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世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第51回 土建小国 (週刊実話) 
http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/751.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 11 月 12 日 17:32:00: igsppGRN/E9PQ
 

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第51回 土建小国
http://wjn.jp/article/detail/4452792/
週刊実話 2013年11月21日 特大号


 日本の土建産業の供給能力不足が、深刻な問題としてクローズアップされつつある。東北の被災地を中心に、公共事業が応札されない入札不調が増えてきているのだ。

 このままでは、自民党が法案を作成している国土強靭化はもちろんのこと、東京五輪に向けたインフラ整備や、東北の復興にすら支障が生じかねない。

 '89年の日米構造協議以降の建設産業の規制緩和(公共事業の一般競争入札化など)、法改正(独占禁止法の強化)、そして'97年以降の公共投資削減により、日本の土建産業は「供給能力を高める反対側で、需要が縮小する」という、苛酷な環境下に置かれ続けた。

 結果的に、建設業許可業者数は'99年に60万社でピークを打ち、すでに47万社にまで減少した。雇用者数も、'95年の663万人から500万人を割り込むところまで減っている。

 また、需要が縮小したのは公共投資に限らない。我が国の民間を含めた建設投資は、'90年代前半には80兆円規模だった。それが一時は40兆円強にまで激減してしまったのである。土建産業の1年当たりの需要が、ピーク期から半減したのだ。

 需要激減の影響で、企業が約13万社超、労働者が160万人超も市場から退場したところに、東日本大震災が発生。しかも、高度成長期に建設したインフラストラクチャーの更新時期を迎え、南海トラフ巨大地震、首都直下型地震の危機が迫り、さらに7年後に東京五輪が開催される。

 そして、急激に需要が膨張する中、建設産業の従事者はいまだに減り続けている。
 変な話だが、'89年以降の土建産業に対する「規制緩和」の効果は、確かに「覿面(てきめん)」だったのだ。価格競争は激化し、建設サービスの価格は下がり続け、最終的には労働者が続々と市場から退出するまでに処遇が悪化してしまった。

 すなわち、土建産業の「競争力」は強化されたのである。まさに、規制緩和の目的を達成している。

 無論、競争激化は「弱者の市場からの淘汰」をもたらした。競争に敗れた者は、市場から退出させる。これもまた、規制緩和の目的の一つだ。

 そして、土建産業が「スリム化」されてしまった段階で、需要膨張期が訪れた。東日本大震災以降、国内の土建需要が急激に膨れ上がる中、産業側が完全に供給能力不足に陥ってしまっている。

 今の土建産業は、現在は間違いなく「インフレギャップ状態」にある。

 信じがたいことに、前記を理由に財務省の中で「さらなる公共事業削減論」が持ち上がってきている。10月21日に開かれた財政審の財政制度分科会において、財務省は「社会資本整備を巡る現状と課題」と題した資料を配布した。資料を読むと、

 「建設に従事する労働者、技術者の不足傾向が全国的に見られることから、被災地および全国における円滑な予算執行を図るとの観点から適切な規模への見直しも必要なのではないか」

 と、書かれている。つまり、土建産業の従事者が少ない以上、「適切な規模」へ公共事業を減らすべきではないか、との見解を財務省は表明したわけだ。恐るべき無責任、としか表現のしようがない。

 そもそも、現在の土建産業の惨状をもたらした主犯の一人が「財務省」であるにもかかわらず、彼らは何の責任も取らず、公共事業のさらなる削減を図ってくる。

 来年4月の消費税増税も、公共事業削減論を後押しすることになるだろう。

 「国民に増税という形で負担を求める以上、政府も身を切らなければならない」

 などと、もっともらしいレトリックを使い、とにもかくにも「公共事業削減」を実現しようとしてくるわけだ。

 政府が「身を切った」ところで、実際に迷惑をこうむるのは必要な公共事業すら実施してもらえない「日本国民」だ。別に、財務省の懐が痛むわけでも何でもない。

 しかも、財務省の公共事業削減論の裏に「日本国民のため」という思想があるならともかく、実態は単なる「財政均衡論」である。

 財政は均衡させなければならない。よって、増税は「常に」せねばならず、公共事業は「常に」削らなければならない。日本の財務省もまた、欧米で猛威を振るう財政均衡論に完璧に「汚染」されてしまっているのだ。

 珍しく「家計」に例えるが、自宅が老朽化し、地震が来たらすぐに崩れ落ちかねない状況で、

 「お金がもったいないから、修理はやめよう」

 などと考える人がいるだろうか?

 手元に余裕がなければ、とにかく借金でも何でもして家を修理しなければ、自分や家族に危険が及ぶのだ。

 しかも、政府が通貨発行権という強権を持っている以上、財政的な問題は(少なくともデフレ期は)生じない。政府が建設国債を発行し、日銀が国債を買い取れば、政府は実質的な負債を増やさず、公共事業で「国を修理」することが可能だ。

 もっとも、実際には日本の土建産業の弱体化というボトルネック(制約条件)により、事業が遅々として進まない可能性がある。問題は「オカネ」ではなく「供給能力」なのだ。

 我が国は全国各地に土建産業が「健全な競争を伴い、存続」して貰わなければ、国民が生きのびられない自然災害大国だ。

 自然災害大国では、国民が「互いに助け合う」ことなしでは、生きていくことができない。

 日本国が、今やすっかり「土建小国」化してしまった以上、事は国民のサバイバルにかかわる問題なのである。

 他人事ではなく、自らの問題として「土建小国」について考えて頂ければ幸いである。


三橋貴明(経済評論家・作家)

