★阿修羅♪ > 経世済民83 > 723.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
アベノミクス官製ファンド、乱立への懸念〜官僚主体の投資、巨額税金損失の危険も(Business Journal) 
http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/723.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 11 月 11 日 07:34:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131111-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 11月11日(月)6時28分配信


 国が中心となって企業やプロジェクトに投資する「官製ファンド」が、安倍晋三政権の経済政策・アベノミクスの成長戦略を進めるとの名目で、各省庁によって相次いで設立された。

 今秋以降、クールジャパン推進機構(所管・経済産業省、最大資金量600億円)、民間資金等活用事業推進機構(内閣府、同3200億円)、官民イノベーションプログラム(文部科学省、同1000億円)の3つのファンドが立ち上がる。

 今年に入ってからすでに、農林漁業成長産業化支援機構(農林水産省、同2000億円)、環境不動産普及促進機構(国土交通省・環境省、同350億円)、日本政策投資銀行・競争力強化ファンド(財務省、同3000億円)と、3ファンドがスタートしている。

 既存のファンドには、中小企業基盤整備機構(経産省、同5191億円)、産業革新機構(経産省、同2兆円)、地域経済活性化支援機構(内閣府、同1兆2000億円)の3つがある。これで主なファンドの数は9つ、総資金量は4兆円に及ぶ。

 今年に入ってから設立された6ファンドは、すべて主管する官庁が異なる。投資とはおよそ縁がなさそうな文科省まで名乗りを上げた。すべての省庁がファンドをつくりかねない勢いで増えている。

 経産省のクールジャパン推進機構は、日本のアニメや食の海外展開を後押しする。農水省の農林漁業成長産業化支援機構は、第1次産業の国際化に資金を投じる。文科省が立ち上げる官民イノベーションプログラムは、12年度の補正予算で1800億円が計上された「産学共同の研究開発促進のための大学及び研究開発法人に対する出資」事業のうち、1000億円を国立大の研究費につぎ込むものだ。

●日本経済活性化の突破口になるか?

 官製ファンドの大義名分は日本経済の活性化。「家計や企業には潤沢な資金があるが、リスクを伴う投資に回らず、国全体の成長が滞っている。官製ファンドが突破口になりリスクマネーの流れが定着すれば、日本経済の活性化につながる」というわけだ。

 ファンドだから、利益追求が最大の目的であるが、ビジネスの現場に身を置いた経験のない官僚に、投資案件の将来性を見抜く眼力がどの程度備わっているのかを疑問視する声も多い。官製ファンドの資金源は、特別会計や政府が保証をつけた民間銀行からの借入金であり、投資に失敗すれば、税金のムダ遣いに終わる。

 官製ファンドの先駆けである産業革新機構は、アベノミクスの追い風を受けた。

 中小型液晶パネルで世界最大手のジャパンディスプレイ(東京都港区、大塚周一社長)が、13年度中に東京証券取引所に上場する方向で検討に入ったからだ。

 ジャパンディスプレイは、経産省=産業革新機構が主導し、ソニー、東芝、日立製作所の3社の中小型ディスプレー事業を統合して12年4月に発足した。資本金は3275億円(資本剰余金を含む)。株主構成は産業革新機構が69.52%、ソニー、東芝、日立がそれぞれ9.93%、その他が0.69%である。

 今年4月1日、ジャパンディスプレイが3社のディスプレイ事業を引き継いだ関連会社を吸収合併し、スマートフォンやタブレット端末向けの中小液晶パネルの生産に注力してきた。当初は15年度中の上場を目指していたが、株式市場の環境が良いことから、早ければ年内にも東証に上場を申請し、年度内に上場する見通しだ。実現すれば、時価総額が7000億円規模の大型上場になる。株式市場から調達する資金は2000億円規模になるという。

 2000億円を出資して69.52%の株式を保有している官製ファンドの産業革新機構は、初めて投資資金を回収できることになる。もとより株価次第だが、投資金の倍以上のリターンもあり得る。

 同機構は昨年末、半導体大手のルネサスエレクトロニクスに官民合わせて最大2000億円近い出資を決め、不振が続く国内電機産業の「駆け込み寺」的な存在になった。しかし、「役割を終えた企業を公的資金で救済するのは、日本経済の新陳代謝を阻害しかねない」との厳しい指摘も多い。果たして乱立する官製ファンドは、日本経済活性化の一翼を担うことができるのか。今後の成果に注目が集まっている。

編集部


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年11月11日 07:39:29 : 085QMSchMU

民間が需要拡大できんのだから、国家の出番だ、あたりまぃのこつ。


「小さい政府」から「大きい政府」へ


02. 2013年11月11日 09:43:45 : e9xeV93vFQ
【第34回】 2013年11月11日 伊藤元重 [東京大学大学院経済学研究科教授、総合研究開発機構(NIRA)理事長]
「賃金上昇」→「デフレ脱却」
という好循環を実現できる成長戦略とは?
需給ギャップという視点

 安倍内閣の経済政策における当面の最大の目標は、デフレ脱却である。これを実現しないことには、経済再生も財政再建もおぼつかない。そうした思いで、大胆な金融緩和策や機動的な財政刺激策を行ってきた。

 ただ、金融政策や財政政策だけで経済の持続的な拡大を実現するのが難しいことは明らかだ。金融政策はデフレ脱却のための強力なカンフル剤とはなっても、それで経済が拡大を続けるというものではない。

 経済が持続的に成長を続けるためには、日本の潜在成長力を高めていく必要がある。規制緩和や市場開放を進めていくことが求められている。これによってサプライサイドからの成長力が高まっていき、日本は持続的な成長を続けられるのだ。

 サプライサイドからの成長力を上げていくことは、物価や賃金の動きとも深い関係を持っている。財政政策や金融政策といったディマンドサイドからの経済刺激は、需要を拡大し、物価や賃金を上昇させるうえでは有効かもしれない。しかし、サプライサイドでの生産力拡大がないまま需要ばかりを刺激すれば、生産や実質所得などは増えないのに物価や名目賃金だけが上がる悪い物価上昇になりかねない。

 中長期的に物価や賃金が2%程度の安定的なスピードで上昇を続けると同時に、実質所得や生産が安定的に拡大していくためには、ディマンドサイドとサプライサイド両面からの持続的拡大が必要となる。

「民間投資を喚起する」ことの意味

 ここで、「民間投資を喚起する」という、アベノミクスの第三の矢「成長戦略」に付加されている表現が重要となる。長期的にはサプライサイドとディマンドサイドの両方が重要だとしても、当面はどうなのかという問題だ。

 マクロ経済の基本的な考え方によれば、物価の動向はマクロ経済全体の需要と供給の動きに大きな影響を受ける。需要が供給を上回っていれば、物価は上昇傾向となる。需要が供給よりも少なければ物価上昇圧力は弱まるし、場合によっては物価下落という事態になる。

 このマクロでの需要と供給のギャップを表す指標として「GDPギャップ」がある。ディマンドサイドの数値を反映していると考えられる現実のGDPと、潜在的な生産力として捉えられる供給量の差のことである。

