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半年前、株価は急落した
株価が天井に達した可能性
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20131122-00030019/
2013年11月22日 14時13分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
また、株価が上がってきていますが、本日は11月22日。何の日でしょうか?
「いい夫婦の日?」
まあ、それはそうなのですが‥
「安倍総理が『家庭の幸福は妻への降伏』だと言っているけど‥」
幸福(こうふく)と降伏(こうふく)が掛ことばになっているようですね。安倍さんにしては巧い! 座布団一枚。しかし、昭恵夫人の言うことは殆ど聞いていませんよね。
話が脱線しました。いい夫婦など関係ないのです。
そうではなく、本日11月22日は、あの5月22日から丁度半年が経過したことになるのです。
「5月22日って?」
5月22日は、安倍政権になって以降、株価が最高値を付けた日(終値ベース)なのです。もう少し正確に言えば、その2日前の5月20日に日経平均が僅かにNYダウを抜き、さらに5月22日には終値が15600円台に乗せて、明らかにNYダウを抜き去ったのです。
ここまでは大変に調子が良かった。
しか〜し‥
それが、米国時間の5月22日、バーナンキ議長の一声で大きな変化を遂げるのです。
思い出したでしょう?
日本時間の5月23日、日経平均はさらに続伸し、一時は15900円台を記録します。しかし、その後、どういう訳か株価は急落。終値は14400円台になってしまったのです。
そして、この頃からテーパリング、つまり連銀の債券購入策の縮小が強く意識されるようになったのです。
グラフをご覧ください。
日本の株価は、その日を境に急落の一途を辿った、と。
その後、7月に入った頃からまた回復し、それ以降は為替の動きをそのまま反映したかのような株価になっているのです。 ここに来て日経平均が再び15000円台に乗せたのも、ドル円が100円台に乗ったことを反映しているのでしょう。
まあ、このような見方をするならば、日経平均は為替に連動しているだけだ、とも思えるのですが‥しかし、その為替の動きがどうも巧く説明できないのです。
例えば、今マーケットが一番関心を示していることと言えば、何時連銀のテーパリングが開始されるかということですが‥そして、先日議会証言に立ったイエレンFRB副総裁は、ハト派振りを強く印象付ける発言をしたため暫くはこのままQE3が継続するという見方が強くなっているのですが‥
そうなるとドルと円の関係はどうなってしかるべきなのか?
普通だったら、これでまた米国の長期金利の上昇が遠のくと受け止められ、ドル安円高圧力がかかってよさそうなものなのに実際には円高に振れている、と。確かに、本日円安に振れている理由としては、黒田総裁の発言が影響しているという向きが多いのはそのとおりでしょうが‥
半年前にバーナンキ議長がテーパリングに言及したときも、むしろドル安円高が起きるという反対の動きが発生したのでした。
何故米国のテーパリングの可能性が大きくなるとドル安円高になり、反対にその可能性が小さくなるとドル高円安になるのでしょうか?
私は、反対のことが起きて当然のような気がするのです。
では、逆に、今後実際に連銀がテーパリングに着手したときに、円は高くなりドルは安くなるのでしょうか?
ドル金利は確実に上がるでしょうから、ドルが安くなり円が高くなる理由は考えにくいのです。
いずれにしても、これから先、さらに日本の株価が上がる可能性があるかと言えば‥結局、今後さらに円安が進むかどうかにかかっているように見える訳ですが‥日本としては、現在、異次元の緩和策を実施しているので、これよりも金融を緩和することは不可能であるものの、アメリカとしては、テーパリングが何時かは実施されることになるだけのことなので、そうなれば円がさらに安くなるシナリオも考えられないではないのです。
しかし、実際には、今テーパリングの時期が遠のいたとの見方によって、円が安くなっていると考えられるので、実際にテーパリングが始まった時に為替がどのように反応をするのかは何とも言えないのです。
いずれにしても、半年前の株価の急落を思い出してしまいました。
今の米国の株高はQE3によって演出されたものだと言っても過言ではない。だから、市場関係者は何時かは、株価が反落する可能性もないとは決して思わない。そんな弱気な見方が強くなれば、また半年前と同じようなことを繰り返す可能性もあるのです。
以上
小笠原 誠治
経済コラムニスト
小笠原誠治(おがさわら・せいじ)経済コラムニスト。1953年6月生まれ。著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」「経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(いずれも秀和システム)など。「リカードの経済学講座」を開催中。難しい経済の話を分かりすく解説するのが使命だと思っています。
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