1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。

 

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コメント
 
01. 2013年11月12日 17:39:00 : 085QMSchMU
わしゃ土建業には何の関係もないが、ここ2,30年の土建イジメは酷いね、
凄惨だね。 
 国家・国土・国民、について考えず、企業の目先の利益だけで論説を組み立てる
馬鹿なエコノミストや学者連中、新自由主義者らがいちばん悪い。それにつられて愚民までもが土建を悪者のように言う、談合だの、甘い汁だの、バラマキだの。
 このままだと、公共事業に外資が入り込み、景気対策としての公共事業もスカ
になるだろう。


02. 2013年11月12日 19:12:32 : e9xeV93vFQ

アングル:ゼネコンの粗利が悪化、受注増でコスト高のジレンマ
2013年 11月 12日 17:52 JST
[東京 12日 ロイター] -人件費と資材価格の上昇が、ゼネコンの収益を圧迫している。12日に決算を発表した大手4社中、3社が通期の粗利予想を下方修正した。消費税前の駆け込み需要が受注を増大させると同時に、建設コストも引き上げるというジレンマに各社は直面している。

「計画段階でインフレを織り込んでいたつもりだったが、上がり幅はそれ以上。鉄筋(の価格)や技能工(の人件費)がかなり上昇している」──大成建設(1801.T)の桜井滋之常務はこう語る。

大成建設が当初見込んでいた通期の売上高総利益率(連結)は9.0%。今回、それを8.2%に引き下げた。東北の復興需要でもともと人手が足りなかったところへ、消費増税前の駆け込み受注が業界全体で増加。職人や資材への需要が一段と高まり、これから着工する案件や進行中の工事のコスト上昇を織り込まざるをえなくなった。「7月以降、急速に上がった」と、桜井常務は話す。

3社のなかで、粗利の引き下げ幅が最も大きかったのは鹿島(1812.T)。受注残高の見通しは1兆2000億円から1兆4300億円に見直したものの、総利益率は8.0%から6.8%に下方修正した。一部案件で「想定外の工事費が発生」(高野博信専務)したことに加え、過去に受注した低採算の工事が上期中に完了するとみていたが、職人の労務費や資材費の上昇で下期にも影響が残るという。大林組も6.9%から6.5%に引き下げた。

清水建設(1803.T)は粗利の見通しを据え置いたが、それでも職人の労務費は2─5割上昇しているという。「労務需給がさらにひっ迫、資材の上昇も懸念され、手持ち工事の採算は予断を許さない」と、同社の黒沢成吉副社長は話す。

(久保信博 編集:宮崎大)

[12削除理由]:無関係な長文多数

03. 2013年11月13日 06:21:11 : 72SHx2qVLo
何百年に一度レベルの歴史的な大災害を常に想定して生活するのなら、金の使い方、生活スタイルを根本的に見直す必要がある。単純に土建に資金を大量に注ぎ込めばよいというものではない。今ある危機に使う金はよいとしても、いつ起こるかも分からない危機を想定して金を注ぎ込むのは一種のパラノイアであって、効率的・合理的ではないし、結局は多大な債務を将来に残す事になり、将来世代にツケを回すことになる。90年代以降の景気低迷はそれまでの「土建大国」に象徴される放漫財政のツケがその要因の一つである。巨大なバブルで膨れ上がった不良債権や資産価格を正常値に戻す「回復」過程が「デフレ(価格調整としての)」現象の本質である。それに伴って土建業含む、政府・中銀の恩恵を受けて来たすべての企業が淘汰・再編されるのは当然であり必要である。

いかなる公共事業が本当に必要なものかという議論には際限がない。議論するものの主観(利権)で、これも必要、あれも必要となるのは目に見えている。だからこそ、財政上の歯止めが必要なのであり、簡単に借金を許すような論を排斥すべきなのである。財政均衡論は、少なくとも限られた国富を最も有効に使うよう迫り、民間の持続的かつ自立的経済活動を促す。放漫・赤字財政支出及び金融緩和は総体的国富を毀損して一部を優遇し、短期的バブルを生む結果につながり、民間の政府依存を深め、生産・創造への潜在的活力を奪って行く。長期的に見てどちらが真に「国民のため」であるかは明白である。


04. 2013年11月13日 18:59:08 : 085QMSchMU
03の馬鹿は、相変わらずのご流行の間違った考えだね、
ゆわゆゆ放漫財政ね、これをやるべきなのだ。金が足りなきゃ刷れば良い。
デフレギャップは、まだまだ金を刷り増す余裕がある。

小さい政府から、大きい政府へ、これが今必要な時だ。
公共事業(土建とか軍拡とか)を大々的にやらなきゃいかん、それで雇用を
生みだし、需要を喚起せにゃならん。

民間の政府依存、これをしなきゃならん、新自由主義風の、政府は世話やくな
なんてのは間違い。国内産業を守らなきゃいかん。

<生産・創造への潜在的活力を奪って行・・・> こんなことばかり言うんだよな
新自由主義のクソタレどもは。生産力過剰がデフレとゆぅもんだ、それを供給側を
強化せよ、なんてゆぅ真逆を言うのだな、馬鹿どもは。

国家が需要を作り出さなければならん、民民音頭はいい加減にせんといかn



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