 過去10年間は、このGDPギャップがマイナス傾向であった。つまり、需要が不足していた。それがデフレの大きな要因になってきたと言われる。ただ、物価はGDPギャップだけで決まるわけではない。マネーサプライなどの金融政策の動きも重要である。したがってGDPギャップだけで物価の動きを論ずるべきではないが、それでもこれが重要な指標であることは間違いない。

 さて、成長戦略は当面、物価にどのような影響を及ぼすのであろうか。もし成長戦略がサプライサイドで効いてくるとしたら、実は物価を下げる要因として働きかねない。需要が増えないなかで供給力だけが増えれば、物価を下げる圧力として働くのだ。

 直感的にも、それを理解するのは難しくないはずだ。たとえば、市場開放は代表的なサプライサイドからの成長戦略だが、海外から低価格の商品が大量に入ってくれば物価を下げる力となる。減反政策を停止してコメの供給力を拡大させることは、コメ価格を下げて日本農業の競争力を高めるうえで有効だと考えられるが、当面の物価への影響という意味では下落要因となるのだ。

 サプライサイドに働きかける成長戦略の効果が出てくるのには時間がかかるはずだから、成長戦略の物価に対するマイナスの影響については、当面はそれほど深刻に考える必要はないだろう。ただ、成長戦略がデフレ脱却にとって重要な柱だという点については、ディマンドとサプライの両面からきちっとした議論をすべきなのだ。

 ここに、「民間投資を喚起する」ということが関わってくる。本連載でも、アベノミクスの第三の矢は、当面は民間投資を喚起するという意味でディマンドサイドに働きかける成長戦略であるということを強調してきた。サプライサイドは重要であるが、その成果が出るのには時間がかかる。当面は投資を喚起するための成長戦略が前面に出てくるべきなのだ。

 物価との関係でも、ディマンドサイドとサプライサイドの関係が重要となる。成長戦略によって民間投資が喚起されれば、それは需要拡大の要因となる。つまり、物価引き上げ要因となるのだ。GDPギャップがマイナスである状況を一刻も早く解消し、可能ならばGDPギャップをプラスの状態でしばらくキープする──これが物価を安定的に上昇軌道に乗せるうえで必要なことだ。

 もちろんすでに述べたように、あまりに需要だけが増えると、生産や実質所得の上昇を伴わない悪性の物価上昇となってしまう。したがって、物価が上昇し始めたら供給も安定的に拡大させていくことが重要となる。

賃金上昇の意味

 物価が一度かぎり上昇することと、持続的に上昇していくことは大違いだ。デフレからの脱却を確かなものにするためには、後者を実現することが必要となる。

 大胆な金融緩和で円高が是正されたことは、デフレマインドを払拭するうえで重要な機能を果たしつつある。ただ、エネルギーや食料などの輸入価格が高くなることによる物価上昇ということであれば、それは持続的な物価上昇にはつながりにくい。

 持続的な物価上昇が実現するためには、賃金の上昇がカギとなる。賃金が上昇していくことで、それが物価にも反映され、そして物価が上昇していくことがまた賃金上昇へつながる――そうした連鎖が生まれて、初めてデフレからの完全な脱却が可能となるのだ。

 残念ながら、まだ賃金には十分な上昇圧力が働いていない。長年厳しい経営を続けてきた企業にとって、安易に賃金を引き上げる気持ちにはなりにくいのかもしれない。

 だからこそ、政府も躍起になって賃金を引き上げる環境をつくろうとしている。政労使で協議の場を設け、賃金上昇こそが日本をデフレから脱却させるためのカギとなると訴えるのは、納得のいく政策である。

 ただ、そうした対応でどこまで実際の賃金が上がるのかは不明確である。日本は市場経済であり、政府が賃金を決めるわけではない。賃金はあくまでも民間企業や労働市場が決めるものなのだ。

 大企業を中心に、賃金引き上げの重要性を理解するところも増えている。個別企業の目先の利害というよりも、経済全体をデフレから脱却させるための道筋として、賃金上昇の動きが広がることが期待される。もしそうした動きがより多くの企業に広がれば、賃金上昇が物価を押し上げるという連鎖が働き始めるだろう。

 ただ、そうした企業の行動だけに過度に期待してはいけない。賃金を引き上げるための王道は、雇用が拡大するということだ。雇用が拡大し、労働市場の需給が締まってくれば、いやでも賃金を引き上げざるをえなくなる。物価の動きにおいてはマクロの需給ギャップが重要な意味を持つと前述したが、賃金上昇では労働市場における需給ギャップが大きな鍵を握る。

 幸いなことに、アベノミクスの成果が出てきて、日本の雇用状況は大幅に改善されつつある。失業率は大幅に低下してきているし、有効求人倍率も上昇を続けている。こうした動きが続けば、それが賃金上昇につながることが期待される。

 労働市場の需給ギャップと、マクロでの財サービスの需給ギャップは連動している。マクロでの需要が拡大していけば、労働市場でも需給ギャップが需要拡大の方向に動いていく。「民間投資を喚起する」、つまりディマンドサイドから働きかける成長戦略は、労働市場でも需要を喚起する結果につながるのだ。

【編集部からのお知らせ】

安倍政権のブレーンである伊藤元重教授の最新著書『日本経済を創造的に破壊せよ!』が発売されました。アベノミクスの先行きを知るためにも必読です!


日本経済を創造的に破壊せよ!
衰退と再生を分かつこれから10年の経済戦略
伊藤元重 著
価格(税込):¥1575
発行年月:2013年3月

長引くデフレ、財政危機、TPP参加問題……アベノミクスでかすかな光が見えてきたとはいえ、いまだ難問山積の日本経済。だが、少子高齢化、グローバル化、アジアの急成長といった長期トレンドを所与とすれば、取るべき戦略は明らかだ。安倍政権の経済財政諮問会議議員が示す復活への処方箋!

[12削除理由]:無関係な長文多数

03. 2013年11月11日 10:11:12 : 085QMSchMU

伊藤元重ってのが、諸悪の根源ょ

デフレの時に、潜在成長率を高めよとか、馬鹿じゃなかか。

需要を高めることがデフレ脱却だろが、馬鹿が。

 デフレは預金者には天国だが、底辺の者にとっては地獄だ。

企業のことしか眼にない悪党・伊藤元重は、米や中にとって都合の良い人物だ。


04. 2013年11月11日 10:14:37 : e9xeV93vFQ
戦時体制が日本経済を強くし、そして弱くした

野口悠紀雄・早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問に聞く

2013年11月11日(月)  田村 賢司

かつての日本経済と日本企業の強みを作り出した仕組みが、逆に弱みに転じた。失われた20年の根底にある問題を野口悠紀雄氏は、こう指摘する。メインバンク制・間接金融や企業内組合など日本的経営はどのようにして日本経済の強みとなり、どこから弱みに変わったのか。その転変は日本経済の今後の再生に何を示唆するのか。野口氏に聞いた。(聞き手は本誌主任編集委員 田村賢司)
かつての日本経済の強さは第二次世界大戦遂行のための戦時経済体制が元にあったと主張してきた。

野口:その通りだ。例えば、企業内組合は戦争遂行のため労使双方の協調を目的として、旧内務省が1937年に各事業所に作らせた産業報国会が元になったものだ。また、メインバンク制も、戦時中に金融統制の一環として始まっているし、金融事業整備令で金融機関の再編成も行われている。戦後の多くの経済の仕組みの元がこの時代に出来ている。

