見えてくる。電池や有機ELなどを手掛けるサムスンSDIの営業利益は66%も減少、電子部品メーカーのサムスン電機や、サムスン・ディスプレー、サムスン精密化学といったグループ企業も減収減益に見舞われた。
当のサムスン電子にしても、テレビなど家電やディスプレー事業は苦戦しており、スマホと関連半導体で利益の大半を稼ぐという構図だ。
サムスンはスマホで世界最大のシェアを誇る。しかし、日本市場では存在感が薄れつつある。調査会社BCNがまとめた携帯電話売れ筋ランキングをみると、米アップルのiPhone(アイフォーン)が1位から10位を独占。11〜20位をみると、ソニーやシャープ、パナソニックの製品も出てくるが、サムスン製品は最上位でも24位にとどまっている。
中国など新興国市場で、アップルより低価格のスマホを投入してシェアを伸ばしたサムスンに攻勢をかけているのが中国のスマホメーカーだ。「中国のアップル」と異名を取る「小米(シャオミ)」や、「魅族(メイズ)」などが急成長しているのだ。
新興市場でのシェア争いのために、50ドルの超低価格スマホを開発しているという報道もある。ただ、スマホ市場の飽和感が広がりつつあるなか、安値競争にのめり込めば、勝者不在となった薄型テレビ市場の二の舞になる恐れもある。
サムスンもスマホに代わる新たな収益源を模索しているが、これが心もとない。9月には腕時計型の携帯端末「ギャラクシーギア」を発売したが、米メディアは「量販店での返品率が30%」「これまで売れたのは5万台だけ」と報じた。連携する端末の少なさやバッテリーの持ち時間の短さなどが問題だと指摘している。
今月19日になって、サムスンが「世界58カ国で80万台を販売した」と明かしたが、これは小売業者などへの出荷台数のことだったことが判明している。米ウォールストリート・ジャーナル紙は「失敗の文字が頭をよぎる」と指摘した。
サムスンは日本などの電機メーカーと合弁企業を作ったり、技術者を引き抜くなどして技術を吸収し、先行する企業を追い抜く「二番手商法」によって世界でシェアを伸ばしてきた。もっとも、先頭に立って市場を開拓するのは得意ではないようだ。
スマホへの依存度が高いという弱点を抱えるサムスンだが、韓国経済全体も、そのサムスンの業績によってかさ上げされているという構造的欠陥を抱えている。
アジア経済に詳しい企業文化研究所理事長の勝又壽良氏は「サムスン電子の“1強多弱”という状況は、韓国経済の底の浅さを示している。サムスン電子の業績に陰りが出てきたら、韓国経済にどのような影響を及ぼすかは明白だ」と語る。
韓国政府は本来なら経済の活性化につながる対策を急ぐべきだが、「朴大統領は日本批判に意気軒高なだけで、国内企業の業績不振にはとんと目を向けずに“わが道”を驀進(ばくしん)している」と勝又氏は指摘する。そして失速が懸念される中国への依存度を高めているのだ。
デジタル家電市場は栄枯盛衰が激しい。スマホでサムスンがつまずけば、韓国経済も崩壊してしまいかねない。
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