http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/799.html
Tweet |
日本の7−9月期GDPとイエレンラリー
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52519392.html
2013年11月14日 在野のアナリスト
今日の株式市場は大幅高、日経平均で15000円をうかがう展開でした。しかし、12日からここ3日間で、欧州系CTAスジが日経平均先物を日中、夜間ふくめると1万枚超の買越し、と極めて異例な取引をすすめています。嘘からでたまことになるのか? 大体、2、3日で反対売買してくるのが常ですが、手口を変えたのか? それ次第では、すぐに急落の懸念も十分に高いものです。
それを支えたのが、イエレンFRB議長候補の、議会証言原稿の公表です。極めてハト派な内容ですが、実はイエレン氏に逆風も吹き始めています。オバマケアの失態で、政権支持率が急落しており、中間選挙の行方が混沌としています。共和党は金融緩和に反対姿勢も強いので、仮にイエレン氏がハト派の態度を続けると、議会との衝突が増えるのかもしれませんし、FRB内のタカ派を刺激するかもしれない。原稿より、質疑において何を語るか? によってFRBの方向性が見えてきます。
日本の7-9月期GDPが発表されましたが、予想より若干よかったものの、内容は極めて悪いものでした。実質が前期比0.5%増、そのうち復興需要と景気対策による公共投資が6.5%増、消費税増税前の駆け込みで不動産投資が2.7%増、これでほとんど増分が説明できてしまいます。個人消費は0.1%増、輸出は0.6%減。個人消費は止まり、外需はふるっていない。円安効果より、やはり海外の景気動向が輸出には重要です。設備投資も0.2%と伸びが止まりましたが、要するに国内外で商品が売れていないのですから、設備投資して生産体制を整える必要がない。甘利経産担当相は減税前の様子見としますが、設備投資する必要が今はまったくない、というのがGDPから読み解けます。
今回、すでにバブルは始まっていると見ています。私は今年後半、日経平均が14000円上限だろう、と読みましたが、逆にそれより上の展開です。9月にはFRBが金融政策を引き締める、と見ていたためで、それは米住宅、株価ともにバブルの萌芽がありFRBの政策でもっとも重要なバブル退治に、舵を切らざるを得ない、と思っていたからです。しかしそうしなかった。恐らく米国のバブルはさらに深化し、その崩壊時に大きな負担となって米国を襲う。それが先延ばしされた形です。
個人的には、バブルは早めに潰す。その方が景気の下押しが少なくて済む、という考えをもっています。すでにバブルは始まってしまいましたが、次にショックがおきたとき、世界は財政、金融政策に頼れず、耐えられないのが問題です。今はその僅かな期間、もうけようという輩が跋扈している。為替、株式市場の参加者に、チャットを使わせないよう米金融機関に規制がかかりそうですが、不正取引の横行は、世界がいかにバブル症状に陥っているかの証明でもあるのでしょう。
しかし今回のバブル、極めて特徴的なのが消費に堅調さがないことです。つまりこのバブルは金融で止まっていて、産業界全体への波及がない、ということなのです。それは各市場が上昇しても、変わらないのでしょう。GDPに映る消費鈍化の波、内需も外需も落ち込みが激しくなる中、いつ金融バブルが止まるか? それ次第で今後の世界の動向も変わるのでしょう。米国ではITバブル2.0などとも言われていますが、このバブルの終わりに見える風景は、きっとタカにも、ハトにも見通せていない、ということなのでしょうね。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。