 これが日本の高度成長を演出する大きな力になった。戦後、重化学工業が発展し、高度成長が実現したのもメインバンク制・間接金融主体で重要な産業に優先的に資本を回し続けることが出来たからだ。

1980年代に日本経済の強さの源泉と言われた日本的経営も、その中から出来ていった。

野口:日本的経営といわれるものも間接金融に関係している。メインバンク制・間接金融の下では、企業は資本市場ではなく、銀行を見ていれば良かった。資本市場が金融の中心であれば、企業は投資家に対してオープンにならざるを得ないが、日本の場合、企業は銀行にだけ向いていれば良かった。企業内組合も同様で、労働市場全体というより、企業内での雇用政策ですんだ。

「賃上げより会社存続」で危機対処

だが、その仕組みが1973年、79年の石油危機も乗り越えさせたと指摘している。

野口:産業ごとに組織された産業別組合や、その上部団体である全産業のナショナルセンターの強い欧米は、物価上昇に応じて賃金を引き上げる物価スライド条項を含む賃金協定が普及している。そのため、インフレになると不況にも関わらず賃金が上がるスタグフレーションに陥りがちになる。

 このため、欧州、特に英国では政府が所得の上昇率を統制して生産性上昇の範囲内に抑えようとする議論が盛んになったが、自由主義経済である以上、それは難しかった。レイオフのしにくい欧州でオイルショック以後、経済成長が停滞したのはそこに一因があった。

 一方、日本は企業内組合が「インフレに合わせて過大な賃上げを要求すると会社が傾く」と考えて、賃上げより会社の存続を重視した。配置転換にも協力して、雇用を優先した。これが経済危機を乗り越えるのに大きな力となった。さらに、ちょうど為替が変動相場制に移行し、円高になった時期でもあり、円高で原油価格の上昇が一部吸収できたこともかなり影響した。

 よく、石油危機の際、日本は省エネ経済に転換して乗り切ったというような言い方がされるが、実際には、この2つの影響が大きかった。

その強みがどこで変わったのか。1990年代以降、特に2000年代に入って、そのクローズドな仕組みが足かせになったようだ。

野口:かつて、世界の技術の中心は自動車や鉄鋼など、系列企業を含め、自前で全てを生産する垂直統合型の産業だった。そこで強みを持った日本とドイツは、長く間接金融中心のクローズドな仕組みだった。資本を傾斜配分し、少ない利潤でも“許容”されるその仕組みで、日本は自動車などを強くし、80年代には米国と肩を並べるまでになった。

 ところが、90年代以降、パソコンが普及して経済の隅々までコンピューターの時代になり、2000年代にインターネットが使われるようになって、それは一変した。世界で分業が出来るようになったからだ。そうなると、市場で資本を調達する米国の企業などは常により有利な投資を求められているから、その動きに突き進む。日本は、そこでそれまでの強みを失った。

日本経済復活はオープン化から

しかし、米国の製造業は結局、衰退し、経済はサービス産業化した。


野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)氏
1940年、東京生まれ。1964年、大蔵省入省。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。2011年4月から同大ファイナンス総合研究所顧問。一橋大学名誉教授。写真:陶山 勉
野口:確かに強みを増した産業は、金融、IT(情報技術)などだ。しかし、それが新たな経済の強さを作り出している。例えばアップルは、自社でモノを作っているわけではない。iPod、iPhoneなど画期的な製品を構想し、世界中から部品を調達し、外部に組み立てさせる企画会社になっている。もちろん、全ての産業がそうなったわけではないが、こうした「独創力」は米国の強みになっている。

日本経済と日本企業の復活はどこから始めればいいのか。

野口:カギはオープン化にある。例えば、技術者を世界から迎えたらどうか。米国のIT産業も支えているのは、インド人と中国人だ。

 銀行は融資先がなくて日本国債を買うのなら、アジアの企業に融資してその工業化に対して資金供給をする役割を果たしたらいい。株式市場もアジアの企業をもっと上場しやすくして資本の出し手になればいい。シンガポール市場が先行しているというが、国内に膨大な資本を抱えている分、日本には強みがある。

 かつての日本経済の強さを支えたクローズドシステムを転換し、新たな仕組みを作り出す時だ。

このコラムについて
最新版・会社の寿命

「企業が繁栄を謳歌できる期間」はわずか30年──。日経ビジネスがそう主張してから今年で30年を迎える。あれから四半世紀余り。本誌の最新調査では、日本企業の「輝いていられる時間」は一段と短縮していることが判明した。短命化の原因は、過去30年、経営環境が激変する中で、企業を永続させるうえで欠かせない「3つの視点」を日本企業が忘れてしまったことにある。提言から30年という節目の年に、日経ビジネスが改めて「 会社の寿命」と「企業が永続するための方法」を考える。

日経BP社

[12削除理由]:無関係な長文多数

05. 2013年11月11日 13:41:26 : e9xeV93vFQ
焦点:「神風」に反応した個人マネー、今後のカギ握る安倍政権の決断
2013年 11月 11日 10:56 JST
[東京 11日 ロイター] -円安と株高を演出したアベノミクスは、長らく「氷結」していた個人投資家のマネーを活性化させ、東京市場に躍動感が戻ってきた。リスク覚悟でリターンを求める投資家にとってはまさに「神風」に映ったようだ。

だが、足元で円安が止まると株価も上昇トレンドが消え、株式市場の出来高も一時の盛り上がりに欠ける展開が続いている。成長戦略が動き出し、日本の産業構造が大転換する兆しを見せなければ、個人投資家のリスク選好度も再び低下しかねない。個人マネーの活発化とアベノミクスの再スタートは背中合わせの関係にあり、カギは安倍晋三政権が握っている。

<くじけない個人投資家>

「ガンホーショック」──。10月30日、個人投資家は震え上がった。ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765.T)が前日に発表した2013年1─9月期連結決算は、営業利益が前年同期比28倍となったが、四半期ごとでは4─6月期の265億円から7─9月期は233億円と低下。主力のスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」に依存した高成長維持に限界が見え始め、失望売りが出た。

ガンホー株は同日、18.8%の急落。個人投資家の人気が高いガンホーの株価急落は、追い証発生への警戒感から他のゲーム関連株やネット関連株にも波及。ジャスダック平均.NOTC、東証マザーズ指数.MTHRともに急落前のレベルを回復できずにいる。

アベノミクス相場の中で、新たに株式投資を始めたという30代の男性美容師は、5月にガンホー株を200万円分購入したが、インターバルをおかずに急落した。しかし、投資意欲は一向に衰えず、オリンピック関連株に投資していきたいと話す。

個人投資家のリスク選好度は、アベノミクス相場の下で確実に上昇した。民間団体や政府、日銀などで組織している金融広報中央委員会が7日に発表した2013年の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、家計の金融資産に占める株式と投資信託の保有比率は合わせて13.9%と、2008年9月のリーマンショック前の水準に回復した。

