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トヨタが燃料電池車で狙う「プリウスの再現」 2015年に市販を開始する究極のエコカー
http://toyokeizai.net/articles/-/24708
2013年11月22日 山田雄大 :東洋経済
トヨタ自動車の目玉はこれだった。
「究極のエコカー」と呼ばれる燃料電池車(FCV)。トヨタはその新しい試作車「FCVコンセプト」を世界初公開した。FCVは、燃料の水素と空気中の酸素を反応させて作り出した電気で車を走らせる。排出されるのは水だけだ。
今回公開したのは、4人乗りのセダンタイプ。2011年の東京モーターショーでも同タイプのFCVを公開しているが、それを着実に進化させた。出力を向上させながら小型・軽量化を実現した燃料電池を搭載し、一回の水素補充で500キロメートル以上走れる。外観は「空気から水へ」をイメージしたものになっている。
■市販に向けて準備着々
トヨタは、この試作車をベースにしたFCVを2015年に発売する予定。価格は未定だが、すでに1000万円を切るメドは立っており、「さらにコスト削減を進めていく」(トヨタ役員)。市販に向け、着々と準備が進んでいることがうかがえる。
次世代のエコカーをめぐっては、FCVのほかにも電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHV)など本命候補は複数ある。現在開催中の東京モーターショーで、欧州メーカーが全面に打ち出したのはEVやPHVだ。
トヨタが開発を進めるFCVは優位に立てるのか。FCVの最大の課題は水素を供給するインフラの整備だ。
EVやPHVも充電インフラがネックの一つではあるが、電気の通っているところであれば充電できる。これに対し、水素は供給施設を一から作る必要がある。日本国内では2015年に東京など4大都市圏で100カ所程度が整備される予定だが、その規模ではまったく足りない。
■見据えるのは2030年
もちろん、トヨタもこうした問題はわかっている。「2015年時点で、FCVはほとんど普及しませんよ」とトヨタ役員は言い切る。
「プリウスの時と同じだと思っている」(同)
初代プリウスの発売は1997年。HVの市場をゼロから立ち上げた。15年後の現在、少なくとも日本市場でHVは完全に定着している。FCV元年が市販を開始する2015年として、トヨタの目線は2030年にある。
もっとも、トヨタのエコカー開発はFCVだけではない。昨年すでに「プリウスPHV」を発売しており、欧米勢に先行している。「HVにPHV、さらにEVの技術もある。ただEVについては、航続距離の問題がまだ解決できないので1台目として買ってもらうのは難しい」(前出のトヨタ役員)。
全方位でエコカー開発を進めるトヨタ。技術力の高さもさることながら、どの技術が本命になっても十分に対応できる体制こそが、一番の強みだろう。
(撮影:尾形文繁)
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