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http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/11/post-23ce.html
2013年11月20日
2013年11月20日付のBusiness Jurnal、「ディズニーランド食品偽装はなぜ批判されない?巧妙手法とマスコミタブー、ディズニー信仰」という重大な記事が出ている。
http://biz-journal.jp/2013/11/post_3384.html
このタイトルを見るだけでお分かりのように、ディズニーランドの食品偽装がどうして批判の対象とならないのかということを考察した記事である。
記事の要旨は、阪急阪神ホテルズが食材の誤表記を発表したことに端を発する食品偽装問題は多くのホテルや百貨店で同様の発覚が相次ぎ、大きな社会問題となっていた。
ところが重大な事実として、マスコミが騒然としたこの食品偽装は、実は阪急ホテルズ問題が発覚する5か月前に東京ディズニーランドが発火点となっていた。
その部分を引用する。
(引用開始)
まず、5月17日、ディズニー施設内のレストラン「キャプテンフックス・ギャレー」で、値段が安く冷凍食品などに使われていることでも知られる紅ズワイガニを、高級食材の「ズワイガニ」として販売していたことを発表。さらに30日、今度は東京ディズニーリゾートの3つのホテルで、ブラックタイガーを「車エビ」、和牛を「国産牛」、国産鶏を「地鶏」などと偽装表示していたことを発表した。
装表示をしていたホテルは「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」「ディズニーアンバサダーホテル」「東京ディズニーランドホテル」で、いずれもディズニーの運営会社オリエンタルランドが100パーセント出資しており、事実上はディズニーの直営といってもいい施設だ。
そして、ディズニーのこの偽造表示発覚を受けて、阪急が社内調査をした結果、偽装表示が判明。大きな騒ぎになったのである。
(引用終了)
このように、食品偽装の発端となっていたのは東京ディズニーランドの飲食店だった。
続いてBusiness Jurnalさんは言う。
マスコミは東京ディズニーランドの件に対してはほとんど沈黙しながら、阪急ホテルズを徹底的に叩いた。
客に対する対応も、阪急ホテルズは社長が謝罪会見を開き全額返金を打ち出したのに対し、東京ディズニーランドは一律1000円の返金でお茶を濁すという誠意のないものだったという。
本来は阪急ホテルズの前に東京ディズニーランドがマスコミに総がかりで袋叩きに遭うはずだが、どういうわけか東京ディズニーランドの食品偽装の件は完全に黙視されていたのである。
マスコミによるこの極端な報道落差について、Business Jurnalさんは東京ディズニーランドがマスコミタブーとなっていることと、日本人の中にある“ディズニー信仰”を理由として挙げている。
詳しいことは記事をご覧になっていただきたい。
食品偽装の件におけるマスコミ取り扱いの極端な差異については、Business Jurnalさんが書いた通りだと思う。
かつての東京電力のように、東京ディズニーランドが民放各局や大新聞の超有力なスポンサーであるという事実も大きいだろう。
そこで神州の泉はもう少しこの問題を別角度から掘り下げてみる。
東京ディズニーランドが“マスコミタブー”と化しているのは、東京ディズニーランドが治外法権のアメリカそのものだからだ。
それは表面上は日本の法が及ぶのであるが、事実上は日米暗黙の了解でこのテーマパークがほとんど別格扱いになっているという意味である。
東京ディズニーランドはただのテーマパーク、遊園地ではなく、娯楽ジャンルの対日進出として戦勝国特権を振りかざした別格扱いの企業なのであり、本質は米軍基地と同じである。
オリエンタルランドが介在しているが、これはアメリカ・ディズニーの直営会社である。
日本領土内における米軍基地やアメリカ大使館と同様に、東京ディズニーランドはほぼ治外法権のアメリカ領域なのである。
例えば、米軍横田基地の関東地方の制空権を見るまでもなく、戦後のアメリカは戦勝国特権を振りかざして宗主国の横暴を日本国内で行使し続けている。(日米地位協定が最高峰)
これは軍事や国際政治に限らず、アメリカの企業にもそっくり当てはまるのである。
ここは非常に重要なポイントである。
神州の泉がこの件に見て取った結論を言おう。
マスコミが東京ディズニーランドの食品偽装の不祥事を伝えられないのは、米軍基地批判やアメリカ大使館批判をタブー視していることと全く同様に、この企業が江藤淳氏のいう“閉ざされた言語空間”に属しているからに他ならない。
これが、今の日本が直面するTPPや国家戦略特区問題と極めて濃厚な関係性を示していることを指摘しておこう。
戦後の日本人はディズニー・アニメに魅了され、東京ズニーランドが治外法権の別格企業であることを、関係者以外は全く自覚していないが、実はこの企業の存在は“閉ざされた言語空間”に居座っている。
この事実から、安倍政権が今、躍起となって外国資本の投資を歓迎する政策に狂奔していることが、どれほど日本にとって危険な経済事象に直面しているかが見えてくる。
TPP、国家戦略特区制度、どちらにしても米系多国籍企業は治外法権的な別格扱いを受け、日本は企業存在も、社会制度も完全にアメリカナイゼ―ションに巻き込まれるのである。
日本が日本ではなくなり、多国籍企業の跳梁跋扈が許される狩場としての意味しか持たなくなる。
安倍政権は米国コーポラティズムにしたがって、傀儡の日本型コーポラティズムを形成している。
ここには国民の生活権が完全に剥奪される、ごく近い地獄の将来が見えている。
東京ディズニーランドの食品偽装が見逃されている事実は、新自由主義で滅びようとしている現今日本の問題を象徴するできごととしてとらえることができる。
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