昨年末以降の株高・円安に伴う評価額の上昇が家計の金融資産増加の主因だが、預貯金からリスク資産などにシフトさせた世帯も5.6%あった。特に有価証券を保有している世帯では11.2%と高く、リスク性資産への投資をより積極化させている。

マネックス証券では、昨年12月の衆院選後に資料請求が増え始め、今年1月から新規口座開設が増加したという。月間ベースの新規口座開設数は2013年5月にピークに達し、2012年10月時に比べて約3倍の開設があった。2012年11月まで1年間全く取引のなかった「休眠口座」も年明けから稼働し始めた。

マネックス証券・商品サービス部の豊嶋斉部長は、企業業績の改善や給与増を背景に「実際にお金は回り始めている」とみる。日経平均株価.N225は5月下旬の急落後、明確な方向感を見出せずにいるが、株式市場では循環物色が働いているため、大きく売買が落ち込むような展開はないとみている。

<新規参入組が支えた円安>

外為市場では、昨年11月14日に野田佳彦前首相が衆院解散を明言してから円安に振れた。ドル/円は今年5月に103.74円まで上昇、野田前首相の解散表明前日の終値79.38円から30.7%上昇したことになる。

ヘッジファンドなど外国人投資家の円売り・株買いトレードが主体とみられているが、日本の「ミセス・ワタナベ」も、その一翼を担った。外国為替証拠金取引の証拠金残高は4─6月に1兆2327億円と、今の円安相場が始まる前の12年7─9月期に比べ12%増加した。

外為どっとコム総研の神田卓也調査部長によると、アベノミクスで新規参入した個人投資家には50代以上の男性が多い。「かつての200円台、300円台を実感として知っている層からすれば、2012年の70円台、80円台のドル/円は非常に割安感があったのだろう。そこにアベノミクスで株高/円安という号令がかかったので、そうした年齢層の投資意欲を刺激した可能性が高い」と神田氏は分析する。

新規参入した50代以上の投資家の取引頻度は比較的ゆっくりで「アベノミクスで株高/円安が長期的な傾向として定着するとの見方の下に、外貨預金的な感覚でFXに参入した投資家が少なからずいたようだ」(神田氏)という。

<「神風」で終わらせないために>

投資機会を待ち望んでいた個人投資家にとって、アベノミクス相場は「神風」だったようだ。だが、それはほんの一部。全体でみれば「貯蓄から投資」への動きはほとんど見られない。

4─6月の資金循環統計では、家計は株式・出資金を3兆1000億円売り越す一方、投信は株式投信を中心に2兆8000億円の買い越し。リスク資産からリスク資産への「乗り換え」が起きたに過ぎない。「20年にわたる株価低迷で疲弊したリスクマインドを変えるのは容易ではない」(外資系証券ストラテジスト)という。

同時期に海外勢は株式・出資金を5兆4000億円買い越しており、塩漬けになっていた日本の家計が保有する株を海外勢が買い取った構図が浮かび上がる。

神風は何回も吹くわけではない──慶應義塾大学・経済学部の辻村和佑教授はこう話す。貯蓄から投資への流れを本格化させるには、日本の産業構造の転換が必要だと辻村教授は説く。飲食料品や衣料品といった、国内需要が高いにもかかわらず国内での供給力が乏しく生産性が低い分野に積極的に投資するべきだと指摘する。

一方、ニッセイ基礎研究所・シニアエコノミスト、上野剛志氏は、1%台のマイルドな物価上昇率が持続すれば現預金での運用に慣れきった家計のマネーが株や投信にしみだすとみている。

家計に吹いた神風を「一陣の風」に終わらせないために、株高/円安の再来を期待する市場関係者は多い。株高/円安が止まっていることで、個人投資家が新規に参入するのをためらうのではないか、と懸念する向きもある。

海外勢の期待を背負ってアベノミクス相場と呼ばれるまでになった安倍政権の政策にも、ここに来て期待を後退させるニュースが目立つようになった。株高の再来のためには海外経済の落ち着きも欠かせないが「政治の役割も非常に大事になってくる」とニッセイ基礎研究所の上野氏は話している。

(和田崇彦 編集:田巻一彦)


 


ドル99円付近、米緩和縮小観測で新興国通貨が下落
2013年 11月 11日 13:00 JST
[東京 11日 ロイター] - 正午のドル/円は、前週末のニューヨーク市場午後5時時点に比べてわずかにドル安/円高の99円ちょうど付近。8日、10月米雇用統計発表後に急伸したことで、利益確定の動きが先行した。99円台では散発的に輸出企業のドル売りが観測された。

米連邦準備理事会(FRB)が早い時期に緩和縮小に踏み切るとの観測で、新興国通貨は対ドルで下落した。

<ドル売りで勝負する地合いではない>

前週末8日のニューヨーク市場では、ドル/円が98円ちょうど付近から99円前半まで上昇した。市場予想より強い10月米雇用統計でFRBの緩和縮小が早まるとの観測が再び浮上したことが背景。

ただ、週明けとなるきょうのマーケットではドル/円の上値が重かった。日経平均株価.N225の伸び悩みで利益確定売りに押された。99円台では輸出企業の散発的なドル売りも観測された。大手信託銀行の関係者は「米雇用統計後の急上昇で、疲労感がうかがえる」と指摘。午前の商いは低調だった。

もっとも、ある邦銀関係者はドル/円が早期に100円をトライする可能性があるとみている。「米GDP、米ISM製造業景気指数、米ISM非製造業総合指数、米雇用統計と強い指標がそろい踏みという印象。ドルをショートにする必要はない」と話す。利食いのためにドル売りを出すことはあっても、ドル売りで「勝負」する地合いではないとみている。

<新興国通貨は下落>

ドルは対円では上値が重かったが、インドネシアルピア、タイバーツ、マレーシアリンギ、韓国ウォンといった新興国通貨に対してはドルが上昇した。新興国通貨には、早期の米テーパリング(緩和縮小)開始観測による米金利上昇が圧迫要因となった。

大手邦銀のアナリストは「心の中で、米テーパリング開始予想を来年3月から1月にシフトし始めている」とする。米経済指標の信ぴょう性への疑念から公表するにはためらいがあるという。

同アナリストは、14日に開催されるイエレン次期FRB議長候補の公聴会をリスクイベントとみる。「イエレン氏はハト派と目されているが、何を言い出すかわからない。米国の経済指標が良くなってくればテーパリングに踏み切るとするのか、周囲から予想される反発に配慮するのか測りかねている」と話している。

(和田崇彦)

[12削除理由]:無関係な長文多数

06. 2013年11月11日 16:43:20 : niiL5nr8dQ
10月景気ウォッチャー調査は2カ月ぶり悪化、住宅や消費で一服感
2013年 11月 11日 15:00 JST
[東京 11日 ロイター] -内閣府が11日に発表した10月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが51.8で、前月比1.0ポイント低下した。台風の影響や、住宅関連駆け込み需要の一服感が主因。2カ月ぶりの低下となった。先行きは消費関連で駆け込み需要の発生を期待しているものの、企業関連は消費増税への不安が大きく、全体としてわずかな持ち直しの見通しにとどまった。

現状判断DIは、前月比1.0ポイント低下の51.8となり、依然高水準ながら2か月ぶりに低下した。横ばいを示す50の水準は9カ月連続で上回った。企業動向関連と家計動向関連が低下し、雇用関連が上昇した。

家計動向関連DIは、住宅契約が9月末までの分は現行5%の税率が適用となる制度から、「10月の住宅展示場への来場数は、9月の駆け込み需要の反動で前年比4割減」(近畿・住宅展示場)と、受注そのものは一服感が出ている。

ただ駆け込み需要の余波も残っており「エアコンや冷蔵庫といった大型商品の伸びが高い」(沖縄・家電量販店)といったところもある。

また、台風の影響も下振れ要因となった。「3個の台風が接近した後は、上陸はしなかったものの、約1000件の観光客の予約のキャンセルが発生し前年を割り込む結果となっている」(沖縄・レンタカー)といった状況。

さらに「高額品の需要も前年を上回ってはいるが、一時期のような伸びが感じられなくなっている(東海・百貨店)など、資産効果のはく落もあるようだ。

企業動向関連DIは、非製造業で受注の増勢に鈍化がみられたこと等から低下した。

建設業では「工事を受注しても、それを消化できる下請がいないという騒ぎになってきている。そのため、受注したくてもできず、売り上げが上がらない状況になってきている」(北関東・建設)といったボトルネックが生じている。

受注環境もやや悪化している。「仕事の確保が難しい状況になっている。都心での常駐の仕事を確保しても、沖縄に持ち帰ってくるほどの受注案件が確保できなくなってきている」(沖縄=通信業)といった声がある。

他方で雇用関連DIは、年末年始向けの求人が堅調なこと等から上昇した。

2─3カ月先を見る先行き判断DIは54.5で、前月比0.3ポイント上昇。2カ月連続の上昇となった。50の水準を11カ月連続で上回った。

消費税引上げ前の駆込み需要や歳末商戦への期待等から家計部門では上昇した。

「消費税増税前の駆け込み需要が早くも始まり、4Kテレビ等の高付加価値商品の需要が喚起されることになる」(北海道・家電量販店)「宿泊は年末年始がほぼ満室で、宴会もクリスマスを除く忘年会の需要が好調である。食堂部門についても、クリスマスと年末年始の特別メニューが好調に推移」(近畿・都市型ホテル)といった活況を呈しているところもある。

ただ消費税引上げによるマインド低下への懸念等から、企業動向部門及び雇用部門で低下した。「消費税増税により荷物の量は増えてくるが、それは購入や消費の前倒しであって景気の上向きさを反映しているわけではない。消費税が増税となる来春には荷物の量が減るのではないか」(東海・輸送業)といった受け止め方もある。

内閣府では景気ウォッチャーからみた景気動向について「着実に持ち直している」ととして判断を据え置いた。


 

 

 

再び「通貨戦争」の様相-ECBやチェコ、NZが相場押し下げ 

  11月11日(ブルームバーグ):世界の通貨戦争が再び激しさを増しつつある。
欧州中央銀行(ECB)は7日、主要政策金利の引き下げに踏み切った。市場関係者の間からは通貨ユーロが2011年以来の高値を付けたことで、その上昇を抑制する狙いもあったとの見方が示された。チェコ中銀は通貨コルナ相場押し下げのため、11年ぶりに外為市場でコルナ売り介入したことを同日明らかにした。ニュージーランド(NZ)準備銀行(中銀)はNZドルの価値を下落させるため利上げを先送りする可能性に言及。オーストラリア準備銀行(中銀)は豪ドルが「不快なほど高い」との認識を示した。
米メルク・インベストメンツの創業者、アクセル・メルク氏は8日の電話インタビューで、「これらの国々が自国の通貨価値を低い水準に維持しているのは本当に懸念すべきことだ」と指摘。ドラギECB総裁は「今年一貫して口先介入によりユーロ押し下げを図ってきている」と述べた。
ブラジルのマンテガ財務相は10年、各国中銀が競うように通貨価値の押し下げを図ったことを「通貨戦争」と呼んだ。バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)の為替ストラテジスト、ニール・メロー氏(ロンドン在勤)は8日の電話取材に対して、「通貨戦争の新時代を迎えている」と述べた。
ECBが利下げを決めた7日にユーロは一時、対ドルで1.6%安と、約2年ぶりの大幅下落を記録。先週末は1ユーロ=1.3367ドルで引けた。
原題:Race to Bottom Resumes as Central Bankers Ease Anew:Currencies(抜粋)更新日時: 2013/11/11 13:43 JST


 


 
ドル・円は99円ちょうど前後、米雇用統計受けたドル買い一服

  11月11日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=99円ちょうど前後で推移した。予想を上回る米国の雇用増加を受け、米長期金利の上昇を背景にドルが急伸した前週末の流れは一服。米量的緩和縮小の前倒しの可能性が意識される中、ドルは底堅さを維持した。
ドル・円は早朝に2営業日ぶりのドル高値となる99円25銭を付けた後、99円台前半でもみ合っていたが、国内輸出企業のドル売り意欲も指摘される中、一時98円94銭まで軟化。その後は99円ちょうどを挟んで再びもみ合う格好となった。この日発表された日本の9月の経常収支 は8カ月連続で黒字となり、黒字額は5873億円と予想を上回ったが、円相場への影響は限られた。
野村証券金融市場調査部の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストは、「テーパリング(米量的緩和縮小)の可能性は今回の米雇用統計で当然前倒しになった」とし、「当社の予測では1月がメーンシナリオだが、12月の可能性も高まった」と指摘。その上で、緩和縮小を織り込む過程では米国株の上値が重くなりやすく、ドル・円が「このまま100円、102円にすいすい上がっていくかというとまだ材料不足」と話した。
ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33ドル台半ばでもみ合い。池田氏は、先週の欧州中央銀行(ECB)による予想外の利下げと予想外に強かった米雇用統計により、「一番素直に売りやすいのはユーロ」と語った。ユーロ・円相場は1ユーロ=132円台半ばから一時132円21銭までユーロがじり安。
米雇用統計
米労働省が8日発表した10月の非農業部門就業者数は20万4000人と、ブルームバーグ調査の予想中央値の12万人を上回った。また、前月分は16万3000人増と、速報値の14万8000人増から上方修正された。失業率は7.3%と、5年ぶり低水準だった9月の7.2%から上昇した。
一部政府機関閉鎖にもかかわらず、堅調な雇用の伸びが確認されたことで、市場の一部では米金融当局が早ければ12月17、18両日の会合で緩和縮小に着手するとの観測が再び浮上。8日の米国債相場は反落し、10年債利回り は一時約3週間ぶりの高水準に達した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「金融政策運営の正常化とともに、ゆっくりとドルは上がっていく」と指摘した。一方、上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、米量的緩和縮小時期についての見方はまだ割れているとし、「ドル買い継続にはさらなる材料が必要で、今後の米経済指標の内容が重要で、足元ではドル・円の100円手前の売り注文をこなせるかが焦点」と語った。  
こうした中、米国では14日にイエレン次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の指名承認公聴会が開かれる。
野村証の池田氏は、「共和党議員がQE(量的緩和)嫌いということもあり、テーパリングに関してあまり否定的なことは言わないが、逆に利上げは急がないというメッセージが出てくると思う」と言い、「そうすると、ドル・円にとって一番重要な2年ゾーンなどの日米金利差はすぐには開かない」と指摘。加えて、ヘッジファンドの決算期を前にして米国株は調整圧力が強まりやすいとし、「ドル・円は意外と上値が重い」展開になると予想した。更新日時: 2013/11/11 15:44 JST

 

 
邦銀メガの業績好調、みずほ通期で増益転換も−株高や景気回復 

  11月11日(ブルームバーグ):大手銀行グループの業績が好調だ。アベノミクス下での株価上昇や景気回復により、当初見込みを上回る速さで利益を積み増している。専門家は三井住友フィナンシャルグループ とみずほフィナンシャルグループ が2014年3月通期の連結純利益予想を上方修正、みずほは前期比で増益に転じる公算もあるとみている。
ブルームバーグ・ニュースの調査によると、BNPパリバ証券やバークレイズ証券、大和証券のアナリストらが2グループの通期業績の上方修正を見込んでいる。13年4−9月の半年間ですでに当初年間予想の75%以上を確保したとみているためだ。
BNPパリバの鮫島豊喜シニアアナリストは、「銀行は保守的な業績予想をする傾向があるが、さすがにここまで進捗(しんちょく)率が高いと上方修正をせざるを得ないだろう」と述べた。
アベノミクスを背景に今期の大手行の経営環境は好転。株価上昇 に伴い株式関係損益の改善や、投資信託の販売好調に伴う手数料収益の増加、傘下の証券会社の収益拡大に貢献。また、景気回復による取引先の業況改善で与信費用が減少。海外融資も拡大している。ただ、5月の四半期の決算発時、各グループは通期では減益を予想していた。
BNPの鮫島氏は三菱UFJフィナンシャル・グループ など3グループの14年3月通期の純利益予想・目標について、三井住友が7707億円(前期7941億円)、みずほが6455億円(5605億円)三菱UFJが8362億円(8526億億円)と予想。みずほは増益に転じるとみている。
三井住友の進捗率83%に
三井住友は12日午後、みずほと三菱UFJが14日午後に13年9月中間決算を発表する予定だ。三井住友は10月4日に中間純利益予想を従来の2900億円から4800億円に上方修正している。3メガ銀グループの広報担当者は第2四半期決算の見通しや業績修正の可能性についてコメント控えている。
ブルームバーグ・ニュースの集計によると、中間純利益予想はアナリスト7人の平均で三井住友が4810億円、みずほが3790億円。三菱UFJは6人の平均で4655億円となっている。現時点での会社側の通期予想・目標は三井住友が5800億円、みずほが5000億円、三菱UFJが7600億円で対比ではそれぞれ83%、76%、61%となる。
3グループの株価は年初来、前週末までに三菱UFJ が約32%、三井住友 が約50%、みずほ が約29%上昇。11日午後1時36分現在では三菱UFJが前週末比6円(1%)高の614円、三井住友が70円(1.5%)高の4745円、みずほが1円(0.5%)高の206円となっている。
UBS証券の伊奈伸一アナリストは4−9月期について「株安で減損がひどかった昨年と比べると、今年は株価回復で非常に良くなってみえるだろう」と述べた。ただ「利ざや縮小が続いていおり、下期に向けてトップラインをいかに伸ばせるかが課題」と指摘し、下期以降も貸し出しなど本業で厳しい収益環境が続くと見通している。
第三の矢の実行カギ
日銀統計によれば都市銀行の総貸出平残は12年12月に3年2カ月ぶりに増加に転じ、全国銀行の9月の総貸出平残 は406兆5600億円で前年同月比2.3%増加。海外貸し出しも拡大が続いており、10月の日銀金融システムレポートによると大手10行の海外貸出金残高は8月末で4796億ドル(約47兆円)と1年で4.3%増加した。
ムーディーズ・ジャパンの山本哲也シニア・アナリストは下期以降について、アベノミクスの第三の矢である規制緩和など成長戦略が実行されるかがカギで、「国会で制度化や法制化が進み、仕組みが実際にワークしていくかがポイントになる」と指摘した。その上で実際に資金需要が増えてくるのは、来期に入ってからとの見通しを示した。
UBSの伊奈氏は、海外金融市場の不安定化や円安を背景に大手邦銀は伸ばしてきた海外融資について、「一時撤退していた海外金融機関が競合相手として戻ってきている」と分析。また「現地企業は債券ベースでの資金調達を増やしている」とし、海外融資をめぐる環境は次第に厳しさを増しているとみている。
更新日時: 2013/11/11 13:47 JST



[12削除理由]:無関係な長文多数

07. 2013年11月11日 17:11:13 : niiL5nr8dQ
米雇用統計で「窓は開く」か、新興国市場に懸念も
2013年 11月 11日 14:48 JST
[東京 11日 ロイター] -米政府機関閉鎖の影響が出ると警戒されていた10月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予測から大きく上振れた。米量的緩和の早期縮小(テーパリング)による流動性収縮への警戒感よりも米経済の底堅さを評価し、日米株やドルは上昇している。

ただ、失業率を測る家計調査は決して良い内容ではなく、新興国市場への影響も心配される。「窓が開く」と市場関係者に呼ばれている、いわゆるリスクオン環境に移れるか否かは、来月の指標を見てから判断したいとの声も多い。

<今年5月と違う日米株の反応>

10月米雇用統計を受けた8日の米市場の反応で意外感があったのは、株価が上昇したことだ。強い経済指標によるテーパリング観測の強まりは、米金利とドルの上昇に結び付きやすい。だが、景況感上昇と流動性収縮の懸念の2つから、株価には功罪両方の材料となる。

今年5月22日にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が、米議会証言で量的緩和縮小の可能性に言及した際、米ダウ.DJIは、当日に80ドル安、その翌日は12ドル安と、当初はそれほど下落しなかった。しかし、新興国市場の株安・通貨安を嫌気し、下げ幅を拡大させ、約1カ月で約880ドル下落した。

今年5月と今回の米株の反応の違いは、1つは、市場がテーパリング観測に関する経験を積んだこと、もう1つはそのきっかけが好調な米経済指標だったことが要因だとみられている。

「今年5月は景気への不安があるなかで、バーナンキ議長発言によって警戒感が強まった。今回は経済指標が改善したことによるテーパリング観測の強まりであり、投資家としては好感しやすい。テーパリング実施は景気改善の表れであるからだ」と大和証券・投資戦略部チーフストラテジストの成瀬順也氏は分析する。

テーパリング実施には、来春に再開される米財政協議がスムーズにクリアされることがもう1つの条件だが、ニューヨーク市長選など各地方選挙で、民主党候補の勝利が相次いでいることも、市場の安心感が醸成されやすい背景となっていた。

<新興国市場に強い警戒感>

ただ、5月同様、新興国市場はテーパリング観測を受けて軟化。インドネシア株.JKSEは0.7%安。MSCIアジア太平洋株指数(日本を除く).MIAPJ0000PUSは0.2%下落し、10月11日以来の安値を付けた。為替市場でもインドネシアルピアが1カ月ぶり安値を付け、タイバーツやフィリピンペソも下げている。

日本株も、米株高と円安のダブルメリットを受けるはずだったが、朝方、200円高まで上昇した後は、アジア株に押されるように、じりじりと上げ幅を縮小する展開となっている。

週ごとに大台が変わっていったような5月当時の過熱感はないため、下値不安は高まっていないものの、午前の東証1部売買代金は8783億円にとどまるなど、切り返しのエネルギーは乏しい。

日本株市場では「ショートを振っていた人たちが、朝方に買い戻しを余儀なくされた以外に目立った買いは出ていない。週末に投げそびれた人の売りも出てきて、上値を抑えている。しばらく短期筋中心の、方向感に乏しい展開が続きそうだ」(国内証券)との声が出ていた。

予想外に米経済が底堅く、テーパリング縮小観測にともなうマーケットの混乱も一度経験したとはいえ、実際に量的緩和第3弾(QE3)が縮小された場合の影響はまだ読めない。新興国経済が再び変調を来せば、米国が無傷でいられないことも、5月に体験している。

<米雇用統計の2面性>

マーケットに慎重ムードが残るのは「米経済の改善に今一つ、自信が持てない」(国内銀行ストラテジスト)こともある。

10月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は20万4000人増と大きく改善したものの、失業率は7.3%と前月から0.1%ポイント上昇と、全く違う姿を示した。非農業部門雇用者数は事業所調査、失業率は家計調査と違うデータからとっており、政府機関の閉鎖で一時帰休扱いとなっていた連邦政府職員を事業所調査では雇用者としてカウントしたことから、大幅な雇用者増になったというカラクリがある。

事業所調査の回収率は83.5%と高く、非農業部門雇用者数に関しては調査の信頼性に問題はなかったが、来月6日に発表予定の11月米雇用統計における家計調査で、事業所調査が見込んだように連邦政府職員がきちんと職場に戻っているかを確認する必要がある。

雇用統計同じ8日に発表された11月米ミシガン消費者信頼感指数(速報値)では、約2年ぶりの低水準を付け、消費マインド調査では悪い数値が目立っている。クリスマス商戦に向けて不安が払しょくされたわけではない。

三菱東京UFJ銀行・シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は「市場で『窓が開く』と呼ばれるリスクオンの展開になるには、来月の統計を確かめる必要がある。14日のイエレン氏の米連邦準備理事会(FRB)議長指名の公聴会で、雇用についてどのような認識を示すかも、注目度が一段と高まった」と依然慎重な見方を示している。

(伊賀大記 編集:田巻一彦)


 


 
今日の国内市況(11月11日):株式、債券、為替市場

  (ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株3日ぶり反発、米雇用懸念薄れ輸出や金融買い−NTTも堅調
東京株式相場は3営業日ぶりに反発。米国の雇用情勢に対する懸念が後退、朝方までの為替の円安進行も好感され、輸送用機器や化学など輸出関連の一角、保険や銀行など金融株が上げた。自社株消却と期末配当の上積み方針を示したNTTなど、情報・通信株も高い。
TOPIXの終値は前週末比9.23ポイント(0.8%)高の1185.65、日経平均株価は183円4銭(1.3%)高の1万4269円84銭。
●債券下落、雇用統計受けた米債安で売り−長期金利一時0.6%台乗せ
債券相場は下落。前週末の米国債相場が好調な雇用統計を受けて大幅安となったことや、あすに30年債入札を控えて売りが先行した。長期金利は一時、2営業日ぶりに0.6%台に上昇した。
東京先物市場で中心限月の12月物は前週末比13銭安の144円96銭で取引を開始し、午前10時過ぎに16銭安の144円93銭まで下落。その後は下げ幅を縮め、午後2時30分前には1銭安の145円08銭まで戻した。結局は4銭安の145円05銭で引けた。
SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、投資家から「活発な買いも見られないが、売りが出ないので動かない」と指摘。日銀の国債買い入れオペも支援材料となったと説明した。ただ、米金利の上昇を踏まえると「バランス的には日本国債はやや割高化しており、高値安定が続くとは言い切れない」とも指摘した。
●ドル・円は99円ちょうど前後、米雇用統計受けたドル買い一服
東京外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=99円ちょうど前後で推移した。予想を上回る米国の雇用増加を受け、米長期金利の上昇を背景にドルが急伸した前週末の流れは一服。米量的緩和縮小の前倒しの可能性が意識される中、ドルは底堅さを維持した。
ドル・円は早朝に2営業日ぶりのドル高値となる99円25銭を付けた後、99円台前半でもみ合っていたが、国内輸出企業のドル売り意欲も指摘される中、一時98円94銭まで軟化。その後は99円ちょうどを挟んで再びもみ合う格好となった。この日発表された日本の9月の経常収支は8カ月連続で黒字となり、黒字額は5873億円と予想を上回ったが、円相場への影響は限られた。
野村証券金融市場調査部の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストは、「テーパリング(米量的緩和縮小)の可能性は今回の米雇用統計で当然前倒しになった」とし、「当社の予測では1月がメーンシナリオだが、12月の可能性も高まった」と指摘。その上で、緩和縮小を織り込む過程では米国株の上値が重くなりやすく、ドル・円が「このまま100円、102円にすいすい上がっていくかというとまだ材料不足」と話した。
更新日時: 2013/11/11 15:53 JST


 


 


債券は下落、雇用統計受けた米債安−あす30年入札 

  11月11日(ブルームバーグ):債券相場は下落。前週末の米国債相場が好調な雇用統計を受けて大幅安となったことや、あすに30年債入札を控えて売りが先行した。長期金利は一時、2営業日ぶりに0.6%台に上昇した。
東京先物市場で中心限月の12月物は前週末比13銭安の144円96銭で取引を開始し、午前10時過ぎに16銭安の144円93銭まで下落。その後は下げ幅を縮め、午後2時30分前には1銭安の145円08銭まで戻した。結局は4銭安の145円05銭で引けた。
SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジストは、投資家から「活発な買いも見られないが、売りが出ないので動かない」と指摘。日銀の国債買い入れオペも支援材料となったと説明した。ただ、米金利の上昇を踏まえると「バランス的には日本国債はやや割高化しており、高値安定が続くとは言い切れない」とも指摘した。
現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の331回債利回りは同1.5ベーシスポイント(bp)高い0.60%と7日以来の0.6%台で始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると水準を切下げ、1時過ぎからは0.59%で取引された。
20年物の146回債利回りは2bp高の1.475%で開始したが、2時30分ごろには横ばいの1.455%まで戻した。3時前後からは0.5bp高い1.46%。30年物の40回債利回りは1.5bp高い1.62%で始まったものの、午後1時30分過ぎには0.5bp低い1.60%と10月24日以来の水準に低下。午後3時ごろからは横ばいの1.605%で推移した。
BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、10月の米雇用統計が予想以上に強い内容となって、米長期金利は上昇し、国内債市場では売りが先行したと指摘。「あすは30年債入札で積極的には買えない」としながらも、押し目があればやむなく購入するだろうとの見方を示していた。
12日午前に30年利付国債(11月発行)の入札が実施される。9、10月に発行された40回債と銘柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.8%。発行額は5000億円程度。
日本銀行がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額1兆円)の結果によると、残存期間「1年超3年以下」の応札倍率は前回から上昇した。一方、「3年超5年以下」と「5年超10年以下」はともに低下した。落札金利は「5年超10年以下」が実勢を下回り強めとの見方が出ており、相場の下支えとなった。
8日の米債相場は大幅安。米10年債利回り は前日比15bp上昇の2.75%程度。10月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比20万4000人増と予想を上回り、米金融当局が早ければ12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小に着手するとの観測がやや強まった。
野村証券の松沢中チーフストラテジストは、米雇用統計が予想を大幅に上回り、過去数カ月の雇用情勢が大きく描き直され、12月のFOMCでの量的緩和縮小開始も視野に入ってきていると指摘。この統計は相場の流れを変える可能性が高いとし、「そのインパクトを覆すような指標・イベントは当面考えづらく、株高の資産効果で感謝祭やクリスマス商戦の好調が見込まれることから、債券市場の警戒心は高まりやすい」と言う。
東京株式市場でTOPIX は前週末比0.8%上昇の1185.65で引けた。円相場は対ドルで1ドル=99円前後、ユーロに対しては1ユーロ=132円台前半で取引された。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net;東京 山中英典 h.y@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net;Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net
更新日時: 2013/11/11 15:50 JST

 

 
中国:10月の乗用車販売、前年比24%増−日本車への需要回復 
  11月11日(ブルームバーグ):中国市場での乗用車販売は10月に前年同月比24%増加した。経済成長持ち直しに加え、日本車への需要回復が寄与した。
中国自動車工業協会(CAAM)の11日の発表によると、スポーツ型多目的車(SUV)などを含む10月の販売台数は161万台。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト3人の予想中央値は150万台だった。
昨年の尖閣諸島国有化後に悪化した反日感情が改善したことを受け、10月のトヨタ自動車 の販売台数は81%増の8万2400台、ホンダ は3倍余り増えて7万5150台となった。
国泰君安証券の陳歓瑜(ハリー・チェン)アナリスト(深圳在勤)は「日本車への需要回復が全体の販売を押し上げた」と指摘。その上で、「日本車メーカーが市場シェアを取り戻すには、もっと時間がかかる」との見方を示した。
米ゼネラル・モーターズ(GM )は12%増の28万2446台だった。
原題:China’s October Auto Sales Gain 24% on Economy, JapaneseRebound(抜粋) 
更新日時: 2013/11/11 16:05 JST


 



[12削除理由]:無関係な長文多数

08. 2013年11月12日 03:35:07 : niiL5nr8dQ
債券先物の海外投資家のシェアが5割を超えた

久保田 博幸 | 金融アナリスト
2013年11月11日 9時46分
はてなブックマークに追加コメントを見る(0件)
東京証券取引所が発表した9月の投資部門別売買状況(株券/CB/先物・オプション取引)によると、海外投資家の長期国債先物の売買高に占める割合が53.66%となり、月刊ベースでは過去最高を記録した。

長期国債先物の売買シェアは、例えば2012年の通年でみると証券会社が42.41%、海外投資家が39.92%とこの2つの部門が4割程度ずつとほぼこの2つで8割を占め、残りのうち銀行が13.13%の割合となっていた。

今年8月のシェアを見ても、証券会社44.79%、海外投資家40.71%、銀行13.51%と昨年通年の比率とほぼ同様となっていた。ところが9月に海外投資家がいきなり5割を超えて過去最高のシェアを記録していたのである。

売買高をみても8月は夏休みを取る市場参加者が多かったこともあるが、証券は8月の38万7747枚から48万7476枚に、海外投資家は35万2461枚から82万1006枚とこちらは倍以上の伸びとなっていた。売買高からみると直近では6月に海外投資家は97万6319枚と9月を上回っていたが、この際のシェアは49.57%と5割は上回ってはいなかった。

この海外投資家には、外資系金融機関の自己売買部門の取引も含まれるが、自己部門の売買高は昔に比べて大きく減少しているとみられ、その多くはヘッジファンドなどを主体とした委託取引かと思われる。

国債残高に占める海外投資家の比率は、今年6月末時点ではわずか4.2%に過ぎない。しかし、このように長期国債先物の売買高に占める割合は全体の5割を超えてきている。国債の相場は最終的には現物の需給で決まると言われる。だからこそ海外投資家が日本の財政悪化を材料に先物などを使って売り仕掛けをしても相場は崩れず、オオカミ少年と呼ばれた。今回も懲りずにまた仕掛けてきたのかと言えば、どうもそうではなさそうである。9月のFOMCでテーパリング開始が見送られ、米債が買い戻されるような状況で、日本国債を売り仕掛けすることは考えづらい。

9月の海外投資家による先物売買の増加については、証券や銀行などの部門の売買高が伸びなかったこともあろうが、海外投資家が日本国債への関心を引き続き強め、先物オプションなどとともに売買高を維持させていると考えられる。9月の長期国債先物オプションの売買シェアをみるとプットは約7割、コールは約6割のシェアとなっており、長期国債に締めるシェアをさらに上回っている。もちろん何かしらのヘッジ等に使っている可能性もある。

原商品に対して先物やオプションなどのデリバティブ商品は、本体に対する尻尾に例えられる。本体が尻尾を動かすのが普通ではあるが、何かしら日本国債の信用低下に関わるような材料が出た際には、尾が本体を動かすことも考えられる。ここにきて国債残高をあらためて増加させてきていると言われるメガバンクではあるが、4月以降大きく残高を減少させていた。そして海外投資家が何かに備えるかのように先物のシェアを増加させている。この裏には日銀の異次元緩和、つまりリフレ政策によるリスクを意識している可能性もある。今回も懸念だけでオオカミ少年となるのであろうか。たしかにこのまま日本の国債市場が安定し続けるであろうという予想はあまりに楽観的すぎる。特に日銀が壮大な実験を行っている以上、そのリスクは強まってきていると見て必然であろうと思うし、それに備えるような動きの一環として、先物の海外シェアの増加とも言えるのではなかろうか。


久保田 博幸
金融アナリスト
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。
Twitter
@ushikuma
Facebook
hiroyuki.kubota.31
official site
債券ディーリングルーム
有料ニュースの定期購読
牛さん熊さんの本日の債券(サンプル記事)
月額1,050円(初月無料)
月20回程度
「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、当日の債券市場を中心とした金融市場の動きを牛さんと熊さんの会話形式にてお伝えします。昼には金融に絡んだコラムも配信します。国債を中心とした債券のこと、日銀の動きなど、市場関係者のみならず、個人投資家の方、金融に関心ある一般の方からも、さらっと読めてしっかりわかるとの評判をいただいております。
久保田 博幸の最近の記事
有料「円債には米雇用統計による影響は限定的」牛さん熊さんの本日の債券(引け後)2013年11月11日11月11日 15時41分
有料「雇用統計受けてのテーパリングの行方」牛さん熊さんの本日の債券(コラム)2013年11月11日11月11日 10時55分
債券先物の海外投資家のシェアが5割を超えた11月11日 9時46分
有料「米債安から円債も売りが先行か」牛さん熊さんの本日の債券(朝)2013年11月11日11月11日 7時57分
久保田 博幸の記事一覧へ(639)

[12削除理由]:無関係な長文多数


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民83掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